「ヨーロッパ個人旅行マニュアル」

○海外情報源

 海外から発信する生情報が旅行業務に役立つことは言うまでもないが、そのソースは政府観光局などの公的なものから、民営のもの、あるいは個人的なものと多岐に渡り発信者のステータスはさまざま。また、ネット上の新聞や放送、雑誌などが急激に情報量とインターフェースのよさを増していることにも注目しよう。こちらのリクエストに応じて情報を定期的にクリッピングしてくれる双方向性があり、かつ無料というサービスも目立ち始めている。

□政府観光局&公的機関

ローカルなものも含めた観光局の日本語ホームページを完璧に網羅したサイトは未だないようだが、在日政府観光局とその日本語と英語のホームページをリストアップしたものとしてはリクルート社の ISIZE TRAVELのお役立ち情報→旅行準備ガイド→在日政府観光局のページが便利だ。
日本に観光局を設けていない国はTourism Offices Worldwide Directoryで検索できる。ここでは「パリにあるポルトガル政府観光局」といった検索もできる。
ミニ国家や日本から直行便の飛んでいないような秘境も含めた150の国と地域の政府・ローカル観光局、公的旅行情報サイトをリストアップしている Where to get online tourist informationも役立つだろう。
政府観光局のホームページはほとんどがローカル観光局のホームページをリンクしているので、これも系統立ててブックマークしておくとよい。
 日本はもちろん海外にある諸外国の大使館のホームページを集めたThe Embassy Webは通商代表部や国連機関、通信社などもリンクしている。ユネスコが開いている 世界遺産の膨大なホームページは各地の公的機関のリンクも充実しており情報源として大いに活用できるだろう。

□民間及び個人が発信する旅行情報サイト

 イタリアのように政府観光局のホームページがほとんど機能していない観光大国も意外と多い。そういうところでは、プロヴァイダーやローカルな検索エンジンなどが驚くほど充実したホームページを構えていることがある。また、一企業や一個人が私的に観光局顔負けのホームページを作っているケースも見られる。海外在住の日本人や現地の日本語編集プロダクションなどが作っているページも目立ってきた。民間観光局は「旅行リンク」の海外地域情報にも紹介されている。また、
検索エンジン YAHOO!の各国のRegionalサイトでも民間の旅行情報サイトが見つかる。
北米在住の日本人留学生が海外で生活する上で役に立つと思われるサイトを世界中から集めたリンク集 和風!は海外の日本語ミニコミやメーリングリスト、チャットルームなどのリンクが豊富だ。
  Hello! from Japanも同じく海外在住中あるいは在住経験のある人たちの情報交換サイトで世界各地の500以上の日本語サイトがリンクされている。 Vamos Libraryもアジアを中心とする日本語ミニコミや日本語のホームページを持つホテル、現地旅行社が紹介されている。
 具体例としては、フィレンツェ在住の日本人が作っている Rotonda Club Italianaや日本に住むハワイ好きの人が作っていて、ハワイアン音楽も楽しめる Aloha Club
香港の日本企業が運営している The 香港、ウィーンにある日本語プロダクションが作っている オーストリアなんでも情報などがある。

