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料理


料理と書くと、「グルメ」と連想する人がいるかもしれませんが、残念ながらグルメとは無縁の話です。

スーパーマーケット
旅の楽しみの一つにその土地、その国の料理があります。
人々はどんな食事をしているのか、大変興味があります。
私のヒッチハイク時代の食事は旅先のスーパーマーケットでパン、チーズを買い、できるだけ安く済ませていました。
一人で食べる買出しの食事はレストランと比べるとさすがに、美味しいとはいえなかったのですが、朝から精力的に動き回っていた私には空腹を満たすだけで十分満足でした。

外国のスーパーマーケットで困ることは、パン、チーズのような物は、見てすぐ分かりますが、缶詰類はラベルの絵で判断するしかなく、開けるまで何が出てくるか楽しみでもあり、不安でもありました。
スーパーマーケットは庶民の生活に直結しているので、店内を歩きながら人々の食生活を想像するのは楽しいものでした。
当然、国によって店頭の食料品の種類と値段は同じではありません。
庶民の収入と値段を比較すると、その国の食生活が想像できます。

今でも私はスーパーマーケットが好きで、よく見学兼買い物に行きます。
日本に帰国する時は必ずスーパーマーケツトに行きます。
買いたいものが沢山ありますが、飛行機の重量制限のために、あれこれ頭が痛くなるほど考えて買う物を選択します。
欲しい物を持ってこれず、毎回毎回、実に悔しい思いをします。

私の料理
ノルウェーに住むまで、特に料理はしませんでしたが、食事の不味さと単調さに閉口して自分で作るようになりました。
こんなことを言うと、偏執な愛国者は目を剥いて怒りますが、「私にとって不味いものは、不味い」のです。
ノルウェーに住んで1年目、Student Townと呼ばれる学生が住むアパートに住んでいました。
そこの同じフロワーのノルウェー人の女学生に「ノルウェーの食事は不味い」と言いました。
その学生は怒り出し、翌日私と友達に「どうだ」という気合とともに「トナカイの肉料理」を作ってくれました。
一応、「美味しい」と社交辞令を言いましたが、正直なところソースが濃すぎて素材が負けていました。

私にとって食文化というのは、一般家庭に出る食事のことを いいます。
高級レストランの一品料理のことではありません。
私の得意料理は「目玉焼き」と「お湯を沸かす」ことです。
というとビックリされるでしょうが、もちろん冗談です。

冷蔵庫/冷凍庫を開けて、残り物で工夫して料理をするのが、私の得意技です。
私の料理に「何とか料理」という大そうな名前のついたものはありません。
前記で説明した、私が住んでいた学生が住むアパートのフロアーには、8人に1つの割で共同キッチンがありました。
私はそこでよく野菜炒めを作りました。
そうすると、皆が寄ってきて、「野菜って炒められるんだ。。。」と驚き、それ以来、私が作る料理は「Yoshi料理」と呼ばれるようになりました。
「よし」は「よしゆき」の 短縮形です。
驚いたのは私の方で「野菜炒めも知らないのか」と で思わず叫んでしまいました。
おかげで、同じフロアーの学生からは「Yoshiは名コックだ」と言われました。
これが唯一、私には名前のある料理かもしれません。

男性に圧倒的に多いのが、食事をしながら美味しい、不味いとうんちくを傾ける人がいますが。
しかし、私は包丁を持ったことのない人の 話は一切、うわの空で聞くようにしています。
これは別に、料理に限ったことだけではありません。

