飼育当番のみんなへ

学校に何匹(*)のうさぎがいますか?一番はじめに「うさぎ1匹づつの顔を覚える」ことが大切です。そうしないと『誰が病気なのか?』『誰と誰がケンカするのか』など分からなくて困ることになります。

飼育小屋の広さは【うさぎたち】にとって十分なスペースがありますか?いくら小屋が広くてもうさぎが沢山いれば、その小屋は狭い小屋です。---自分たちが世話をする【うさぎたち】が幸せに暮らしているのか、もう一度確認してみましょう!

(*個人的に「羽」を使う時代でもないかな?と思っています)

はじめに

【人間と動物の違い】

 君たちは友達と仲良くしていますか?仲良しの時もあるけれど、たまにケンカをしちゃう時もあると思います。---どうしてケンカしちゃったのかな?どうやって仲直りできたのかな?

 相手が嫌がる事をしたり、言ってしまったりまた、優しい言葉で仲良くなれたりと人間同士では言葉や行動で相手が「何を思っているか」伝える事ができます。

 身近な動物の中でも、犬や猫は嬉しい時にシッポを振ったりゴロゴロのどを鳴らしたり、嫌な時には吠えたり・噛み付いたり・ひっかいたりと自分の気持ちを人間に伝える事ができます。では、【うさぎたち】はどうでしょうか?

 【うさぎたち】の気持ちは、人間が考えてあげないとなりません。嬉しいのか嫌なのか、言葉で気持ちが伝えられないので、みんなが【うさぎたち】の気持ちをいつでも考えてあげましょう。


飼育当番の仕事

【うさぎたちを敵から守る】

自然の中ではうさぎを捕まえて食べてしまうたくさんの天敵がいます。学校の回りにも犬や猫、ほかには大きい鳥の中にもうさぎを狙っている敵がいます。うさぎは、これらの敵に狙われると逃げるしか方法がありません。でも、小屋に入っているうさぎは逃げる事ができないです。だから、飼育当番のみんながうさぎの命を守ってあげなければなりません。

【うさぎたちを管理する】うさぎは長生き!(長生きすると5〜10年くらい)

うさぎの世話をするには“うさぎの家族構成”もわかるのが大切です。性別や年齢、体重が、自分達も来年もその次の年の飼育当番の人たちに分かるようにしなければなりません。君たちは“今年だけ飼育当番”かも知れないですが、【うさぎたち】はずっと生き続けていくのですから。

【うさぎ小屋を管理する】

もし、地面が土だったなら穴を掘って餌を持込んで腐ってしまっている時もあります。うんちだらけだったり、おしっこが長年しみ込んだ土の上では病気になるかも知れないですね。金網が破れていると、尖った針金で怪我をしてしまうかも知れませんね。

夏の直射日光は【うさぎたち】の体力を奪い、ぐったりとしてしまい命を落とす事もあります。そんな事にならないように、日除を作ってあげていますか?

梅雨や台風の季節には、激しい雨が降ります。小屋に雨が吹き込んで、【うさぎたち】が濡れたりしていませんか?腐りかけた餌が小屋に残っていませんか?

冬の寒さや雪からうさぎを守ってあげていますか?去年は大丈夫だった。。。それでいいのですか? 若いうさぎの時に平気だったとしても年寄りになったうさぎや仔ウサギもいるんですよ。冷たい風が小屋に入らないように、守ってあげなければなりませんね。

【うさぎたちの餌と水】

餌入れは清潔に毎日洗ってあげていますか?水入れはヌルヌルしていませんか?どのうさぎもちゃんと十分な餌を食べられていますか?---弱いうさぎは餌に近付くこともできないのですよ。

【うさぎたちの健康チェック】

うさぎのうんちの形が変だったり、うんちをしていないうさぎはいませんか?おしっこも毎日いっぱい出ていますか?