□グローバル・メディア

世界的なネットワークを持つ放送や出版の企業はお手の物のコンテンツを活かして消費者の囲い込みを図っている。ヴィジュアルや音響効果などの編集センスが光り、マルチメディアの先進技術も真っ先に取り入れている。そして、そのほとんどがオンライン旅行会社と提携している点も注目に値する。
世界各地の新聞のリンクは、日本の生命工学工業技術研究所が運営する世界42カ国の160紙に及ぶ新聞やインターネット新聞をリンクした FIRST PAPERやアメリカにある世界の新聞やラジオ、TVなどのメディアをリンクした AJR News Linkが充実している。
旅行雑誌は、日本のものならYAHOO!JAPANの「趣味とスポーツ」→「旅行」→「雑誌」と開いていくとよい。
海外の旅行雑誌等のサイトは、上記YAHOO!JAPANの「雑誌」のインデックス・ページの左下にある「YAHOO!USAの同一カテゴリーへ」をクリックするとアメリカの旅行Magazineリストへ飛べる。このトップページの上にあるRegionalのボタンをクリックして次々に国を選べば同様のサイトを各国で見つけることができる。
 具体的に Nationalgeographicのサイトから見てみよう。同名の地理誌のほか旅行雑誌 Travellerもリンクしている。窓からの景色がよいホテルを部屋番号入りで紹介するRoom with a Viewの連載で有名な Conde Nast Traveler Magazineや Travel & Leisure誌も一読したい。ビジネス旅行者向けには Business Traveler Internationalがある。
 アメリカで出されている著名なワイン雑誌 Wine Spectator はとくに旅に役立つ情報を重視しているようで、Hotel/Resort Searchにはおすすめの宿が紹介されており、Destinationには各地域のワイン記事がストックされている。
  Travel Weeklyは旅行情報誌や旅行業界誌を発行しているChaners Travel Groupが運営するサイトで業界情報と「ユーロ導入が旅行業界に与える影響」のレポートなどが取り上げられるTRAVEL NEWSや旅のプロの視点で集めた1000のリンクが役立つ。
 ガイドブックでは、かつて「1日$10の旅」シリーズでヒットしたアーサー・フロンマー氏のサイトやオーストラリアの「Shoestring」シリーズで有名なロンリー・プラネット社のサイトが充実している。Fodor's社の Create your own miniguideは99の都市に関して自分の好み、予算、希望の滞在区域に合わせて無料でオーダーメイドのガイドブックを作ってくれるという驚異的な機能を持つ。
 ガイドブックを検索したり購入する場合は書籍のオンライン・ディスカウント販売のAmazon.com.の日本語サイト が便利だ。Amazon.comでガイドブックを一度注文すると、ホームページを開くたびに、注文主の興味のある旅先に関する本のセールスをかけてくる。インターネット旅行術に関する本も5冊ほど扱っている。

インターネット上でラジオの生放送が聴けるサイトも驚くほどの数がある。日本語のサイトである Welcome to World WideWaveは検索ボックスに国名もしくは放送局名を入れることにより489の放送局が検索できる。 BRS Web Radio は世界の2000以上の放送局をリンクしている。 Traveller's Journal というサイトは全米40の公共放送局と世界140カ国の米軍放送局で月曜から金曜までの毎日流される旅行に関する2分間番組を集めたサイトで、放送済みの番組もArchivesのページで聴くことができる。2月の番組を眺めてみると「身障者の旅する権利」「世界のネット・ラジオ」「アメリカ文学紀行」「アイルランドの石器時代遺跡」などがあった。 Travel Radioはインターネット上のみで発信する旅の放送局だ。現在、模様替えの最中で一部の番組しか聴くことができない。


 衛星放送局を中心としたテレビ局のホームページも旅の情報源として驚くほど充実している。 CNN Travel には テレビ番組と連動した豊富な旅行情報がライブラリーとして公開されている。トップページの Custom Newsをクリックすると無料の情報クリップ・サービス機能が現れる。Travel Bargains、Wine、Restaurantなど関心のあるライフスタイルやデスティネーションを選んだり、EuroやHoneymoon、Eco-Tourismなど特殊な関心語句を自分で登録できるので、旅行ビジネスに大いに役立てたい。
  The Travel Channelも日本で静かなブームを呼んでいる衛星放送のDiscovery Channelのコンテンツを活用した中身の濃いサイトだ。オーストラリアのガイドブック出版社ロンリー・プラネットとも提携している。自然や動物界、環境などに暖かい眼差しを向けながらも、ショッピングなど実用情報も良質なものを用意している。
 Discovery Channelのサイトにある EARTH ALERTのページは自然災害の発生状況をオンラインで世界地図上に示すページ。熱帯性の嵐や火山噴火、地震、雪崩、象の暴走などのアイコンをクリックすると詳細が分かる。Web Linksからは人為的災害や環境汚染などに病む地球の現状を詳しく見ることができる。

□旅行ディレクトリー

冒頭に上げた「旅行リンク」のような旅行関連ホームページを網羅した旅行ディレクトリーはアメリカを初めとして、世界中のウェッブ上に無数にある。その多くは、旅行集客を目的としたサイトで、中には、 InfoHubのTravel Agent Advantageのページのようにオペレーターやエージェントへ参画呼びかけのページを用意しているサイトも少なくない。また、IATAライセンス番号等を入力することによって開ける業者専用ページを設けているところもある。旅行ディレクトリーは検索エンジンを使ってTravel&LinkあるいはTravel&Directoriesという検索語でサーチしてみても驚くほどの数のサイトが見つかるだろう。たとえば、YAHOO!アメリカのトップページをRecreation→Travel→ Directoriesと開いてみよう。ここでは、代表的なものを紹介するに留め、ディレクトリーの詳細は説明しないがサイトの名称から類推して必要なものを見ていただきたい。各ディレクトリーのリンク集まで覗いてみると延べで十万を上回る旅行関連サイトが浮かび上がってくるはずだ。

