ちゃおちゃお的街の感想


 
1.ちゃおちゃおは何故、フィレンツェに来るのか?
 フィレンツェの魅力ってなんでしょう。なんでこんなに好きなんでしょう。ちゃおちゃおはもう何度かこの街に来ているのですが、今回ちょっと考えてみました。

 この街は決して洗練された感じではありません。歩道も狭いし、パリやニューヨークを散策する時のようなあの(自分が世界の中心にいるような)ちょっとどきどきする感じはありません。第一散策しようとしても、向いているのはカルツァイウォーリ通りとヴェッキオ橋ぐらいで、あっという間に終わってしまいそうです。あてもなく歩いていても面白くも何ともありません。まあドゥオモの大きさにちょっと驚くくらいかなと思います。

  街全体の調和もそれほど取れているとは言えません。確かに屋根の色は統一されていますし、日本の街よりは建物も同じトーンに揃っていますが、別にイタリアでは珍しいものでもないでしょう。中世の雰囲気を感じるならば、サン・ジミニアーノやシエナにはかないません。他にもそういう地方都市は山ほどありそうです。街そのものの面白さならローマやヴェネツィアにかないません。

  結局フィレンツェの最大の魅力は、その輝ける(輝いたことのある)数百年の「歴史」と、その間に蓄えられた膨大な美術品につきると思います。そしてその美術品たちが、この何てことのない風貌の街に世界中から人を集めるくらいの引力を発生させているのです。この鎌倉よりも小さい街にアメリカ中の美術品を集めた以上のものがつまっている(とちゃおちゃおは勝手に考えている)のですから、やはりただ事ではありません。ウフィッツィ美術館の前にはルーブルなど目ではありません。ルーブルはあちこちからかっぱらってきた物で成り立っていますが、ウフィッツィはほとんど自前です(少なくとも目玉品は)。モナリザだって本当はウフィッツィにあってもいいくらいです(とちゃおちゃおは勝手に考えている)。

 そしてウフィッツィに代表される美術品たちの存在を生き生きと感じることができる時、このさえない風貌の街が急に黄金色に輝くように思え、ちゃおちゃおは熱に浮かされたように歩き回ってしまうのです。そして・・・、そして本当についでなのですが「グッチ」や「フェラガモ」で買い物もしてしまったりするのです。



2.ちゃおちゃおはどこがお勧め?

 フィレンツェの見どころはとても多いです。その中でちゃおちゃお的なお勧め順位を書いてみます。結構ありきたりな結果になってしまいそうですが・・・。

 まず第1位はなんといっても「ウフィッツィ美術館」でしょう。これはもうダントツです。とにかくイタリアルネサンスの最高峰がさして広くないこの美術館に凝集しています。ここを訪れれば、チマブエからラファエロまでルネサンス画人たちのすばらしい作品を全部見れるのですからもう言うことなし。何回でも行きたい。人気があるのも当然です。難点は「入館待ち」のようですね。今回の旅行ではちゃおちゃおの待ち時間はゼロでしたが、他の人達の話を聞くと、結構待たされることがほとんどのようです。でももうこれはしょうがない。がんばって並ぶしかないです。ただ入館待ちのシステムがずいぶん改良されて、これから待ち時間は減るかもしれません。期待しましょう。予約チケットも使えるようですので、予め旅行会社に聞いてみるのもよいでしょう。ぼったくられるかも知れませんが。

 第2位。ちょっと考えるのですが、やはり「ドゥオモと洗礼堂」でしょうか。これらはフィレンツェの象徴的存在ですので、はずすわけにはいかないのです。ドゥオモは内部が市民ホールみたいで特に大好きというわけでもないのですが、昔のぼったブルネレスキのクーポラからのパノラマはやはりすーばらしかった!!これは絶対お勧め!! でも健脚向きです。あと聖堂の外観ね。
 洗礼堂内部は文句なく好き。聖書を題材としたモザイクなんていかにも宗教美術のメッカらしくていいじゃないですか。
 もしウフィッツィ美術館とドゥオモがなかったら、フィレンツェに来る観光客は半減するでしょう。そうなったら観光客はみんなシエナかピサなんかに泊まって半日市内観光でフィレンツェに来るようになっていたかも。

