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ワンガヌイ

Wanganui


Durie Hill からのぞむワンガヌイ市内


 ワンガヌイは、北島西海岸南部にあるワンガヌイ地方の中心都市で、北島で2番目に長い川であるファンガヌイ川の河口に位置しています。日本からの観光旅行でこの地を訪れることはまずないと思いますが、ちょっと足を伸ばす余裕があれば、立ち寄ってみるのもいいでしょう。
 なお、一般的なマオリ語で whanga(ファンガ)という単語を、この地方のマオリ族の方言では wanga(ワンガ)というのだそうです。したがって、両者が混在しており、市と地方の名前としてはワンガヌイ(Wanganui)、川とその上流の国立公園の名前としてはファンガヌイ(Whanganui)が使われています。

 モウトア公園    中心部の街並み
 デュリー・ヒル    ファンガヌイ川




■モウトア公園(Moutoa Gardens

Moutoa Gardens  モウトア公園は市の中心部にほど近い、ファンガヌイ川沿いにある緑地です。
 それほど大きくはありませんが、1864年に起きたマオリ人同士の争いで亡くなった15人の地元のマオリ人の慰霊碑や、第一次及び第二次世界大戦で戦死した人の慰霊碑が建っています。
 また、ヤード・ポンド法における1チェーン(66フィート)の長さをあらわすチェーン・メジャーが地面に埋め込まれています。20m 強の長さの単なる鉄の棒ですが、ニュージーランドで現存するものはこれだけだそうです。

 しかし、それよりも有名なのは、1995年の2月から5月にかけてマオリ人がこの公園を占拠したという事件です。
 ワンガヌイは古くからマオリ人が住む地域でもありましたし、ヨーロッパ人の入植後にはいち早く居住地ができたところでもあります。1840年代の土地売買の遺恨が1995年に爆発し、土地を売っていないと主張するマオリ人による占拠という事態になったそうです。これには、前年の1994年から各地でおこったいくつかの事件が誘因になっている可能性があるそうですが、直接の原因はヨーロッパ人の強引な土地の買い上げにあったようです。
 結局、占拠開始から79日後に、マオリ人が退去して事件は収まりました。

 ニュージーランドというと、マオリ人とヨーロッパ人が融和している国というイメージがあります。現に、多民族国家としては例外的とも言えるほどお互いを尊重した国作りがなされていると思います。
 しかし、そのニュージーランドにしても、根深い民族問題が存在することを、この公園はあらためて思い起こさせてくれます。





■中心部の街並み

Victoria Avenue  ワンガヌイの繁華街の街並みはたいへんきれいです。特に、市の中心部を東西に走る Victoria Avenue 沿いには、多くの美しい建物が並んでいます。
 古くからの町らしい時代を感じさせる建物が多く、ヨーロッパ風の雰囲気があります。お店はディスプレーにも凝っているようで、ウィンドーをのぞくだけでも楽しいです。また、通りのあちこちに花が飾られており、そのデコレーションも素晴らしいです。
 古い建物お店のディスプレー花によるデコレーションが一体となって、街を美しくしているようです。





■デュリー・ヒル(Durie Hill

 ファンガヌイ川の東側にある丘がデュリー・ヒルです。丘の上は展望地になっているんですが、この丘はひと味違います。もちろん車でも丘の上に行けますが、エレベーター(!)でも行けるんです。
 上の項で触れた Victoria Avenue を東に進んでいくと、ファンガヌイ川にかかるシティ・ブリッジにさしかかります。この橋を渡りきったところに駐車場があり、その傍らにマオリ彫刻のゲート(左下の写真)があります。ここがスタートです。

 このゲートをくぐってしばらく行くと、何とトンネルになります。長さは 213m もあるんだそうです。このトンネルの終点にエレベーター乗り場があるんです。
 エレベーターの(少なくとも)外見は木製で、なかなかの雰囲気(右下の写真)です。エレベーターが上にいるときはベルを押せば降りてきてくれます。

マオリ彫刻のゲート   エレベーターの木製ドア

 係の人がいますので、指示に従って乗り込みます。中に乗ると手動ドアを閉めて上昇します。動き始めてから、やおら料金を請求されます。片道料金が、大人は1ドルで、子どもは半額です。回数券もあるようです。
 丘の高さは 70m ほどだそうですから、まもなく頂上に到着します。係の女性の笑顔に送られてエレベーターを降りると、そこが展望地になっています。左下の写真は、頂上側でエレベーターを降りて建物の外に出たところです。看板にも ELEVATOR と書いてあるのがわかると思います。ニュージーランドでは、イギリス英語と同じく、エレベーターを lift(リフト)と呼ぶのが普通なのに、なぜかここはエレベーターのようです

頂上側の出口付近   頂上にある塔

 さて、展望地からの眺めもいいんですが、すぐ目の前に(右上の写真)が立っているので、これに登るのがいいでしょう。これは、第一次世界大戦の戦没者を慰霊するために立てられたもののようです。この塔には、さすがにエレベーターはなく、歩いて階段を上ります。登り切ると 360 度を見渡すことができ、たいへんいい景色です。
 このページのトップの写真は、この塔のてっぺんから撮ったワンガヌイ市内とファンガヌイ川です。川の水が濁っているのが残念ですね。





■ファンガヌイ川(Whanganui River

ファンガヌイ川  ファンガヌイ川は、全長 290km のニュージーランドで3番目に長い川です。
 この川は古くから水上交通に使われていたそうです。現在では、上流へのリバークルーズに人気があるほか、ジェットボートやヨットを楽しむ人が多いそうです。この川の上流はファンガヌイ国立公園に指定されており、トレッキングを楽しむことができます。

 ワンガヌイ市内から北に向かって国道4号線を走り、しばらくすると川沿いに分岐する道があります。これが Whanganui River Road です。
 4km ほど山の間を縫って進んだところに Aramoana の展望地があります。右の写真は、ここからの眺めです。
 ここから先は道路は川沿いに進み、ドライブしながら景観を楽しむことができます。




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