□旅行記

 消費者のインターネット上の「海外旅行体験記」は、なかなか見えてこない個人旅行者の動態や当面する困難や旅行会社への不満、トラブル、デスティネーションなどのトレンドを知るには絶好のチャンスだ。
 どのような「旅行記」があるのかを手っ取り早く知るには、YAHOO!JAPANの「世界の国と地域」から国名を選び→旅行→旅日記と開いていくとよい。「旅行リンク」の「旅行関連ページいろいろ」の「体験談・アドバイス」の項でも見つかる。個人の持っている情報を持ち寄れば、膨大な情報資産となり、それを運用すればより多くの人に役立つという考えで開かれた「インターネット国際情報銀行」というユニークなサイトもある。
 「旅行記」を探すには、各検索エンジンのAND検索機能で、「旅日記 AND 旅行記」と入力したり、地域を絞って「アフリカ AND 旅行記」などと入力して検索してみてもよいだろう。

□イベント・スケジュール

 音楽会の演目やスポーツ観戦日程、移動祝祭日、お祭りのスケジュール、見本市や学会の開催予定、美術館の開館時間や特別展の企画などもインターネットが役立つ。中には、入場券の手配や個別の質問に対応しているサイトもある。
クラシックの音楽会は Orchestra Linksから各オーケストラのホームページに飛んでスケジュールを調べることができる。オペラに関しては世界中の400のオペラ座のスケジュールが検索できる Operabaseが月日や都市、歌手、曲名、指揮者などさまざまな組み合わせで世界地図からの検索も可能だ。
海外のお祭りは Welcome to Festivals.com<が便利だ。地図からクリックしていくことも、タイトルやジャンルから検索することもできる。祭りのほかイベント、スポーツ、音楽祭、芸術展なども検索できる。北米のお祭りに関しては FestivalFinder というサイトも詳しい。お祭りに関してはローカル観光局や自治体のホームページからも検索できる。
  Culture Finder は北アメリカを中心とした美術展や演劇、コンサート、オペラ、ダンスなどの文化イベントを開催地名と時期の入力で検索できる便利なサイトだ。 World Wide Arts resourcesは、美術館を初めとする世界の芸術・文化施設、研究機関、画廊、特別展、オペラ座などをリンクした総合芸術サイト。数千の美術館をアルファベット順に検索できるページが役立つ。 Virtual Toursは博物館や美術館、展覧会をインターネット上から鑑賞できるサイトを200ほど集めている。
世界中のスポーツやエンターテイメントなどのイベント情報の検索サイトとしては Events World Wide がある。英独仏伊西の5カ国語で展開しており、イベントのジャンル、開催地、開催日時から検索していくことができる。子供向けのサイトや最新イベント情報を伝えるオンライン・トラベル・マガジンへのクリックもある。アメリカの人気プロスポーツMLB、NBA、NFL、NHLなどのチーム別日程表や月別イベントカレンダー検索には日本語の便利なサイト All American Sportsがある。イタリアのプロサッカー・リーグSERIE-Aに関してはスケジュールはもとより公式ホームページやサポーターのサイト、関連リンクなどを集めた日本語の Bojan Internationalというサイトが充実している。
YAHOO!Americaの場合 YAHOO!Local Eventsを開き、「音楽・舞踏・演劇」「ロック・ジャズ・オペラ」「アエロスペース・インターネット」「スポーツ・フェスティヴァル」などのジャンル別のクリックがある。同様に各国のYAHOO!サイトでも類似のイベント検索サイトが見つかるだろう。 Christmas.com!では世界のクリスマス事情やイベント、クリスマス・グッズなどの検索ができるサイト。 www.carnaval.comは世界のカーニヴァルのホームページ。リオから浅草まで世界中のカーニヴァル関連サイトをリンク。サンバを聴きながら美しい祭りの写真やゲームも楽しめる。カーニヴァル見物のツアー手配のページまである。
 見本市等の検索で役立つサイトは Trade Show central だ。世界中の50,000以上の見本市や展示会を網羅しており、Trade Event Directory のページからは名称、見本市等開催形態の種類、業種、開催都市、開催国、開催年月などのキーワードから検索がかけられる。これに準じた機能を持ったサイトとしては Trade Events Calendar InstructionsWelcome to the Trade Show Channelがある。北アメリカに限定されるが Tradeshow Weekも優れている。
見本市専門のサイトとしては EXPO guide Home Pageがあり、Index by Dateのページには世界中の見本市を集めた便利なカレンダーがある。このサイトには、見本市等をコーディネートする企業や業界組織、見本市関連の情報源などもリンクされている。
各見本市が開いている個々のページを探すにはYAHOO!等の検索エンジンを使うとよい。YAHOO!America の場合は Business and EconomyのConvention and Conferenceを開くとよい。アパレルやコンピューター&インターネットなど業種別に整理されている。各国のYAHOO!サイトの「同一のカテゴリー」を次々に開いていけば世界中の情報を得ることができるだろう。
日本語の海外見本市情報検索サイトでは、テクノマート・インターナショナル社の世界の見本市のサイトが充実している。会期や業種、開催国などで見本市等の一覧表が検索できる。海外視察ツアーの企画会社アドテックシステムの WORLD Events も国際見本市のスケジュールを調べるのに役立つ。情報量は限られるがジェトロの展示会・商談会のサイトも便利だ。