 第3位。シニョーリア広場かなあ。いい雰囲気ですものね。季節がよければ、ここで1日彫刻や観光客や警官を眺めてぼぅっとしているのもいいかなあ。ここ、素敵ですよねえ。カフェがもう少し安ければねえ。

 第4位。サン・ミニアート・アル・モンテ教会に決定!意外に思われるかもしれませんが、ちゃおちゃおはここが好き。ここはイタリアロマネスクの代表的建造物なんですよ。眺望もいいし、教会の中は質素かつ荘厳です。(ルネサンスの芸術家とはあまり関係がないけど)「原点」という感じがするのです。
 街がどんなに混んでいてもここでは静かに過ごせそう。ただしすぐ下の道は車が飛ばしており、ミケランジェロ広場から渡るとき、まるで高速道路を横切るかのような緊張を強いられました。皆様もお気を付けください。

 第5位。サンタ・クローチェ教会&教会美術館です。ちゃおちゃおはこういう歴史をたっぷり含んだ雰囲気に弱いのです。墓石を見るのもよし。ジォットのフレスコ画を見るのもよし。レザースクールとやらで買い物するもよし。天井を見ててもよし。祈ってもよし。なにをしてもよし!

 第6位。バルジェロ美術館です。なんたってここはあのドナテッロの「ダヴィデ」があるのです。1階もいいけど、2階のあの「大委員会の広間」は絶対忘れられませんよねえ。高い天井の下にぽつんぽつんと置いてあるルネサンス彫刻の逸物達。ああもうたまりません。
 また、美術館中庭が意外に気に入りました。ガイドブックにもよく載ってるけどここの中庭の景色は結構変わっていて見ごたえあるんですよ。

 第7位。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会。今回教会の本堂は改修中で見られませんでした。本堂の以前見た記憶と、今回の「スペイン人礼拝堂」で合わせ技一本ってところでしょう。マサッチョの「三位一体」は一度見たら忘れない、なんかこう腹にしみるような絵ですよ。「スペイン人礼拝堂」はフレスコ画にすっぽりと覆われてしまうような感覚が面白いです。

 第8位。サン・マルコ美術館。フラ・アンジェリコは清楚なマリアを描かせたら天下一品です。あのサボナローラがいなければここは明るいポップな感じの美術館です。サボナローラのおかげでちょっと暗い影が差し、それがまた面白さを増幅しているように思います。

 番外メディチ家礼拝堂とサンタ・マリア・デル・カルミネ教会のブランカッチ礼拝堂です。どちらも一点豪華の礼拝堂です。見所はどちらもただ一つ。そのために番外にしておきました。アカデミア美術館も観ていればここに入ったのでしょうか。


3.イタリアの人はどこを勧めているか?
 
Juventusのファン雑誌"HURRA’ JUVENTUS"によると、フィレンツェにサッカー観戦に来たついでに街を見物する際のお勧め場所は以下の通りです。(掲載順)

1.ドゥオモ、洗礼堂、ジョットの鐘楼
2.サン・ミニアート・アル・モンテ教会 (← んー、 わかってるねえ)
3.サンタ・クローチェ教会(パッツィ家の礼拝堂も必見とのこと)
4.サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
5.オルサンミケーレ教会
6.サンタ・マリア・デル・カルミネ教会(ブランカッチ礼拝堂)
7.サンタ・トリニタ教会
8.サント・スピリト教会とサン・ロレンツォ教会
9.メディチ家礼拝堂
10.ヴェッキオ橋からの眺め
11.捨子養育院
12.ボ−ボリ庭園
13.ストロッツィ宮(現在は展覧会場になっている様子)
14.ウフィッツィ宮(美術館?)
15.ヴェッキオ宮
16.シニョーリア広場のロッジア
17.ルッチェライ宮
18.メディチリッカルディ宮

 教会と宮殿ばっかりですね。ブルネレスキ系が人気。そもそもルネサンス期は教会より宮殿の造営がとても盛んだったので、イタリア人にとっては、宮殿の方がルネサンスを感じさせているのかも知れません。
 美術館なんて小学生のころから修学旅行で行かされているので、問題外なのでしょうかねえ。(そう言えばウフィッツィにも高校生ぐらいの退屈そうな団体がたくさんいたっけ)
 中世っぽいものはあまり評価されてないみたいです。
 ひょっとすると、あくまでもサッカー観戦ついでの見物場所の紹介なので、入場待ちの行列ができそうな所は避けているのかも知れません。