怪我や病気のうさぎはいませんか?病気によっては他のうさぎと別の場所に移して治療をしないと伝染してしまう事もあります。


だいじなこと---1

悲しい事だけど、自然の中でうさぎは“食べられてしまう動物”なのです。多くの野生の肉食動物はうさぎを食べます。そのために【うさぎたち】は生きていくための“本能”を身につけています。そして、草食動物の“特徴”を知る事も飼育をする上でとても大切な事なのです。

本能

 もし自然界にいるうさぎがお腹が痛い時にグッタリしていたらどうなりますか?きっと、お腹を空かせた肉食動物がやってきてすぐに捕まってしまいます。だから、うさぎは病気を隠します

 学校のうさぎも同じです。具合が悪くても平気なフリをして病気を隠しています。もし、みんなが見て“具合が悪そうだ”と思うような状態になっていたら病気が進行してしまっている時です。だから「元気があるか?食欲はあるか?目や鼻が汚れていないか?ウンチの形が変ではないか?ケガをしていないか?」などを毎日観察して、1秒でも早く病気を発見して獣医さんに連れて行ってもらえるようにしましょう。


オスのうさぎは、他のオスうさぎを攻撃します。そうやって戦いに勝ち残った強いうさぎだけが、メスと結婚して「より強いうさぎ」を産むためなのです。

特徴

 うさぎは、草食動物です。肉食動物は“狩り”をして獲物を捕まえるまで食べずに行動する事ができます。しかし、草食動物はいつも草などを食べてお腹が空っぽにならないようにしなくては生きていけないのです。もし誰かが餌をやるのを忘れてしまって、1日中何も食べる物が無くなってしまっていたら、どんどん弱って死んでしまう事があります。(うさぎが1日なにも食べないことは、人間が3日間何も食べないのと同じという意見もあります)


春や秋の夜中に赤ちゃんの泣き声のような声で鳴く猫の声を聞いたことがありますか?これは“発情”といって、オスとメスが赤ちゃんを産む準備ができた時に相手を探している声なのです。

うさぎは、1年中いつでも赤ちゃんを産む準備ができる動物です。うさぎのお母さんは1匹〜多い時には10匹もの赤ちゃんを産みます。そして、もし4月に赤ちゃんを産んだお母さんうさぎは5月にも赤ちゃんを産めるのです。もちろん連続して赤ちゃんを産んで育てることは、お母さんうさぎにとって大変なことです。毛もボロボロになり、体力も落ちてしまいます。

もし2カ月の間にうさぎが20匹も増えたらどうしますか?飼育小屋は狭くてうさぎは仲良く生活する事ができません。こんな事にならないように、これも飼育当番の皆が頑張ってうさぎを管理しなければなりませんね。


動物の中には猿のようにボスが“群れ”を作って生活している種類と、ライオンのように1匹づつに生活するものがあります。うさぎは1匹づつ生活する種類の動物です。そんなうさぎを小屋の中に数匹入れて飼育するという事は、とても難しいのです。


うさぎ小屋について

まず1番始めに、オスうさぎとメスうさぎを同じ場所で一緒に飼うのはすぐに止めましょう。今の飼育小屋にメスうさぎだけを残して、オスうさぎたちは1匹に1件づつの巣(ケージ)を用意してバラバラに飼う事が大事なのです


オスうさぎ:特徴の欄で書いたように、オスうさぎは1年中いつでも交尾(赤ちゃんを産むためのに、メスうさぎを妊娠させる事)ができます。そして、オスのうさぎはみんな「自分が一番りっぱな子供をつくれる」と思っています。だから、同じ小屋に他のオスがいるとケンカになります。全部のメスを自分のお嫁さんにするために、また、全部を自分の陣地(テリトリー)にするために相手のオスをやっつけてしまいます。デスマッチって知っていますか?相手が死んでしまうまでケンカを繰り返すのです。---オスは1匹づつでしか飼育できません。
メスうさぎ:数匹なら一緒に飼育する事もできます。しかし中には自分の陣地をオスのように守るうさぎも中にはいるのです。もし、そうしたメスうさぎがいて、他のメスとケンカをするようならば、柵で仕切りを作ったりオスのように別の場所に分けなくてはなりません。
親子や兄弟のうさぎ:新しく産まれた仔ウサギたちは仲良くくっつき合って寝ていたりします。しかし3カ月くらいすると“誰が一番強いか”順位をつけるようになります。そしたら大人のうさぎと同様に分けて飼育しなければなりません。


うさぎの繁殖について

【繁殖の前に考えること】

1)父うさぎと母うさぎの健康状態はいいですか?

