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 1994年の南アフリカ 

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No.20 1994年5月 (5)

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 《今月の主な掲載内容》

 南アフリカ



(新聞から)



(雑誌から)

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《南アフリカのニュース》
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南ア上院議長など選出

(ヨハネスブルク20日)94.5.21読売

 南アフリカ共和国の制憲議会上院が20日、初めて開会し、国民党のヘンドリック・クチエ氏(前国防・司法相)を上院議長に、アフリカ民族会議(ANC)のターボ・ムベキ副大統領の父、ガバン・ムベキ氏を副議長に、それぞれ選出した。

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デクラーク大統領 インカタと”密約”南ア
選挙参加条件に土地移管
政府内対立の恐れ

(ヨハネスブルク22日)94.5.23読売

 4月末に行われた全人種参加の南アフリカ制憲議会選挙で、当初選挙を拒んでいたズールー族政党「インカタ自由党(IFP)」を選挙に参加させるため、当時のデクラーク大統領(現第2副大統領)がIFPと土地移管の裏取引を結んだ、との疑惑が明るみに出た。マンデラ大統領とIFP議長のブテレジ内相は近く同問題について協議することで合意したが、発足間もない国民統合政府で内部対立に発展する恐れも出てきた。
 土地疑惑はヨハネスブルクの週刊誌「ウィークリー・メール・アンド・ガーディアン」が20日、報じた。IFPの地盤、東部ナタール州の旧ホームランド(部族別黒人居住区)、クワズールーの土地300万ヘクタールがクワズールー議会の採択とデクラーク大統領の承認を経て、投票前日の4月25日、ズウェリテニ・ズールー王の管理下に移されていたことが明らかになった。
 暫定憲法の規定で旧ホームランドは国有地になり、貧しい黒人に配分されるはずだったが、この土地移管は、制憲議会選挙前の政府の重要政策を承認する権限のある暫定執行評議会に知らされていなかった。マンデラ大統領も20日夜、「報道があるまで、まったく知らなかった」と話した。
 デクラーク副大統領は、土地移管は正当な手続きを経ているとして裏取引を否定している。

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南ア・マンデラ大統領施政演説
黒人雇用や住宅建設…
貧困との戦い 財源確保が課題

(ケープタウン24日)94.5.25読売

 アフリカ民族会議(ANC)が第1党となった南アフリカ共和国の制憲議会は24日、ケープタウンで初議会を開き、ネルソン・マンデラ新大統領が、340年にわたる少数白人支配から脱却を図り、人種の違いを乗り越え、平等な社会の構築を目指すとする施政方針演説を行った。黒人解放組織だったANCが現在、最優先課題とする「貧困との戦い」での具体的な第1歩で、この成否は新生南アの将来を決めるものとなろう。

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 新しい社会構築のため、大統領は、ANCが掲げてきた「復興開発計画」に言及した。ANCが選挙戦の目玉でもあった同計画は、@これまで3対1だった白人、黒人に対する教育費用の是正A約5割が失業状態の黒人に対する雇用対策B木造やトタン張りの小屋に住むことを余儀なくされている潜在的ホームレスの黒人700万人に対する住宅建設事業C白人が国土の約9割近くを占有する土地問題の解決――など即効性のある政策を中心に縛られている。特に住宅建設に関しては、今後5年間で、新住宅100万戸を建設、250万世帯を電化するなど、黒人3000万人のうちの最貧困に対する、巨大な規模のものとなっている。
 だが、ANCが当初、390億ランド(約1兆2000億円)と試算した、この計画のための費用は、選挙後、この2倍以上の800億ランド以上に達する見込みで、また、第2党の国民党は、住宅関係費用だけで6000億ランド(約18兆円)かかると指摘。これに対する財源をANCが提示してないと批判している。
 ANCは、国防費の削減のほか、明確な財源確保の方法を示していない。このため、海外からの投融資に頼るしかないと見られているが、凶悪犯罪の発生がこれを慎重にさせるという矛盾に陥る恐れもある。
 昨年9月までの過去10年間で、約1万8000人(南ア人種関係研究所)が政治犯罪により殺害された南アでは、4月末の制憲議会選挙後、政治犯罪は減少傾向にある。しかし、凶悪犯罪も含め一般の刑事犯罪は減らず、この温床になっているのが最貧困層で、その多くが黒人だという事実は変わっていない。
 ANCは今後、国内犯罪の鎮静と国家再建を、国民の期待にこたえつつ、同時に果たそうと、全力を挙げることになる。

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制憲議会議長にANC事務局長

(ケープタウン24日)94.5.25読売

 南アフリカ共和国の制憲議会(上院90人、下院400人)は24日、アフリカ民族会議(ANC)の制憲交渉責任者だったシリル・ラマポーサ事務局長(41)を制憲議会議長に選出した。同議長は、1999年発効の南ア正式憲法の採択に向け、各党に対して、強力な指導力を発揮すると見られる。

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旧南ア軍参謀総長を任命 新統合軍参謀総長

(ケープタウン24日)94.5.25読売

 アフリカ民族会議(ANC)主導の南アフリカ共和国新政府は24日、旧南ア軍とANC軍事部門「民族の槍(やり)」などの新統合軍である南ア国防軍の参謀総長に、ゲオルク・メイリング旧南ア軍参謀総長(白人)を任命した。同氏は、同日開会の制憲議会の直前に任命された。