○サプライヤー

 海外の航空会社やホテル、現地ツアー催行会社に日本語のホームページをオープンする動きが広まってきている。多くの場合、海外の日系企画出版会社や国内の旅行会社等と提携して立ち上げているようだが、インターネット予約による割引特典などを使ってのダイレクト・マーケティングは、今後、広がりを見せるだろう。

□航空会社

 日本で旅行会社が海外の航空会社の情報を必要とするケースは少ないが、海外では格安航空券の主流が、航空会社の公示割引運賃となっているため、アザー・キャリアへの乗り継ぎなどを調べる際には役立つことが多い。また、各航空会社のサイトからはハブ空港や各種サービス、FFPの最新情報などを引き出すこともできる。
 日本語ホームページを持つ内外の航空会社は、前述の「旅行リンク」の「航空会社」にリンクされている。
  Welcome to AIRは航空関係機関の検索機能に優れたサイトだ。航空会社のほか、空港や航空関連オンライン雑誌、機材や航空管制に関する最新情報も手に入る。航空会社は Airlines of the Webでも検索できる。
海外発の割引航空運賃を調べるのに便利なサイトもある。Online Discounted Airfares & Flight Reservation は複数の割引航空券検索サイトをリンクしていて、出発地を18カ国から選ぶと、その国に最適なサイトが選択される。そして、各サイトの検索ボックスに出発地、到着地などをを入れていくと割引航空券の料金条件などと共にリストアップされる。各サイトがさらに多くの国をリンクしているので実際上は50カ国以上の発着料金が分かる。


□ホテル

 ホテルの日本語ページがいかに充実してきているかの好例がフィレンツェのホテル Pendini だ。観光局顔負けの観光情報を作っており、美術館へ行列を作らないで入る方法やアウトレット巡りのFIT手配、価格別おすすめレストラン・リストなど膨大な日本語情報を提供している。
このような日本語のホームページを持つサイトやホテル・チェーン、レップのサイトを探すのにも「旅行リンク」のホテルのページが役に立つ。
海外には個々のホテルの独自のホームページを網羅した All hotels on the Webという世界地図から各都市にズームインしてサーチできるサイトがある。ここは年間$25という低料金で数万軒のホテルのリンクを引き受けているのだ。 Air Travelers Handbookはホテルチェーンをリンクしているほか、各国のホテル検索サイトもリンクしており重宝する。
 見本市やワールドカップなどのビッグイベントでホテル確保が困難なときに旅行業者に頼られている日本のホテル予約の専門会社 IMA HOTELSのサイトも充実している。世界の主要都市のホテルが地図付きで検索できる上、見本市スケジュールなど関連情報も豊富。アップルワールド:世界のホテルチェーン情報も非常に使いやすいサイトだ。
 消費者に人気のプチホテルもインターネットでアクセスできる。Small Luxury HotelsBEST WESTERN、シャトーホテルのRelais &Chateauxなどのチェーンは日本語のサイトを持っているが、リンクしている英語のホームページで探す方が検索機能が優れており実用的だ。おなじみのガリバーズはホームページ上で「古城ホテル」というカテゴリーにプチホテルを入れている。 The Small Hotel Company Collectionも世界中にプチホテルを展開している。スペインの古城ホテル、パラドールのホームページは地図からクリックできるので便利。日本の女性誌でもよく紹介されているアジアを中心とするアマンリゾーツ・グループも美しいホームページを展開している。
ニューヨークで 5軒のプチホテルをチェーンに持つUnique Hotels & Resortsや 英米で展開しているローラ・アシュレイ、フェラガモがフィレンツェに展開しているルンガルノホテルズ、オーストラリアでは60軒のプチホテルを網羅している Australia's Boutique Accommodation、シドニーの5軒のホテルをリンクしているBoutique Hotel Sydneyなどのサイトは、プチホテルの欧米での呼び名であるBoutique HotelやDesigner's Hotelなどの検索語でサーチすると見つかる。特定の地域のプチホテルを探すにはYAHOOやExciteなどの検索エンジンのローカル・サイトでHotelやBoutique Hotelというキーワードで検索するとよい。

