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生徒のストライキ



 「先生のストライキ」NCEAのページで紹介したように、ニュージーランドの学校の先生にはストライキ権があり、ときどきストライキ(授業のキャンセル)が実施されることがあります。
 2002年6月現在、賃金アップと新制度(NCEA)における新業務に対するボーナスの支給などを要求して政府との交渉が続いています。6月に入って、ストライキも実施されました。ストライキだけでなく、組合関係の会議や投票のために授業がカットされることもありました。教師の仕事量を減らすためか、政府が週末の課外活動(つまり部活動)の禁止、5時以降の会議の禁止を打ち出しているため、かえって現場では混乱が生まれてしまっているんです。また、ニュージーランドでは教師が休暇を取る場合には、代理の教師を学校側が手配することになっているが、従来はまわりのスタッフにピンチヒッターを頼むこともありました。しかし、これもいっさい禁止されたため、学校側は必ず代理を手配しなければならず、支出の増加をもたらすことになってしまいました。こういった政府の対応がマイナスにしか働いていないこともあり、組合側は強行に交渉をしている様子です。

 こうした中、2002年6月17日から、毎日交代で一学年ずつストライキをする計画になっていました。
 とりあえず2週間の予定だったらしいです。ところが、教師のストライキや週末の部活動の禁止に不満を持つ高校生がストライキをするという事態が発生しました。全国の大都市での生徒のストライキが12日ごろからあり、それがテレビや新聞で報道されました。わたしの勤務校でも14日の3時間目と4時間目にかけて、多数の生徒がストライキを実施しました。具体的には市中心部のスクエアと呼ばれる公園があるんですが、学校からスクエアまで行進し、スクエアで他校の生徒と合流し、集会を持ち通行人にアピールしたんです。「教師の賃金をアップしてやれ」とか「週末にスポーツをさせろ」とか書いてあるプラカードを手にしての行動でした。危険な行動ではありますが、出動してきた警察官の指示には従っていたそうです。もちろん、新聞にも写真付きで報道されました。
 この全国的な高校生の反応を見て、組合側はこれ以上のストライキは危険だと判断し、17日の月曜日をのぞき翌週からのストライキを中止しました。

 ところで、生徒のストライキに対する学校側の対応ですが、わたしの勤務校の場合、授業をボイコットすること自体が問題であり、さらに行進をしたり他校の生徒と集会をしたりすることは非常に危険であるため、絶対に認められないと言う立場です。ストライキを実行した生徒は、保護者が一筆書いて保護者承認の行動であると証明できたもの以外は、detention(特別指導)を受けました。



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