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サバイバル・テクニック

〜 どうしても誤解を生みたくないときに 〜


 わたしにとっては、このニュージーランドでの滞在がはじめての海外生活でした。数少ない海外旅行の経験も、非英語圏ばかりでした。したがって、いくら英語教師とは言え、日常生活において言葉の問題が全くないわけではありません。学校にいる ALT(外国語指導助手)と話すぐらいしかチャンスがなかったわけですから。
 よく言われるように、慣れれば何とかなるとは思います。しかし、だからと言って、ただ時間が経過するのを待っていればいいというものではないはずです。できるかぎりのチャレンジを繰り返すしかありません。

 さて、そのようなチャレンジの過程であっても、誤解を避けるということを何よりも優先させなければならないときがあります。そういう場面を経験する中で、英語を通じさせるためのテクニックというかアイディアのようなものをいくつか思いつきました。これは、英語の上手下手とか、発音の良し悪しといったこととは、全く次元の違う話です。もっと姑息な、せこい(?)手段です。(^_^;)
 しかし、何かの参考になるかもしれませんので、ここで取り上げてみます。
 もちろん、英語が話せないままでニュージーランドにやって来たうちのカミさんには、すべて伝授してあります。


■英語が下手であることをはっきり伝える
 これは、コミュニケーションを円滑にするという点では、絶大なる威力を発揮します。
 ニュージーランドに到着してすぐの時期には、電気や電話を引いたり、住宅や保険の契約をしたり、銀行に口座を作ったりと、神経を使う場面が多くありました。慣れていないせいもあって、何度も何度も相手の言っていることを確認しなければならず、理解するのに時間がかかりました。
 そんなときに、ある場面(たしか銀行だったと思います)で、最初から I'm a Japanese and I've just arrived here. Could you speak slowly and clearly? と言ってみたんです。効果はてきめんでした。相手はやさしい英語をゆっくり話してくれましたし、応対もとても丁寧でした。結果として、滑らかなコミュニケーションになりました。
 それ以降、微妙な話をするときは、よくこの手を使います。特に相手が見えない電話での会話には、有効だと思います。


■紙に書いてもらう
 相手から何かを聞き出したときに、それを忘れないようにメモをすることは大切です。会話を継続させるために必要になることもあるでしょう。
 さて、そのメモをするときに、スペリングがわからないということが(わたしには)よくあります。特にニュージーランドでは、日本人の慣れているアメリカ英語とは発音が違う場合があるので、発音とスペリングが結びつかないこともあるんです。(いいわけっぽいな〜)
 そのようなときには How do you spell it? とでもきけばいいんでしょうが、スペリングを口頭で教えてもらっても、アルファベットの発音を正しく聞き取れない可能性があるんです。アルファベットの読み方が、もうすでにキウィ・イングリッシュだからです。(う〜ん、さらにいいわけっぽいな〜。でも本当です)
 そこで、わたしはいつもメモ(ポストイット)とペンを携帯して、Could you please write it down for me? とお願いすることにしています。こうすれば、間違いありません。
 もともと、わたしはいつでもポストイットを持ち歩いていたんです。思いついたことをメモしたり、頼まれた仕事をメモするためです。よく手にメモをする人がいますが、同じようなものです。(ちなみに、ニュージーランドの先生の中にも、手をメモ用紙代わりにする人が多くいます)
 そしてある時、自分が書くんじゃなくて、相手に書いてもらった方がはやくて確実だということに気がついたというわけです。


■知らない単語の意味は教えてもらう
 わたしは、わからない単語がでてきたら、重要だと思えばその場で意味を教えてもらうことにしています。だから、What is _____? は、わたしの得意技です。(笑)
 そうやって口をはさむと、相手のペースや会話のリズムを乱すことにもなります。それを嫌って、なるべくきかないようにしている人もいると思います。
 たしかにそういう配慮も時には必要ですが、それでもわたしはよく質問します。相手のペースを乱すということは、こちらのペースに乗せるということにもなるわけですから、それはそれでいいんじゃないかと思っているからです。もちろん、TPO をわきまえることが重要ですけどね。


■名 刺
 外国での生活をはじめた直後には、さまざまな契約をしなければなりません。そのようなときには、必ず住所・氏名・電話番号・職場の電話番号をきかれます。生活が落ち着いてからであっても、お店のメンバーズカードの申請をするときや、本などの商品を取り寄せてもらうときには、同様に連絡先をきかれます。
 このようなときのために、名刺を作っておくことをおすすめします。パソコンとプリンタさえあれば、簡単に作成できます。名刺印刷用の用紙は、パソコンショップや文房具屋さんで手に入ります。わたしは、自分の分だけでなく、カミさん用にも、同じような名刺を作ってあげました。
 住所・氏名・電話番号・職場の電話番号、あるいは FAX や携帯電話の番号などをきかれても、名刺を見ながら話せば簡単です。特に職場の電話番号は、最初はなかなか覚えられないと思います。きかれるたびに手帳をひっぱりだしているようでは、手続きもスムーズに進みません
 さらに、場合によっては、名刺を手渡してしまうのも手です。そうすると、相手は名刺を見ながらコンピュータに情報をインプットすればいいので、お互いに助かります。
 この場合、名前のスペリングを説明しなくてもいいという利点もあります。日本人なら誰も間違えないタナカという名前でも、外国では必ずスペリングをきかれますからね。
 もちろん自己紹介の道具にもなります。わたしの名刺にもカミさんの名刺にも、あえて漢字でも名前を入れてありますし、メールアドレスも入れています。


■復 唱
 仕事の話や約束をしたときには、必ず会話の最後に復唱して確認することにしています。思わぬ誤解をしているかもしれませんし、相手に正しく伝わっていないかもしれないからです。時間・場所・人の名前は絶対確認します。
 備えあれば憂いなしですからね。



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