□現地ツアー催行業者: walking tour

 無添乗員旅行が増えてくるに連れて、好みのスポットを効率的に回ってくれる現地発ツアーへの需要も高まっているようだ。最近は、日本語ガイド付きのものも増えてきている。
リクルート社の ISIZE TRAVELのトップページの「現地ツアー」をクリックすると出発都市と出発月を、選択することによっておもに日本の業者が催行する現地ツアー検索できる。。ガリバーズトラベルエージェンシー のサイトの「定期観光サービス」のページにはヨーロッパ19都市での日本語観光バスのプログラムが紹介されている。ロンドンでは日本語ガイドが連れ歩くウォーキングツアーも紹介されており、「ビートルズツアー」「シャーロック・ホームズの事件簿」「美しいパブ巡り」「王室・貴族のロンドン」といった個性派ツアーが並んでいる。同ホームページの「バスツアー」をクリックすると、列車では回りにくい英国やオーストリアの湖水地帯、ドイツの街道、イタリアの古都を数日間で巡る日本語ガイド付きの定期長距離観光バスが紹介されている。
海外でツアーを催行している旅行会社は「旅行リンク」の「旅行会社」 のページにある「海外の旅行会社」の欄にも数十社が網羅されている。
 最近は、「観光局」の日本語ホームページにも日本語現地ツアーをリンクしているところが目立つ。たとえば、ハワイ観光局のトップページから、「アクティビティ」→「各種ツアー」 と開いていくと、クルーズ&セイリング、グランド・ツアー、ヘリコプター・ツアー、潜水艦ツアーといった項目別にツアーが並べられている。各ツアーをクリックすると催行会社の詳細画面に移る。オーストラリア政府観光局のトップページからも、「駆け足ツアー」→「Special Interest」と開いていくと四輪駆動、結婚式、夜空、熱気球、乗馬、オートバイ、食事とワイン、野生動物、身体障害者など60もの項目が現れ、個々のツアーの詳細画面を開くことができる。フランス政府観光局 のトップ画面には「ワイン街道」というクリック・ボタンがあり、開くとブルゴーニュやボルドーでのワイナリー巡りとシャトーでの試飲の多様なコースが画像入りで紹介されている。
 現地発のクルーズに関しては クルーズと客船が役に立つ。日本の客船の海外クルーズ予定や船旅の体験記、障害のある人のためのクルーズ情報を掲載。とくに、内外の関連サイトを集めた「クルーズリンク」が充実している。
 エコツーリズムに関しては Eco-Sourceが優れている。環境問題の最新情報やおすすめデスティネーション、エコ・ロッジなどの宿、専門の手配会社紹介などのページがある。エコツーリズム関係のリンクも豊富だ。
身体に障害を持つ方を積極的に受け入れてくれる現地ツアーやクーバ・ダイヴィングやサファリなどのアクティヴィティー、現地手配会社は Access-Able Travel Sourcesで探すことができる。