カレーライス
もう、昔の話になりますが、私はオスロ大学の柔道部で毎日練習をしていました。
当時は試合、練習そしてクラブのパーテイをよくやりました。
一度、秋のパーテイでカレーライスを作ったことがあります。
ルーは辛口を使い、さらに冗談半分に少し胡椒を入れるつもりが、胡椒の入った袋が手から滑り落ちて全部入ってしまいました。
あっという間の出来事でした。
辛い物が好きな私でも「ちょっと食べれないナ〜」と思いました。
しかし、せっかく作ったものを捨てるのは惜しかったので、「これがカレーだ」という顔をしてノルウェー人の柔道部の仲間に食べさせました。
彼らは汗を拭きながら、困った様子で食べていました。
親から、ごちそうされたものは不味くても「美味しい」と言うように躾けられている彼らは、超激辛のカレーを「美味しい、こんな美味しいものは食べたことがない、でも、辛すぎて味がわからない」と意味不明なことを言っ食べていました。
私も後で、こっそり食べてみましたが、なぜ彼らが汗をかいて食べたかよく分かりました。
反省。。。。

日本人は目で食べる
日本にエビを輸出する人たちの話です。
ご存知のようにノルウェーから多くのエビや魚類が日本に輸出されています。
彼らが言うには「日本人は目で食べる」と言います。
「随分変なことを言うナ〜」と思って聞いていました。
つまり、ノルウェーでは、魚類は重さで出荷しますが、日本へは重さと同じサイズの見た目のよさが要求されます。
日本人には当たり前のことですが、手間ひまをかけて同じ大きさの魚、エビを揃え箱詰にして送るのが、こちらの人には中々理解されません。
しかし、物を売る側としては、結局は日本側の要望にそって輸出をするようになるそうです。

蜘蛛と白ワイン
「ヒッチハイクの旅」にも少し書きましたが、私のヒッチハイク時代のブドウ摘みの話です。
スイスの首都ベルンから車で西に1時間行ったところに、ムルーテンという中世の城壁に囲まれた美しい町があります。
町の郊外で田舎の子供達、出稼ぎのスペイン人達と一緒に朝から晩までブドウ摘みをしたことがあります。
白ワインになるはずのブドウには青い農薬がたくさん付着し、おまけに 蜘蛛、死んだ昆虫が混ざっていました。
別にそれらを取り除かず 、そのままワインの基になりました。
ボトルを通して見る白ワインには、昆虫の死骸はどこにも見られませんでしたが、「あれが、あの白ワインとは信じられません」でした。

スイス人とスペイン人は休憩に、パンと「蜘蛛入り白ワイン」を当たり前のように平気で飲んでいました。
私もその時は涼しい顔をして飲んでいましが、内心、崖から転げ落ちるような驚きでした。
ブドウ摘みのアルバイトが終わってから、しばらくはワインだけ禁酒しました。
今は遠い過去の思い出になってしまいました。
今はどんな蜘蛛だったかも忘れ、「蜘蛛ぐらい何だ」という気持でガンガン飲んでいます。
世の中には、知らないことが沢山ありますが、あまり物事の裏側を知らない方が、平和な毎日を送れるかもしれません。
これはワインに限らず料理もキッチンの裏側を知らない方が、良いかもしれません。

ムンクのワイン
以前にノルウェー産のワインボトル用のムンクの絵のラベルを翻訳したことがありました。
確か、ブドウの北限はドイツまでで、ノルウェーではワインは出来ないはずです。
狐につつまれた気持で訳をしていくと、南ノルウェーで品種改良したブドプを使い、贈答用ワインをつくるとか。
ムンクの名作「叫び」「マドンナ」等を知っている人には面白いと思いますが、 初めてムンクの絵を見る人には贈答用がきっと逆効果になってしまうかもしれないと、複雑な気持で訳をしました。
訳はしたものの、一度もムンクのラベルのついたワインは見たことがありません。
訳が拙かったのか、ワインが不味かったのかどうなったのでしょうか。

ヴァイキング料理
ノルウェー人にヴァイキング料理といっても、けげんな顔をされるのが落ちです。
ヴァイキング料理は日本語です。
ノルウェー語ではコルトボールといい、「冷たい食卓」の意味があります。
よく耳にするスモーガスボードはスウェーデン語です。
定説はありませんが、昔、冠婚葬祭があった時に大きなテーブルに各種冷たい料理を並べ、それを、各自、自由に取って食べたといわれています。

