《ハンダ能楽堂》
完成記念演能会

 

 深見東州先生のご支援により、ロンドン大学ロイヤル・ハロウェーカレッジに建設されていた海外二番目(一番目はフランス、エックスプロバンスにあります)で、イギリスでは初めての本格演能施設となる《ハンダ能楽堂》がこのほど完成、そのこけら落としとなる演能会が11月11日に開催されました。当カレッジの演劇部は、英国でも屈指のレベルにあると高く評価されています。

 完成した能楽堂の壁面には、日本から空輸された深見東州先生筆の掛け軸「紅炉一点雪」「一期一会」「喫茶去」「幽玄」「銀河」、そして水彩画「ムー」「レムリア」「琴平」「香取神宮の池」「熊野灘の朝日」「天之橋立」「菅平の雪ダルマ」などが展示され、書画展を兼ねた演能会となりました。深見東州先生の書画の設営が終わると、まさに会場の気の次元があがり、驚くほどに澄み切った空間に変貌したのでした。準備をしていた現地スタッフからも、驚嘆の声が漏れていたほどです。

 この日の番組は、まず、真紅の髪に鮮やかな色彩の衣装をまとい、華麗で躍動的な龍の姿となってシテを舞われた半能「岩船」。そして、水墨画を見るようなシンプルで格調高い仕舞「高砂」が続きます。すばらしいコントラストが織り成され、最後は「付祝言」で締めくくりとなりました。超満員の聴衆は、世界最高の完成度を誇る舞台芸術といわれる能の迫力と、深く静謐な幽玄の美に、すっかり陶酔の様子でした。千名を越える参加希望者があったところから、招待者だけを選んだはずが、噂をききつけてもぐりこんできた学生たちもいたりして、150名収容のホールは、立ち見もでるほどで、圧倒的な熱気と歓声が渦巻いたのです。

 終了後は、完成した能楽堂の寄贈セレモニーに移ります。地元のエガム市長もお迎えし、深見東州先生への感謝の辞が刻まれた銘板の除幕式が行われました。日本の伝統芸術のすばらしさを普及して、より優れた日英文化交流と相互理解の推進に尽力したいという深見東州先生のスピーチに、大きな称賛の喝采が贈られたのです。聴衆のほとんどが初めて能を鑑賞した方々ばかりであり、頬を紅潮させながら「ファンタステイック!」、「アメイジング!」の声、声、声。終了後も、余韻を抑えがたい様子で、感想を語り合い、ワインを手に書画に見入っています。「私はあの絵が好き!」「私はあっち」と、それぞれの好みを語りあってその傍で写真を撮ったり、中には、初めて見た能舞台のスケッチをはじめる人も。

 一方、日本人の参加者の方々は、

「日本でも見たことが無かったのに、まさかイギリスで能を生で鑑賞できるなんて……感動しました。すばらしかったです!」(日本語教師を目指している学生)

「本当に美しくて洗練された動作と衣装がすてきでした。エネルギーを注入されたようで、元気になりました」(同カレッジで演劇を学ぶ女子学生)
と興奮気味に語っていました。また、壁に展示された融通無碍、千変万化の筆体で書かれた掛け軸が、すべて同じ深見東州先生の筆によるものだと知って、「まさか……。全部違う人の作品かと思っていました……」と、信じられないといった表情で絶句している方もいらっしゃいました。

 演能を終えられた深見東州先生は、《岩船》で付けた能面をお持ちになって、歓談されているみなさんの中に入ってゆかれます。興味津々のイギリス人の方々に、ニコニコされながら気さくに面を見せて構造を説明されたり、時には顔に当ててあげたりまでされています。いうまでもなく、能楽師にとって能面は大変神聖で高価なものです。

 しかし、この深見東州先生のご配慮のおかげで、鑑賞はしても遠い存在に思える能楽が、とても身近に感じられて、もっと知りたい、また鑑賞したいという思いが高まったと大好評だったのでした。

 こうして、無事、大成功のうちに柿落としの幕を閉じた半田能楽堂で、来年には、家元とご一緒の正式な演能会が予定されています。