□レストラン&ワイン

最近のFIT客で目立つのがレストランやワインへのこだわりだ。当然ながら、レストランにとっても外国人観光客は大歓迎。そこで、各地のレストラン組合や観光局がレストラン紹介のサイトを続々と設け始めている。価格入りメニューの実例や料理写真、レシピを載せたものや席の予約がメールでできるものも多い。グループ・メニューを用意しているところもある。
 観光局のホームページのレストラン・リストの好例はパリ市観光局のレストラン・サイトだ。価格別や眺めのよさ、深夜営業などの要素のほかメトロの最寄り駅名で検索できるのがいかにもパリらしい。
アメリカのレストラン・ガイドブックZagatの Zagat Restaurant Survey(もしくはこちら) はグルメ・ガイドブックのコンテンツを中心に40都市のレストランの検索ができる。 Dine Netでは16都市のレストランを全員参加で評価し合うというユニークなサイト。 Reataurant Rowは25カ国10万軒のレストランが検索できるという。
 A Guide to Japanese Restaurants outside Japanは日本を除いた世界450都市1550軒に及ぶ寿司屋と日本レストランが検索できるサイトだ。
  Rotonda Club Italianaはフィレンツェ在住の日本人ジャーナリストが、現地レストラン・ガイドのほか、イタリア料理やワインの最新情報、料理教室の体験記などを提供。イタリア料理関係のリンクも豊富だ。
レストランの検索サイトはYAHOO!(アメリカ)のRecreation&Sports→Travel→Reastaurant→ Directoriesで40サイトほどが見つかる。他の国もこの要領で探していくとよい。たとえばフランスYAHOO!のレストランリストでは、8つのレストラン検索サイトが見つかった。


 ワインをじっくりと味わうWinetourを検索エンジン、検索エンジンでサーチしてみると、世界中で300以上の現地発ワインツアーが見つかった。
ワイン関連のサイトはYAHOO!JAPANの検索エンジンを開き、生活文化→グルメ→ドリンク→アルコール→ワイン と開いみるとよい。80弱のワイン関連サイトが現れてくる。この中にはフランス、カリフォルニアなど産地別、ワイナリー巡りや試飲報告などテーマ別の多様なサイトがある。同じやり方でYAHOO!Americaなど各国の検索サイトからも見つけることができる。
 ワイン好きの顧客には地域別当たり年一覧表である Wine Vintage Chartも喜ばれるだろう。
アメリカで出されている有名なワイン雑誌Wine Spectatorのホームページ は旅に役立つ情報の宝庫だ。Hotel/Resort Searchにはワインファンへのおすすめの宿が紹介されており、Destinationには各地域のワイン記事がストックされている。また、Libraryには各地のおすすめワイン・レストランなどのデータが収められている。


●その他のワイン関連サイト


○プランニング・ツール

 コンピューターの多様な機能を活かした旅行プランニングに役立つツールもこの一年で急速に整ってきている。当然ながら、これらのサイトは一般消費者も無料で活用できるわけだ。旅行業者がトーマス・クックの時刻表で時間をかけてスケジューリングをしている間に、顧客の方がはるかに詳細で正確なスケジュールを電子時刻表で立案し持ち込んできたという話しも取材中に何度か耳にした。

□鉄道

 時刻表にも載っていないローカル列車や田舎の駅を調べたり、何回も乗り継ぎを必要とするルートで最短ルートを通る最も早い列車を選び出したりする機能はトーマス・クックなどの時刻表にはない。その機能をいかんなく発揮しているのはインターネット上に展開する「電子鉄道時刻表」だ。電子時刻表は単に列車の時刻を調べるだけでなく、周遊旅行の思いもよらない近道を見つけたり、風光明媚なところだけを通るルートを組んだり、ビザの必要な国の迂回ルートを見つけたりと、旅を演出するのに大いに役立つ。ヨーロッパの鉄道電子時刻表はそのほとんどが英語版を作っている。
 その欧州各国時刻表を網羅しているのが European National Railways and Timetableだ。各国国鉄のロゴマークがアイコンとなって画面に浮き上がっている。このページからEuropean Railway Serverというページを開けば 各国の新幹線や鉄道ファンのためのページもある。乗り換えをカラー地図で表示するなど一番機能性に優れていると思われるドイツ鉄道の時刻表の使い方については本誌世界旅行博記念増刊号(1998年11月9日)の記事を参考にしていただきたい。なお、ドイツ時刻表の英語画面トップ・ページのVirtual Railwaysというリンク集には北米やオセアニア、日本など世界中の鉄道サイトが集まっていて便利だ。なお、ドイツ鉄道電子時刻表は「ヨーロッパ鉄道電子時刻表」という名前で日本語解説付きのCD-ROM版(2枚組、4,980円)も市販されている。詳細はHome Pageを参照のこと。
  Hyper Railway Searchは日本の鉄道ファンが運営する内外の交通関連サイトのリンク集で、「外国の鉄道、交通」には鉄道や路面電車、鉄道模型、鉄道旅行紀行文、鉄道写真集などがリンクされている。とくに、韓国や台湾などアジアの鉄道に関する情報は貴重だ。


