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エコロジー


世界遺産、銅鉱の町ローロス
エコミュージアムとい言葉を聞いたことがありますか。
エコロジーとミュージアムの造成言で辞典には出ていません。
この言葉に初めて接したのは、ノルウェーに4ヵ所ある世界遺産の1つ ローロスという町に、日本の視察団と一緒に通訳として同行した時です。
ローロスの起源は1644年に銅鉱が発見された時から始まります。
ノルウェーでは町が海岸線から発展するのが普通ですが、4っの町だけが、内陸から発展しています。
ローロスはその内の一つです。

1646年9月に動力を得るために精錬所が滝の近くに造られました。
現在ローロス博物館になっている建物は1977年にローロス同工場が倒産したのを、国が買い取ったものです。
1644〜1977年まで333年間に、10万トン以上の銅と52万5000トンの黄鉄鉱を生産しました。
まだ、銅はありますが、採算がとれないので採掘はしていません。

展示物は大変興味深く、わかりやすく説明してあります。
銅の精錬のために燃料としてどれほどの森林が伐採されるのか、具体的に模型で示しています。
長い年月の間にすざましい量の森林が消滅したのが一目瞭然です。
日本は湿潤な土壌に森林があるので強い復元力がありますが、ノルウェーは一度伐採すると再生が難しい森林が多いのです。

ローロス教会と古い家並み
町の中心地に1784年のローロス教会があります。
地方の教会としては大きく1600の座席があります。
ローロスを紹介する写真は、よく左のような写真が使われます。
1932年に町の最初の家並みが保護指定を受けて以来、すでに80の建物が保護指定を受けています。
1981年には町全体がユネスコの世界遺産に指定され、1982年からはほぼ町全体が法律により保護されています。
つまり、自分の持ち家でも自由に改築はできなくなりました。
街中の家並みは整然として、一瞬、昔にタイムスリップしたような錯覚におちいります。
町全体はまるで野外博物館のようですが、人々は歴史の中で生活をしています。
写真で見ると雪が見えます。
ノルウェーのどこでも冬は雪が積もると思っている人がいますが、北緯60度を越えても西海岸は雪のない冬は珍しくはありません。
しかし、ローロスは内陸の町で雪のない冬はありません。
この町の最低気温はー50.4度です。
半端な寒さではありません。

現在からみると、考えられないようなことをやっていたことになります。
地下から鉱石を掘り出す様子を再現する動く模型があります。
普通は「展示物に手を触れないように」と、注意書きがありますが、ここは目の不自由な人が手で触れるように作られています。

もう一つ感心したのが、負の遺産です。
展示室に入ると煙が出ていることです。
今は教会があり古い町並みがある美しいローロスが、かっては公害の町だったという事実を伝えるための煙です。
視察の時は現場の人の説明を聞くわけですが、一つ感心したことがありました。
民俗博物館に行くと、膨大な点数の貴重な物が所狭しと展示されています。
エコミュージアムの考えは民族博物館のように地方から持って集めたものを展示すると、その展示物のあったところの文化、歴史が失われてしまいます。

つまり、博物館に移動せず、文化、歴史物を昔からのままの状態にしておこうということです。
確かに、都市の大きな博物館に行くと、あまりにも展示物が多すぎて 貴重な物でも、一つ一つ鑑賞する根気が失われていきます。
ただ疲労感だけが残ったという人が多いと思います。
では、博物館を否定するのかと話が飛躍するかもしれませんが、そうではなく博物館 のバランスを考えなければいけないということです。

つづく