南東北 林道の旅

1987年 10月31日〜11月03日
 KAWASAKI KLR650R


さて、この地域は北関東と言えば良いのか、南東北と言えば良いのか。

栃木と福島の間を行ったり来たり、大川林道、甲子林道、安ヶ森林道、田代山林道と、
南東北の名だたる林道を制覇に出掛けました。

季節は秋から冬への変わり目、今回の旅は そんな季節と地域の狭間を行く林道紀行です。

枯葉舞い散る初冬の林道を、林道吟遊詩人は今日も行く。


那珂川遡上 深山ダム 大川林道突入

10月31日(雨のち曇り)
やれやれ、また雨の旅立ちだ。この時期 雨に降られると かなり辛い旅になる。
東北道那須I・Cにて高速を降りて、那珂川を遡上しながら深山ダムを目指す。

深山ダムを過ぎると、いよいよ大川林道が始まる。 入り口の道路脇には道路工事中の看板あり(見なかった事にしよう)。
大川沿いに快調に走っていると、予告どうり工事現場に遭遇。 道路は派手に掘り返されていた。

残念ながら南会津に抜けるのはあきらめた。 深山ダムに戻り 那須山麓の有料道路を走り野宿ポイントを探す。

 那須の殺生石で絶好の野宿ポイント発見!駐車場の東屋は テントを張って
 バイクを入れても まだ余裕たっぷり。

 ベンチに腰掛けて米を炊き、缶詰をおかずに食事する。
 温かいご飯を食べて、冷えきった体も少し温まってきた。

 それにしても この時期 この場所では寒すぎます。
 それも ペラペラの3シーズン寝袋ですから。

 

 


那須茶臼岳 那須甲子道路 甲子林道

11月1日 (晴れ)
昨日の悪天候から一転、秋晴れの良い天気になりました。 放射冷却の為 幕営地周辺は霜で真っ白けでした。
真っ青な好天に気分も絶好調!那須岳や関東平野を眺めながら甲子温泉に向かいます。

看板「甲子林道」 標高が上がってきました もうすぐ峠です 

甲子温泉を越えて甲子林道に入りました。 BIGシングルエンジンが トコトコと荒れた林道をクリアしていきます。
路面が荒れてくるとハラハラドキドキ! ミストレースは即!転倒につながりますから。

ガレガレの次はヌタヌタの路面です。 フロントが流されればこれまた即!転倒です。 こんな道はBIGオフロードマシンには似合わないなぁ。
天性の勘と 鍛え上げられた林道走破テクニックで 何とか無事甲子峠に到着しました。 

 峠からは 那須連山や南会津の山並みが見渡せます。
 林道走行で熱くなった体に 峠を渡る風が心地よし(至福の瞬間)。

 行き交う車やバイクも無く、一人静かに甲子峠を満喫して会津下郷町に向かいます。

 

 

 

 


甲子峠を会津下郷に下りる 晩秋の藁葺き屋根

まさに枯野の旅!黄色く紅葉したカラ松林を抜けると、秋の陽射しを浴びた晩秋の野山がそこに広がります。
私は このような寂寥感溢れる風景がとっても好きです。 藁葺き屋根の向こうに紅葉の野山、詩人になってしまいます。 