□ドライブ

ドライブに関しても鉄道電子時刻表同様に無料でドライブ・ルートプランを作ることができるサイトがいくつかある。アメリカでは MapQuestのDriving Directionのページが便利だ。たとえば、ロスの通りの名を起点に入れニューヨークの通りの名を目的地に入れると、双方の都市の市街図上にに通りの位置が明示され、大陸横断地図も現れる。それだけではない両都市を結ぶルートを33の区間に分けて詳細にリストアップし、合計4539キロ、所要64時間といったことまで割り出される。ヨーロッパのサイトとではシェル石油の euroShellのサイトのRoute Plannerが同様の機能を持つ。有料だが ミシュランのルート検索サイトも機能が充実している。豊富なガイドブックのコンテンツを活かし、沿道のおすすめレストランやホテルまで紹介してくれる。試しに無料のDemonstrationのサイトを開いてみるとよい。
日本で予約できるレンタカー会社の連絡先をリストアップし、レンタカー利用の際の注意事項を日本語で解説したYAHOO TRAVELレンタカーを使うというサイトもある。
海外のドライブ事情を知るには日本のJAFのような各国の自動車連盟を網羅したFIA(国際自動車連盟)のサイトが役に立つ。ここには世界116カ国の149の自動車連盟やクラブを網羅。F1などのスケジュールや自動車博物館のリスト、世界の交通標識とルール、国際免許証のページもある。


□ヴァーチャル旅行

 音や画像、動画などを使って居ながらにして仮想旅行に旅立てるヴァーチャル旅行の世界もインターネットならではの機能だ。使い方によっては店頭デモや無添乗員旅行の旅程管理ツール、個人旅行に不安な顧客の訓練にも活用できるだろう。
 この世界中のヴァーチャル旅行サイトを集めたのが Virtual Toursだ。Virtual Tours of Museumsにはシスティナ礼拝堂からメトロポリタン美術館まで80余りの美術館・博物館のネット上での鑑賞体験が味わえる。Virtual Tours of Exhibitsにはスミソニアンや各地の写真博物館、動物園などのサイト50ほどがある。Virtual Tours of Special Interestには旧市街や市場のウォーキング・ツアーや考古学探検、時空を越えた歴史ツアー、アマゾンなどの秘境巡り、タイタニック・ツアー、ゴルフコース巡りなど150余りの好奇心旺盛なツアーがある。Virtual Tours Virtual Real Time Online Journeys には実際に行われた、ヨットや自転車、車での世界一周や、大西洋横断水泳、南北米大陸縦断徒歩旅行など奇想天外な旅が30ほど取り上げられている。Virtual Reality Tours は ヴェネチアやエジプト、サンフランシスコ、ストーンヘンジ巡りなどの仮想観光が30ほど集められている。
 同じサイトの Virtual World ToursのページにはVirtual World Tours のCountries、Cities、Travelのサイトがあり、各国、各都市のヴァーチャル・ツアーと旅行関連リンクがある。


□バスの旅

 鉄道が通っていない田園や秘境は開発が急でない故に魅力的なデスティネーションでもある。そのようなところに入り込むにはバスが便利だが、その時刻表もインターネットの登場までは日本ではなかなか把握できなかった。
ロマンチック街道を走るEuropabusを運行する Deutsche Touring のサイトはドイツから欧州各国へのバス時刻表が検索できるほか、 Eulolines含めた各国の長距離バス会社のリンクも充実させている。アメリカのグレイハウンドのサイトはリンクも豊富だ。
アメリカを中心とした世界中の中長距離交通機関と市内交通を網羅したTRANSPORTATION RESOURCESというサイトもある。
 ロマンチック街道を初めとする人気ルートには JALユーロエクスプレスビスターナ・ヨーロッパ号などの日本語ガイド付きのバスも運行している。
さらにローカルなバスに関しては郵便バスや国鉄バスのサイト、あるいは民営ローカルバスのサイトを政府観光局や」ローカル観光局のサイトからたどるとよい。
 たとえば、オーストリアの郵便バスはチロルの山奥に行くのに便利だ。トスカーナの人気ルート、フィレンツェ→シエナ→サン・ジミニャーノ→フィレンツェを結ぶ路線はシエナ市のホームページの Trainというサイトを開いてみるとよい。


