□□□□▲旅のフィールドノートから▼□□□□□□□□□□□□□□□□□
                     NO.153 2002年 3月27日 発行
 第5章 中国新疆ウイグル自治区 東のシルクロード(1998年 9月〜10月)
     2.台風、でも出港〈フェリー往路1〉
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☆これまでの旅☆
「4000キロの鉄道の旅」に心を動かされたぼくは旅に出ることにした。目的地
は、日本と同じくらいの広さのある砂漠だ。
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●フェリーターミナル

 大阪から上海までは船で2泊3日。その3日間を過すことになるフェリーは
大阪港の国際フェリーターミナルから出港する。
 最寄の駅は地下鉄中央線、またはニュートラムのコスモススクエア駅。そこ
から歩いて約15分らしい。もちろん、駅からターミナルまでは市営バスも運行
している、有料で。
 大阪南港を走る新交通システムのニュートラムには「フェリーターミナル駅」
がある。しかし、そこに発着するのは国内航路のフェリーで、ぼくが乗る国際
航路のフェリーはそこではない。まぎらわしい。
 狭いニュートラムでコスモススクエア駅に着くと、目の前に広がるのは空き
地。雑草が生えている。そして、これから乗る蘇州號が見える。フェリーター
ミナルは駅前というわけではないが、すぐ近く。そのときは思った。
 ところが歩くと意外と遠い。周りに比較するものがないために、近く感じた
のだ。さらに、道は大回りしていて、直線距離の1.5倍は歩かされただろう。駅
のすぐ前にある国内のフェリーターミナルとは大違いだ。
 15分ほどで着いたターミナルは、「国際」なのに建物は小さい。国内航路フ
ェリーターミナルのロビーほどもない待合室と、自販機やもうしわけ程度の売
店がある2階。これが、大阪の外国との海の窓口だ。
○画像ページ
 蘇州號から見た大阪国際フェリーターミナル蘇州號から見た大阪国際フェリーターミナル大阪市交通局
 

●出国

 小さな待合室にはすでに乗客が集まっている。ざっと見渡したところでは、
日本人旅行者よりも中国人の方が多そうだ。
 本当に日本人と中国人の区別がついているのかわからないが、荷物と雰囲気
などからなんとなくわかる。
 フェリーは12時の出港、出国は11時15分から。出国はきわめて簡単。税関も
関係ないし、パスポートに出国のスタンプを押せば、それでおわりだ。飛行機
のような仰々しさは無い。
 だから、国内航路のフェリーに乗るのと変わらない。ちがいは、待合室から
先は、常に建物の中を移動しなければならないことくらいだ。
 実は、出発当日、フェリーの進行方向には台風があった。台風6号が太平洋
から東シナ海に入り、予想進路がフェリーと同じになったため、予定通り航行
すれば上海沖で台風の目にはいってしまうだろう。
 前日にフェリー会社に電話をかけてみたところ、予定通り出港するといって
いたのでやってきた。しかし、出港日になっても状態はよくなっていない。
 気になるので係員に聞いたところ、定通り出港するという返事だった。ただ
し、台風の進路を見ながら進んでいくので、上海入港が遅れる可能性もあると
いうことだ。だいじょうぶなのだろうか?

●蘇州號

 気温26℃、曇り、時々小雨が降るのは、台風の影響だろうか。しかし、風は
ないので、紀伊水道を抜けて太平洋に出るまではゆれることはないだろう。天
気がよくても、台風通過後はうねりが高い。太平洋では覚悟が必要だ。
 蘇州號はぼくがはじめて乗る国際航路のフェリーだが、大きさも雰囲気も国
内の長距離フェリーと変わることはない。船員は中国人ばかりだが、運営して
いる上海フェリーは、日中合弁の船会社だ。
 船内の設備はカフェレストラン、売店、自動販売機とおきまりのもの、もち
ろんたいくつしないようにバーにラウンジもあるが、すべて日本円しか使えな
い。また麻雀室が24時間営業というのが中国っぽいが、あまり使われているよ
うには見えなかった。
 他にも、1等以上の乗客限定だが、展望風呂もある。もちろん、給湯・給茶
設備は24時間使用可能で無料だ。
 ついでに書けば、総トン数14,410トン、全長154.73mで全幅22.0m、主機関
馬力8,400馬力X2基で、航海速力21.0ノット(約時速40キロ)、旅客定員 272
名。
 何事もないように予定通り出港した。ここから先も予定通りなら、大阪湾を
南下、友が島水道、紀伊水道、と抜けて太平洋へ。そして高知沖、鹿児島沖を
通過し、て東シナ海を一路上海へ向かう。
 しかし、台風のためにどうなるかわからないが、船なので飛行機のように天
候不良で港に戻るということはないだろう。

○上海フェリー株式会社

●つづく●                   Copyright 2002 Taki.
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