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Powhiri 〜入学式〜



Powhiri  新年度が始まって2日目に、ポフィリ(Powhiri)と呼ばれる入学式が行われます。これはマオリの儀式にのっとった興味深いものなので、その内容を紹介します。

 式の行われるのは1時間目の時間帯で、この時間に登校しているのは最上級生の Year 13 の生徒と職員だけです。その全員が講堂に集まり、向かって左側に座席に着席します。ステージ上では校長・副校長及び来賓とマオリに関するクラブの生徒が、やはり向かって左側に座ります。
 時間になると、クラブの生徒がマオリ語の歌を歌いながら踊る中、転入職員と新入生が入場(右の写真)して来ます。転入職員はステージ上の右側の席に、新入生は講堂の右半分の座席に着席します。
 着席が完了すると、地域のマオリ種族の代表者がマオリ語でお祈りとスピーチをし、そのあと英語で歓迎のスピーチをします。さらに、左側に座っている者が全員でマオリ語の短い歓迎の歌を歌います。
 次に、転入者と新入生を代表して、ある男性がスピーチをします。これは、マオリの儀式では女性がスピーチできないからです。転入職員も新入生も全員女性であるため、代理の男性が登場するわけです。そして右半分の全員でマオリ語の歌を歌います。やはり短い歌です。
 その後、ステージ上で左側の人たちと右側の人たちが個々に握手して儀式は終わります。簡単な式ですが、最後までマオリのやり方を通します。

 このあと、校長がスピーチをします。校長も女性であるため、Powhiri の最中にはスピーチができないのです。
 解散後、職員・新入生・保護者が体育館に移動し、モーニングティーとなります。各教室でホームルームが始まるまでのわずかな時間(20分くらい)ですが、紅茶などを飲みながら雑談します。このあたりも日本の入学式とはずいぶん違いますね。

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(2003年2月4日 追記)

 2003年には、6時間目にもうひとつのポフィリをしました。それについて書いておきます。
 実は前年に副校長(Deputy Principal)であった先生が他校に校長として転出したため、後任の副校長が来たんです。そして、その先生がマオリ人であるため、その先生のためのポフィリが行われたというわけです。これまた日本では考えられないような儀式でした。
 新入生をのぞく全校生徒と職員がホールに着席し、ステージ左には校長以下数名のスタッフと地域のマオリ代表者が座り、カパ・ハカ(Kapa Haka)と呼ばれるマオリの歌と踊りを伝承するクラブの生徒10名程度がステージ中央に立ちます。カパ・ハカのメンバーがマオリの歓迎の歌とダンスで出迎える中、新しい副校長が前任校のスタッフと生徒の一部に付き添われてホールに入場します。ご主人とお子さんも含まれていました。この一団がステージ右側に腰掛け、カパ・ハカは歌を歌うのをやめ、儀式が始まります。双方の代表者のスピーチ(マオリ語)があり、歌(マオリ語)も歌われました。このあたりは上で紹介した「入学式」と同様です。新副校長はマオリ風の肩にかける布をまとっていたんですが、最後にはこれを脱いで前任校のカパ・ハカの生徒に渡し、その生徒たちに付き添われて左側(つまり、PNGHS 側)に歩み寄りました。ステージ中央まで PNGHS のカパ・ハカの生徒が出迎えに行き、新副校長は PNGHS 側に移動しました。つまり、先生の異動が儀式化されているわけです。この後ステージ上で全員がホンギ(Hongi、鼻をくっつける挨拶)をしてポフィリは終了しました。
 前任校のスタッフ・生徒や家族までが参加する点が特徴的であり、印象に残りました。
 ちなみに、新副校長は儀式上この時点で PNGHS のメンバーになるということなので、朝1時間目の入学式に相当するポフィリには出席していませんでした。



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