2007年12月 日経新聞・読売新聞・毎日新聞

南アフリカ・52回ANC大会

アフリカ民族会議議長選挙でズマ氏当選
2009年に南アフリカ大統領に就任予定

南ア与党、
党首選投票へ・大統領と前副大統領が一騎打ち


 南アフリカ共和国からの報道によると同国北部ポロクワネで開かれている与党・アフリカ民族会議(ANC)の全国大会で18日、議長(党首)選挙の投票が行われる。議長続投を目指すムベキ大統領と、対立するズマ前副大統領の一騎打ちで、優勢とされるズマ氏が当選すれば2009年にムベキ氏の任期が満了後、後継大統領に就任するシナリオがほぼ確実となる。
 投票は党員約4000人が実施する。全国大会では05年にムベキ氏により副大統領を解任されたズマ氏が大統領を激しく非難。ムベキ氏もズマ氏の汚職疑惑を繰り返し攻撃し、全国大会は大きな混乱に陥った。
 ANC議長選挙は1994年の全人種選挙で同党が勝利しアパルトヘイト(人種隔離)が廃止されて以来初めて。
(日経新聞 2007年12月18日)


南ア与党党首選でズマ氏当選、
次期大統領の最有力候補に


 18日投開票の南アフリカ共和国の与党・アフリカ民族会議(ANC)議長(党首)選挙は、ズマ前副大統領(65)が現職のムベキ大統領(65)を破り当選した。ムベキ氏は2009年で任期が切れるため、ズマ氏が次期大統領の最有力候補に躍り出た格好だ。資源高で希少金属の産地である南アが国際社会から注目される中、貧困削減を重視するズマ氏の経済政策が注目される。
 ANCは南ア北部のポロクワネで全国大会を開催、党員約4000人による議長選挙を実施した。ズマ氏は投票数の6割以上を獲得した。今回の議長選は、05年にムベキ大統領がズマ副大統領を解任して以来、激しく対立してきた両者の因縁の争いとなった。ズマ氏の議長就任で、大統領として任期を残すムベキ氏の求心力が低下する可能性がある。 (日経新聞 2007年12月19日)


南アフリカ与党、新議長にズマ氏選出

 南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)は18日夜、同国北部ポロクワネで開催中の党大会で、前副大統領のジェイコブ・ズマ副議長(65)を新議長に選出した。
 一騎打ちで敗れた現議長のターボ・ムベキ大統領(65)は2009年で大統領任期も満了するため、議長に就任するズマ氏は後継大統領の最有力候補となる。ただ、ズマ氏は汚職疑惑の追及も受けており、新体制は不安材料を抱えて始動する。
 議長選は党員代表約3900人の秘密投票で行われ、ズマ氏は約6割に当たる2329票を獲得した。ムベキ氏は1505票だった。議長留任を目指したムベキ氏が、党内を二分する激戦で敗れたことで、憲法規定による2期10年の大統領任期を2年残しながら、影響力の低下も懸念される。
 ズマ氏は投獄経験もある反アパルトヘイト(人種隔離政策)闘争の闘士だが、05年に汚職疑惑でムベキ氏に副大統領職を解任され、収賄罪と知人女性をレイプした罪で相次いで起訴された。レイプ裁判は無罪。収賄罪は証拠不十分で裁判が停止されているが、検察側は再起訴を視野に捜査を継続している。
(読売新聞2007年12月19日)


ジェイコブ・ズマ氏=
南アフリカの与党アフリカ民族会議の新議長

◇話術と経歴で貧困層つかむ−−ジェイコブ・ズマ氏(65)

 「若者が犯罪に走るのは伝統や誇りを忘れたからだ。アフリカの誇りを取り戻そう」。演説でそう語りかけると聴衆は歓声を上げる。支持者には貧困層が多い。難しい政策を語らず、「伝統」「誇り」などの言葉で庶民の心をくすぐる。
 演説のみならず、経歴も庶民に好まれる要素に富んでいる。議長選を戦った同年齢のムベキ大統領が英サセックス大で修士号を得ているのに対し、最終学歴は中学卒。低学歴社会ではこちらの方が親しまれる。17歳でアフリカ民族会議(ANC)に入党し、アパルトヘイト(人種隔離)体制の打倒を目指して地下活動に入った。
 入党から3年後の63年に逮捕され、国家転覆罪で懲役10年を宣告される。初代黒人大統領のマンデラ氏と同じケープタウン沖ロベン島の刑務所に収監され、73年の出所後、モザンビークなど周辺国を転々としながら解放闘争を続けた。
 母国に戻ったのは、アパルトヘイト体制崩壊が決定的になった90年。全人種が初めて参加した94年の総選挙では、ボイコットの構えをみせた別の有力黒人政党「インカタ自由党」を説得し、選挙に参加させた。長年の地下活動で人の心の機微を知り、卓越した交渉力を持つといわれる。
 99年の第1期ムベキ政権発足時に副大統領に任命されたが、任期2期目の05年6月に更迭された。直後に収賄罪で起訴され、さらに女性への性的暴行の疑いで逮捕された(公判では無罪)。支持者たちは二つの事件を「ズマ氏を嫌う大統領の陰謀」と主張するが、ふだんはなめらかな本人の弁舌は、事件の話に及ぶと途端に歯切れが悪くなる。
(毎日新聞 2007年12月20日)

新聞記事を勝手に掲載していることをお詫び致します

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