第7回紀伊半島ツーリング

1991年(平成3年)3月21日〜25日
KLR650R


3月21日

さあお待たせしました、1991年の紀伊半島ツーリングのお話だよ〜。
東京有明フェリーターミナルから【サンフラワー】に乗って那智勝浦まで楽します。

いや〜今回も初日から【濃い】方に出会ってしまいました〜。
流山市の北条さんなんですけどね、こんな人今まで出合った事ないってくらい変人(失礼)。
面白いですね〜、コレだから旅はやめられないよ。

何が変わってるかって?それは一口じゃ言えないな〜。


3月22日

那智勝浦(宇久井港)でフェリーを降りて、まだ薄暗い紀州路を行く。

フェリーで一緒だった【セロー北条】と、熊野本宮大社や本宮竜神林道を走る。
初日から雨模様の紀伊半島でした。本宮大社のお守りなんか売っているところで彼はやってくれました。

雨に濡れた手袋を、販売所の売り物のお守りの上に、思いっきり置いてなんとも思わぬ彼。
売り場の巫女さんは思いっきりあせって、さっとお守りを引っ込めた。
巫女さんも驚いたが俺もかなり驚いたね。

「そういうことするか?普通」

林道に突入すると、しきりにバイクや荷物が汚れるのを気にする彼。
必然的に走りは遅い。林道の水溜りを避けて走っている。

「なんでそんなの気にするかなぁ」

その後、あまりに遅い「セロー北条」に愛想を尽かして別れたのだが、別れ際には
「帰りのフェリーでもまた会おうな!」と温かい挨拶を交わしていた。

振舞いは傍若無人なんだけど、憎めないやつなんだよな、セロー北条。
そんな彼に、俺はカルチャーショックを受けた気がした。


a雨も止まないので、川湯の木魂の里キャンプ場に行って早めにテントを立てる事にした。
管理人の久保さんも相変わらず元気そうだ。雨の日は非難小屋の軒先テラスが絶好の酒場になる。
「またあそこでのんでてもいい?」一応管理人さんに許可を得て上がりこむ。

すっかりいい気持ちになって寝ちゃったよ、おれ。
足音に目を覚ましたらツーリングライダー1名参上!
いきなり上がりこんで来たと思ったら、ワンカップをパカッと開けて呑みだした。
こんなところで呑んで寝ている俺もかなり変だが、やつも負けていないな。

旅は道連れ世は情け

さっそく軒先宴会開始。
聞けば山口県の秋吉台から来たんだって?!
遠路はるばるご苦労さん、まあ勝手に呑んでくれ。
KLR乗りの安永さんでした。

暗くなってもう一人、軒先宴会に来てくれたのが
大阪府八尾市の正野さん(DT200R)だ。
(ヘッドライトの彼)

宴会の後はお決まりの川湯露天風呂。
みんな合羽を着て、歩いて出かけました。

雨だれが 目に沁みるかな 春の宵

あすは【ヤツ】が来る。


3月23日

KLR250【秋芳町の安永さん】は、今日お帰りだそうです。
名残惜しいけど仕方ないな、またどこかでお会いしましょうね。


大阪の正野さんも一旦お出かけです。
この日の夕方、また戻ってきたんですけどね。


ヤツが来た!

3人で別れを惜しんでいるとき、ものすごい排気音が聞こえてきた。
RJさんに聞いてたとおりだ、ヤツに違いないよコレは。

GPZ900 コードネーム【Ninja 】 にデビル?の集合管。

雨:「も、もしかして、あんたさんは【福ちゃん】ですか?」
福:「え!何で知ってるんですか?」
雨:「木場君に聞いてたよ、今日来るって」
福:「木場さんを知ってるんですか!!」
雨:「ほらほら、俺達2年前、能登島で逢ったじゃん!」
福:「え?あ〜あのときの!」