現在も多人数のパーティの時は、冷たい料理のコルトボールが主流です。
もちろん温かい料理もあります。
昔は今と違い多くの料理を常時温めておく設備がなかったので、冷たい料理が多かったのも納得ができます。
レストランのヴァイキング料理も冷たい料理が多いのですが、温かい料理もたくさんあります。
ノルウェーのホテルは朝食付きが原則で、ヴァイキングスタイルです。

日本語のヴァイキング料理の由来は、1957年に帝国ホテルで始まりました。
すでに亡くなった帝国ホテル顧問の村上信夫氏が、パリで覚えた北欧料理をインペリアル・ヴァイキングレストランで紹介しました。
同年、スカンジナビア航空がデンマークの首都コペンハーゲンから東京間に北極経由の路線を就航させました。
さらにヴァイキングという映画のヒットにより「それじゃ、ヴァイキング料理にするべ」と言ったかどうかは分かりませんが、多分そうでしょう。
ヴァイキング料理に限らず、語源というものはそれほど大上段に構えたものではなく、結構いいかげんなのが多いと思います。

さて、冷たい料理の中身ですが、コルトボールには特に決まりはありません。
当然レストランによって出すものが違ってきます。
共通しているのは次のようなもです。

エビ
捕れた後、海水で塩ゆでしたエビ。
日本の甘エビと同じです。
ノルウェー、アイスランド、グリーンランド産のエビが日本に輸出されています。
夏のレストランではメニューになくても、エビ注文すると ボール一杯に出てきます。
夏が終わるとなぜかレストランでは出さなくなります。
多分、冷凍した味が落ちるエビを出したくないのでしょう。
そんなことが気にならない人は、スーパーマーケット行くと、冷凍したエビを安く年中買うことができます。
自分で好きなだけ袋に詰めて、レジで清算できます。
夢でうなされるほどエビをたくさん食べられます。
ベルゲン、スタヴァンゲルの魚市場、オスロの市庁舎に面した港の船から買うよりも、スーパーマーケットの方が断然安いです。


食卓に上がる鮭、日本に輸出される鮭は養殖です。
自然で捕れる鮭ではありません。
ノルウェーでは自然の鮭を食べる機会はそれほど多くありません。
日本のように塩鮭を焼くということはなく、こちらはボイルした鮭の料理が圧倒的に多いです。

スモークサーモン
特に説明する必要はないと思います。
空港の免税店で買う人がいますが、時間があればスーパーで半身を1500〜2000円で安く買った方が得です。

グラーヴラクス
ノルウェー語で、鮭のマリネといいます。
生の鮭を3日間、塩と砂糖(2対1の割合)漬けにし、重い石を乗せて寝かしたものです。
見た目はスモークサーモンによく似ていますが、スモークサーモンはピンク色。
グラーヴラスクは少し色が濃く、香草のディルがついているので見分けやすいです。
マスタードを漬けて食べることが多いですが、個人の好みでつけても、つけなくてもよいでしょう。
味はスモークサーモンと違って少し重い感じがします。

カニ
もともと日本製のカニカマ。
よく目にしますが間違わないように。
本物のカニも時々見かけますが、多くはありません。

にしんの酢漬け
ノルウェーの伝統的な保存食です。
酢漬けは酢、トマト、マスタード漬け等数種類があります。
ほとんどのホテルの朝食のヴァイキングに出ます。

キャビア
ノルウェー語で魚のたまごのことをキャビアといいます。
たら、さけ、だんご魚、ひしゃも(日本のとは少し種類が違う)等のキャビアがあります。
黒いたまごを見て、チョウザメのたまごと勘違いする人が多くいます。
魚市場で300円でキャビアが買えたと喜ぶ人がいますが、残念ながらそんなに安く買えるチョウザメのキャビアはありません。

ハム
各種ありますが少し塩がきついです。

フラットブロー
直訳すると、「平らなパン」になります。
しかし少しもパンらしくはありません。
厚みはほとんどなく、わずか数ミリです。
その上に日本のガイドブックに書かれているようにハム等をのせて食べます。
一口食べるとフロットブローが割れてしまい、載せた物は落ちてひどく食べにくいものです。

