海外感染症情報
南アフリカ共和国

感染症の流行状況

 南アフリカ共和国は、アフリカ諸国の中では最も衛生状況が良く、感染症の発生数は多くありません。

食べ物・水から感染する病気
○食中毒 ○細菌性赤痢、アメーバー赤痢 ○腸チフス、パラチフス
○A型肝炎 ○コレラ ○寄生虫疾患

虫が介在する病気
○マラリア ○デング熱

その他の疾患
○B型肝炎 ○エイズ ○住血吸虫症 ○破傷風 ○結核

 南アフリカ共和国は、年間を通じて晴天の日が多く、乾燥して快適な気候となっています。首都プレトリアでは、10〜3月が一応夏季にあたり、最高気温は30℃を越える反面、最低気温も5℃以下に下がることがあります。一方、6〜8月がいわゆる冬にあたり、最低気温は0℃近くに下がりますが、逆に最高気温は25℃になることもあります。
 このような気候のため消化器系感染症は1年を通じて発生してますが、地域や季節で若干の差があります。熱帯・亜熱帯地域特有の病気であるマラリアは、他のアフリカ諸国と比べるとその発生はわずかですが、内陸の一部の地域で発生しています。また、ウイルス性肝炎(A型)、エイズを含む性病は季節にかかわらず発生している状況です。

南アフリカでの病気の予防方法

 エイズに関しては、WHOの推計によると、サハラ以南のアフリカでは成人の8%がHIVに感染しており(日本を含む東アジア・太平洋地域では0.068%)、南アフリカからは累計12,825人のAID患者数報告があります。無防備な性行為や注射器の共有は感染の元です。不特定多数との関係は持たないようにし、コンドームを使うようにしましょう。
 都市やリゾート地で観光しているだけあれば危険はあまりありません。体調を整えてこくことで、下痢などの予防ができます。しかし旅行中は付かれや飲み過ぎ、食べ過ぎで知らない間に抵抗力が落ちてしまい、簡単に病気になってしまいます。
 北部では、熱帯熱マラリアが流行している地域があります。蚊を防虫剤やカヤで防ぎ、滞在期間と滞在目的によっては、マラリア予防薬の服用も重要な予防方法です。

注意したい食べ物
○果実など: 市場や屋台などで蝿がたかったり切売りの果物は避けてください。食中毒の心配があります。
○生もの: 日本と同じような感覚で刺身・生ガキ・生ウニなどの生きものを食べるのは、6〜7月であれば心配いりませんが、夏季の気温の高い時期には避けたほうが無難でしょう。ケープタウンやポートエリザベスなど沿岸の都市では日本料理店もあり、刺身なども出されるようですが、衛生状態が悪い店では食中毒の危険があります。
○生水・氷: 南アフリカの水は良質で安全ですが、日本の水と違い、若干硬質なので胃腸の弱い人は、下痢を起こすことがあります。そういった人にはボイルドウォーターをお勧めします。

注意したいこと
○高山病: プレトリア(1,400m)やヨハネスブルグ(1,800m)は高地にあります。最初にこの地を訪れる人は軽い高山病にかかることがあります。頭痛、吐気、思考力の低下などがあったらほとんどが高山病であると考えて下さい(もちろん、他の病気も考えられますが)。このような症状が現われたら、決して無理せず、過激な運動は避けて、すべてにゆっくり旅行するように心掛けてください。

予防接種

 旅行経路(出発国)によっては、入国時に黄熱の予防接種が要求されます。また、地方への旅行や長期滞在の場合には、一般にA型肝炎、破傷風、狂犬病、ポリオなどの予防接種が勧められます。予防接種は、これまでの予防接種歴、滞在期間、旅行形態、出発までの期間でかわりますので、詳しいことはお近くの検疫所に問い合わせてください。

マラリア情報

 マラリアの危険は主に熱帯熱マラリアが存在しています。年間を通じ、北部地域、Mpumalanga地方(クルーガー公園 Krugar National Parkを含む)、Tugela川以北の KwaZulu-Natal地方東部などの低地に存在しています。危険が最も高いのは10月〜5月です。予防薬としてはメフロキン(Mefloquin)の服用が有効ですが、服用については副作用などに注意が必要です。
 メフロキン/商品名:ラリアン(Lariam)、メフアキン(Mephaquin)など。
 熱帯熱マラリアは、放置すると1週間程度で死亡することがある熱病です。38℃以上発熱が2日以上続くようなら医療機関を受診して下さい。

「厚生労働省 検疫所 2001」の資料を利用させて頂きました
http://www.forth.go.jp/