「てめ〜、フク!忘れてんじゃね〜ぞ〜」などと、思わずRJさんの口調になりかけたが(笑)
コレではダメだ、彼には優しく語り掛けないとな。

「ふくちゃん、よく来たね〜、疲れたろう。 ささ、まずは受付してテントを張ろうか、荷物運ぶの手伝うよ」


温泉に行く

すっかり打ち解けたわれらは湯の峰温泉に出かけました。
午前中は少し残っていた雨も、午後にはすっかり上がってくれた。
やっぱ紀伊半島は温泉めぐりにかぎるな。


作る

フクちゃんはマメだ。
ちゃんと飯ごうでご飯を炊いて、火をおこして魚を焼く。
直火で焼いた魚は、ほんのり燻製で、なかなか美味しかったよ。


食らう

w私にも一匹、焼き魚をいただきました。
「フクちゃんは料理上手だねえ」とか言いながら、飲んで食って楽しいキャンプ。
この後、牛肉なんか焼いて食べたりして、すっかり腹いっぱいになりました。

あ〜もう食えない! フクちゃん、買いすぎだよ(笑)


呑む

暗くなったところで【夜の川湯温泉街】に繰り出した事は言うまでもない。
今夜の川湯露天風呂は、水着の若い女性達がとっても艶かしくって最高だった。


そういえば近頃 【はちみつレモン】 って見かけなくなったなあ。
あれ、好きだったんだけどなあ。


3月24日

楽しく過ごした川湯温泉木魂の里キャンプ場ともお別れに日がやってまいりました。
正野さんと3人で朝ごはんを食べて、さあ撤収だ!


キャンプ全景


出発

荷物を積んで、帰りのフェリー乗り場でまた会おうと約束してお別れです。


大塔林道からひたすら林道をつないで南紀白浜を目指す。
山の中でエンジンを切ると静寂が包み込む。
ウグイスの鳴き声が聞こえてきた

ホーホケキョ

鳴き方の上手なやつ、下手なヤツ。
鳥もそれぞれです。


延々と紀伊山地の山の中を走って、ようやく海に出ました。
紀伊半島は相当に山深く、海を見たときはまた新たな感動が去来します。


毎度白浜では【崎の湯】に入るのでした。
大海原を眺めながらの入浴はとっても気持ちいい。
でも今回はお掃除中だったので、内湯の【むろの湯】に入りました。
けちな私はやっぱり無料の崎の湯がいいな。


またまたまた、潮岬にやってまいりました。
何回来てもいいね!潮岬、旅心を刺激してくれます。

ちょっと早く着きすぎたので、夕日の時間まで岬のキャンプ場で昼寝?してました。
キャンプはなかなか熟睡できない事もあるので、昼寝も気持ちいいよ、ビール付きだし。

寒くなって目が覚めたら夕日が海に落ちるところでした。
シルエットな潮岬灯台にも、そろそろ灯が入ります。


潮岬を出発して、もうすぐ宇久井港というところで、エンジンが不調になりました。
「なんかガソリンくさいな〜」と思ったら、キャブレターからオーバーフローしています。

路肩にバイクを止め、キャブレターにキック100発食らわせましたがダメです。
コレはもうフロートカバーを外してバルブを点検するしかないな!
そう腹をくくって宇久井港までだましだまし走って、フェリーターミナル前でばらしました。

シングルエンジンですからキャブレターも一つ、簡単にばらせます。
フロートバルブの座面にごみが引っかかっていたようでした。
清掃後はまったく問題なし、オーバーフローが無くなりエンジンも調子を取り戻した。


何事も無かったかのようにまた明るくなりました。
バイクの調子が悪いと気分も暗くなりますから。

お隣の彼は何があっても明るい!そんな気がします。
「だよね〜、フクちゃん!」と問いかけても、いまや返事はありません。
ただ写真の中で笑っているだけですから。


そうこうしているうちに世もふけて、もう一人の彼がやってまいりました。
行きのフェリーで一緒だった【セロー北条】さん。

でももう大丈夫!彼の性格はすでに見切っていますから。
多少の事では動じません。

本当はいいやつなんだよ、セロー北条君。
そしてその後、彼の正体が判明。

職業は一体なんだと思います?
実は市役所勤務の公務員だって。
それを聞いて、なんとなく彼の事が理解できました。


出航は夜中の2時頃だったでしょうか。
朝方の4時頃まで歓談した後は爆睡でした。
翌日は14時過ぎですからね、東京港着。


3月25日

ついに東京港に着いてしまいました。
旅もコレでおしまいです。

フクちゃんも北条君も元気でな〜!
別れが辛い旅の刹那。


第7回紀伊半島ツーリング おしまい