装飾古墳とは?



装飾古墳とは、古墳の石室内壁や石棺、横穴墓の外壁などに 彩色・線刻・浮き彫りで文様を描いたものです。主な分布地 域は、北部九州で特に熊本県の菊池川流域や福岡県の筑後川 流域に集中しています。
現在、かなりの数の装飾古墳が風化などで危機的状況にあり ます。見学の際は装飾文様には触らず、古墳内部などを荒ら さないよう注意しながら見学しましょう。



装飾古墳の分類

装飾古墳は、埋葬施設の構造などにより次の4種類に分類されています。

石棺系

 装飾古墳では初期の段階(4世紀〜5世紀)にあたります。石棺系の装飾古墳は九州や北陸、関西にまで広い範囲で見ることができます。
石棺系 石人山古墳(福岡県)石棺蓋表面に浮彫りで直弧文
石棺系 足羽山山頂古墳(福井県)石棺側面に線刻で直弧文

石障系

 石障は横穴式石室の玄室内部四方に加工した板石をめぐらした埋葬施設で、主に肥後地方を中心に5世紀から6世紀前半にかけてつくられました。
石障系 井寺古墳(熊本県)石障表面に線刻と彩色で直弧文や円文
石障系 日輪寺古墳(福岡県)石障に線刻で鍵手文や同心円文

壁画系

 6世紀以降に現われるタイプで、石室内壁などに線刻や彩色で直接文様を描きます。分布範囲も広く、最も一般的な形式といえます。
壁画系 竹原古墳(福岡県)赤や黒の彩色で様々の文様を描いている
壁画系 穴ヶ葉山古墳(福岡県)線刻で鳥や木の葉

横穴系

 横穴墓とは、崖などを刳り抜き墓室を形成した墳墓で、その墓室内部や入り口周辺に浮彫り・線刻・彩色等で文様を施したタイプです。横穴墓は単体よりも複数の集団墓(横穴墓群)として築かれる事が多く、装飾があるものはその中でも盟主的存在と考えられています。
横穴系 鍋田横穴(熊本県)横穴墓入り口横に浮彫りで装飾
横穴系 山口8号横穴(熊本県)横穴墓内部に彩色で装飾



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