2)たくさんの赤ちゃんが産まれた場合は飼えますか?
  飼えない場合は、交尾の前に里親さん探しをしましょう!(多めに)
  飼える場合は、オスだったらまた新しい巣が必要になりますよ。
  --- とにかく、もう一度しっかり考えてみましょう。

3)母うさぎが仔ウサギを安心して育てていける場所が確保できましたか?

4)万が一、母うさぎが子育てをしなかった時には、自分達で世話をするのですよ。

5)産まれてくる赤ちゃんがみんな元気だとは限らないのですよ。

恐い事をたくさん書きましたが「新しい命を迎える」というのは本当に大変な事なのです。じっくり話し合ってからでないと、うさぎは幸せにならないのです。【うさぎたち】を飼育するということは、『うさぎ小屋という地球を、飼育係が神様になって命のコントロールする』責任があります。幸せに暮らせる環境をすべてのうさぎに与えてあげなければなりません。うさぎの数(命の数)に必要なエサと広さを十分に考えてから赤ちゃんを産ませるか決めましょう。


【妊娠・子育てについて】

 多くの場合、うさぎは交尾してから30日くらいで出産をします。出産予定日の2週間前には産室を用意し、他のメスが入ってこない安心して子育てができる場所を用意してあげましょう。

 うさぎは犬や猫のように、赤ちゃんの傍にずっといて子育てはしません。1日に1〜2回のやって来て5分ほどおっぱいをあげるだけです。これも外敵から赤ちゃんを守るための本能かもしれないですね。ですから、「お母さんうさぎが仔ウサギの世話をしていない」と勝手に判断して仔ウサギを触ってはいけません。


【準備・世話について】

妊娠している母うさぎは、普段よりも警戒心が強くなっているので抱き上げたり、人間の都合で遊び相手にするのはやめましょう!

お腹の中にはもう赤ちゃんがいるので、栄養がいっぱい取れるように他のうさぎに餌を取られないで食べられるようにしましょう。

母うさぎは出産が近付くと“巣作り”をします。たくさんの牧草か敷き藁と自分のお腹の毛を抜いて、仔ウサギが寒く無い巣を作ります。早めに産室を用意して、たくさんの材料を入れてあげましょう。


たいせつなこと---2

母うさぎにとって産室は“秘密の隠れ家”です。人間がその隠れ家を覗いてしまうと、母うさぎは「敵に見つかった」と思ってしまいます。そして、仔ウサギが敵に捕まらないために、仔ウサギを食べたり隠れ家を捨てて子育てをやめてしまいます。

 周りで騒いだり、覗いたり、といった事をしなければ、このような事は滅多に起きません。出産の後は、母うさぎはいつものように外に出て自分で餌を食べたり、横になって休んだりしていても、ちゃんとオッパイの時間にだけは産室に戻ります。オッパイの時間は朝早かったり、真夜中だったりするので、学校にいるみんなが見ることはほとんど無いと思います。母ウサギに十分な餌を水をあげて、2週間ほどは産室の中の掃除もしないでおきます。人間が赤ちゃんを見たり触ったりすると、母うさぎは赤ちゃんを殺してしまったり、食べてしまったりすることもあります。2週間したら、母うさぎを他の場所に連れて行って、見られないようにして汚れた床材を取り替えてあげましょう。2週間は絶対に何もしないで母うさぎに任せましょう。

飼育当番は、産室の外にたっぷりの餌と水を用意してあげてください。

指導者の方へ

 うさぎにとって、飼育小屋の環境に不備があったりスペースが不十分で過密傾向になると、子喰い/育児放棄が起きます。出産から48時間経過しても母うさぎがオッパイをあげていないと、仔ウサギのお腹がペッタリしているので非常時だと判断がつくでしょう。育児放棄しているのか、それとも前述のように育児している場面を観察できなかっただけなのか、慎重に判断してください。

母うさぎが子育てをしない場合は、人間の手によって授乳/排泄/温度管理などの必要性が出てきます。離乳しはじめるまでは約1カ月かかりますが、初めの2週間はまさに仔ウサギの世話に掛りっきりになります。授乳などすべて子どもではできない事ばかりです。この点も繁殖させるか決定する時に熟考してください。

 仔ウサギも動くので産室から外に出てしまう場合もあります。素手で触らずに巣箱にそっと戻してください。この時に、仔ウサギの体温が低下している場合にはすぐに保温が必要になります。


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