□市内交通

 路線の新設、変更が多く、一日パスや回数券の料金も頻繁に変わるので市内交通のインフォメーションはうかつに顧客にインフォームできないものの代表格であった。しかし、インターネットのおかげで最新情報に基づく目的地までの最短ルート、所要時間、料金の割り出しが容易になり便利なことこの上ない。
 Subway Navigatorは世界62都市の地下鉄での移動ルート検索サイトだ。起点と終点をインプットすると最短ルートと所要時間、乗換駅が表示される。結果を路線図上に図示できる都市もある。パリやロンドンなどの大都市はもちろん、パレルモやリバプール、札幌といった地方都市までカバーしている。
  The Subway Page は地下鉄の路線図を中心にリンクしたサイト。アムステルダムから始まりピョンヤン、横浜まで世界約150都市の500種類以上の最新路線図を収納している。
 各都市の市交通局等のホームページは地下鉄に市電やバス、国電などの路線も加えて充実している。これも、ローカル観光局からリンクしているケースが多いが、世界の主要都市の市内交通サイトを網羅した Public Transportという便利なホームページもある。また、いくつか実例を挙げておこう。

□地図

 旅行計画には地図が不可欠だが、インターネット・マップには紙の地図にない優れた機能性を豊富に備えている。世界の地図のコレクションが充実し、インターネットによる提供も盛んに行っているのはテキサス大学の The Perry-Castaneda Libraly Map Collectionだ。ここの図書館には世界中から集められた23万種類の地図が収蔵されており、その中の多くがネット上で公開されている。また、国や都市の地図のリンク集から世界各地の地図サイトを検索することもできる。アメリカの主要空港の構内図、レンタカー会社の営業所マップ、ガイドブックのデジタルマップを集めたサイトもある。歴史地図のリンク集もあり、地理軸ばかりか時間軸も旅することができる。Other Mapのサイトには気象や地理学、植物学などの地図やTravel Routeを自動検索してくれるサイト、鉄道やスキー場の地図などが集められている。Electoric Cartographicのサイトには世界各地の日没・日の出、月齢などの計算サイトや時差地図等、マルチメディア機能を活用したサイトがリンクされている。
 アメリカの一般観光に役立つのは MapQuestだ。Interactive Atlasのサイトではホテルやレストランなどの名前を入力したり、住所を入れるだけで該当地区の詳細なデジタルマップが出てくる。 Map Blast!はアメリカを中心に世界主要都市の地図が閲覧できる。都市上空で高度を変えながら衛星写真のイメージも覗ける。ユニークなのは「核爆発の悲惨さを知ってもらうために」アメリカの主要都市の被爆被害想定を地図で見ることができる点だ
聞いたこともないような地名を地図上で割り出すのに便利なサイトとしてはマイクロソフト社の Place Finderがおすすめだ。地球上の2地点間の距離と世界地図上で位置関係を示してくれる便利なサイト How far is it?もある。日本の地図関連リンク集ではアルプス社 が優れている。古地図や地図に関するサービスを使ったサイト、各国の地図に関する政府機関などがリンクされている。
レストランやホテル、ショップなどの観光物件が網羅され、日本の女性誌顔負けの写真入りイラスト地図も出現している。フランステレコムが運用するインターネット電話帳(英語版)の Shops by Streetというページではパリの通りの名等を入れると一軒一軒の店が紹介され、主な建物は正面の写真も見ることができる(パリだけで35万画像収納!)。そしてホームページを持つ店へは画面上からクリックできる。建物の周辺図もズーム機能付きで見ることができる。逆に、パリ全体図から3回クリックするだけで希望のストリートマップを開くこともできる。試しに、ホテルのサイトを開いてみると予約画面まで用意されている。店のプロモーション・ビデオが流れるところもある。ブランド・ショップの検索ページBrandsもある。さらに、Pages Tourismeというページにはガイドブック顔負けの膨大な旅行データへの玄関口が築かれていた。
フランスに限らず各国の電話帳はホームページやE-mialのアドレス帳の機能も備えてきており、旅行者の情報源として大変役に立つ。名前だけしか覚えていない旧友を捜すときにも便利だ。各国の電話帳を網羅し英語で機能を解説した Telephone Directories on the Webという便利なサイトもある。


○電子旅行ツール

 今まで紹介してきた大仕掛けな旅行関連ホームページとは異なり、比較的地味だがブックマークをしておけばいつか役立つといったサイトを列挙しておこう。なかには、電子ステーショナリーと呼びたくなるようなものもある。会社のブックマークとは別に自分の電子引き出しにしまっておいてもよいだろう。

−空港−


−両替−


−健康管理−


−危機管理−


−気象−


−そのほか−


−そのほか−


−公的機関 業界関連−