チーズ
種類は多く、日本にも輸出されているノルヴェヒヤ社とヤールスベルク社のチーズは、全国のスーパーで売っています。
脂肪27%のチーズが主流ですが、ダイェツト中の人向けに低脂肪16%のチーズもあります。
気になる人はパッケージのFett(脂肪)表示を見て下さい。

ヤイトオスト
100%やぎの乳(脂肪27%)です。
人によって結構好き嫌いがあります。
朝食によくでる茶色のチーズをやぎのチーズと勘違いしている人がいますが、やぎの乳は15%だけで、残りは牛乳等の成分が85%です。
リレハンメルの方の地名の「グブランスダールスオスト」という名前で出荷されている茶色のチーズがあります。
少しキヤラメルのような味です。
ノルウェー人、特に子供は喜んでで食べます。

ガンメルオスト
直訳すると、古いチーズですが、べつに腐っているわけではありません。
年配の人が好んで食べます。
「古い靴下を食べたような味」とは 言うものの、私は「古い靴下」を食べたことがないので、適切な説明とはいえないでしょう。

牛乳
ホテルでは朝食のみに出てきます。
カートンの色によって脂肪分が見分けられます。
白0.1%、ピンク1.5%、赤3.9%、ノルウェーではライトミルク(ピンク、最近は薄緑のカートン0.7%があります) が一番飲まれています。

ノルウェー人がヴァイキング料理のような豪華な食事を毎日作りません。
毎日の食事は質素で、単調です。
それでもノルウェー人は大きく、しかも長寿の国というのが信じがたいです。
朝食と昼食は、パンにバター、そしてチーズまたはハムをのせ、簡単に済ませます。
それこそ冷たい料理です。
職場でも1時間昼休みを取るところは少なく、適当に食事を済ませ、早めに仕事を切り上げて帰宅するのが普通です。
余談ですが、ノルウェーでは仕事人間は離婚の原因になります。
昼食を取っために帰宅が遅くなることはノルウェー人は好みません。
ノルウェー人に日本人は1日3食温かい食事をとると言うと、目を丸くして驚きます。
まして朝から白いごはんを食べると言うと卒倒するかもしれません。
その説明をノルウェー人に限らず、ヨーロッパ人に始めると日本の食生活、健康、文化と話がどんどん飛躍して面倒になります。


家庭料理
ヒョットカーケ
ミートボール。
ノルウェーを代表する家庭料理です。
牛挽肉に片栗粉と調味料を加えてバターで炒めます
それにブラウンソース(グレービーソース)をかけ、じゃがいもの付け合わせです。

フォーリコール
ラム肉とキャベツのシチュー。

カルボナーデ
ハンバーガーによく似ています。
それとじゃがいもの付け合わせです。

フィスクカーケ>
ノルウェー版「はんぺん」です。
牛乳と魚のすり身と小麦粉をまぜて煮たものです。


伝統食
乾燥タラ
北極圏に位置するローフォーテン諸島の中心地は人口4、000人のスヴォルヴァルです。
そこから南に24Km行った人口500人のヘンニングスヴァルという漁村があります。
その村にある三角形に組んだ大きな木わく(人の3倍近い高さ)に干してあるタラです。
乾燥したタラはヴァイキング時代から、大切な保存食です。


ルーテフィスク
乾燥したタラを水とソーダ(アルカリ液)で4倍の大きさに戻し、それをボイルたものです。
以前、NHKの番組制作のために取材に行ったことがありますが、ルートフィスクの工場ではソーダのことについて詳しくは教えてくれませんでした。
企業秘密か仕事終了時に行ったので、面倒くさかったのかどうか分かりません。
そこでは袋詰めにして、スーパーに出荷していました。
伝統食ということで年配の人は食べますが、若者にはあまり人気がありません。

つづく