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英女王 南ア公式訪問

 英女王エリザベス2世が19日、英国の国家元首として約50年ぶりの南アフリカ共和国訪問のため、ケープタウンの空港に到着した。女王は20日から公式訪問を開始、同市の国会で記念演説をするほか、ヨハネスブルクなど各都市で、最貧困層が集まる旧黒人居住区域を視察する。
 女王の南ア訪問は、即位前の1947年に、両親のジョージ6世王とエリザベス1世に随行して以来。
 翌48年、オランダなど欧州大陸系の白人、アフリカーナーによる政治支配を目指す国民党が南アで政権を掌握、アパルトヘイト(人種隔離政策)を導入し、英国系白人との対立を深めた。アフリカーナーと英国系白人の間では、2回の戦争(ボーア戦争)など歴史的対立背景にあり、国民党政府は61年、英連邦を脱退したいきさつがある。
 昨年の全人種参加選挙で発足したマンデラ新政権が英連邦復帰を果たした。
 英政府は、今回の訪問を「86年訪中、昨年のロシア訪問と並んで、政治的な重要性がある」と位置付けている。南ア国民も、総じて女王歓迎のムードに包まれているが、一部のアフリカーナー保守派は、歴史的な因縁もあり訪問に反対している。

1995.3.20 読売新聞