遠山に 日の当たりたる 枯野かな


R352 中山峠付近 斜陽に輝く斜面の木々 安ヶ森峠へ続くカラマツの道

会津下郷町から会津田島町、そして会津館岩村にやってまいりました。
ここにはまだ、古き良き 日本の山村風景が残っています。

藁葺きの曲り屋集落からは 夕餉の支度の煙がたなびいています。
やまあいの郷は もうすっかり日が暮れてしまいました。

館岩村で食料を確保して、いつでも野営できる覚悟で安ヶ森林道にアタックします。 

安ヶ森峠 枯葉蹴散らし バイクは進む

 細かい砂のトレールを進み、安ヶ森峠を越えるころには 日も大分傾いてきました。
 峠を下れば 栃木県栗山村の湯西川温泉です。 思ったより早く到着しました。

 キャンプ場にテントを張り、湯西川の温泉街へ出掛けて無料公衆温泉に入ってきました。
 無色透明の単純泉かと思います、良い湯でした。

 キャンプ場に戻って ご飯を炊いて ウインナ−ソーセージを炒めて食べました。
 キャンプしている人なんて誰もいません。不気味です、寂しいです、寒いです。

 しんしんと冷えてきたので 枯れ木や落葉を拾ってきて焚火して暖を採りました。
 パチパチとはじける炎を見つめていると眠くなってきた。

 今夜もまた 寒い寝袋の夜がやってきます。 ホカロンを持ってくれば良かった...........。

 

 


キャンプ場の朝 ファイヤーサークル

  11月2日(曇りのち雨) 
 昨夜は暗くなってキャンプ場に入ったので 周辺の様子がわかりませんでした。
 早起きして付近を散策する私です。

 「紅葉も 盛りを過ぎて 濡れ落ち葉」 朝から冴えています。

 今日は田代山林道を制覇予定です。
 荷物を積んでキャンプ場を出発。 湯西川の街で朝ご飯を食べよう。

平家伝来の武具 炉端でバンダイ餅汁を食べました 平家のオヤジ

 湯西川の街外れに「平家の狩人村」が有りました。
 食事も出来るので1000円払って入館しましたが 見所いっぱい!平家の落武者の隠遁生活が目の当たりに。

 こんな山の中でなければ生き延びられなかったとは、源氏の追討は相当厳しいものだったに違いない。
 あのアゲハチョウの家紋は まさしく平氏一門の物だ。

 朝早くて 観光客は私以外 誰もいない静かな狩人村。 ふと 遠野物語のマヨイガを思い出しました。
 謎の食物「ばんだい餅汁」を食べて温まって元気一杯!。田代山林道に向かう意欲が出てきました。


田代山林道 峠付近 谷から湧き上る雲 五里霧中 田代山峠

 昨日とは逆に、栃木側から 福島側に峠越えする田代山林道です。 標高が上がるに連れて ガスって来ました。
 時折霧雨にも見舞われて 視界は良くありませんでしたが、通行できるだけで ありがたいです。   

 田代山林道を降りてきて、会津舘岩村の湯の花温泉に立ち寄りました。
 その後 唐沢峠を越えて木賊温泉をのぞき、桧枝岐温泉にも立ち寄りました。


 この近辺は 良い温泉がいっぱいです。
 こんどは民宿などに泊まって ゆっくり温泉巡りしたいものです。

 

 

 

 

 

 

 


新潟に入りました 2輪車通行禁止のR352

 R352で 銀山湖を見ながら新潟の小出に抜けようとしましたが 阻まれました。
 2輪車通行禁止は知っていましたが、知らぬ振りして強行突破を図ろうとしたのに............。

 特に目だった標識も無く まんまと新潟入りした私でしたが
 そのあとに派手な看板で 通行禁止表示があるとは.........。

 これだけ派手に表示されていると 「知らなかった」では済まされません。
 ここはおとなしく 涙をのんで撤退するしかありませんでした。

 桧枝岐から南郷村を経て、結局この日は只見町の
 奥只見ダムの展望台軒下で野宿と相成りました。


奥只見湖 野宿ポイント 奥只見周遊 六十里越街道

 11月3日(雨のち曇り)
 昨夜は雪でも降るんじゃないかと思うくらい冷えました。こんなところで雪に降られたら大変です、帰れません。
 氷雨降る会越の道 六十里越街道 で新潟の入広瀬村に降りて、小出I・Cから関越自動車道で帰りました。 

 塩沢石打SAでカレーを食べました。
 道中ずっとボンカレーだったので ここで食べたカレーのうまかった事!
 こうして南東北林道の旅は無事終ったのでした。 

 

 

 

 


南東北 林道の旅 おしまい