[HOME | INDEX]

ドイツってこんな国

省エネ先進国ドイツ(その2)

黒のバックはイヤという人はこちらへどうぞ

 
前回に引き続き、省エネ先進国ドイツについて…

 

性格も暗いが…

アパートの階段の電気がタイマーで自動的に切れるようになっていることは、ドイツ人の倹約ぶりを示す例として有名である。ドイツ人は、家でも会社でも、セッセ、セッセと節電しているのだろうか?

日本では最近、環境流行りで、会社でも環境ISOとやらで、「昼休みには電気(天井灯)を消しましょー」とやっている。なんでも、事務所ではそれくらいしか節減のネタがないらしい。

ドイツで私が居た会社では、不必要な電気がついていない! …なんて言うとちょっと早計で、そもそも彼らは電気をつけない。外が明るく、その光が入っている限り、朝会社に来ても電気をつけない。天気が悪く薄暗くなっても、なかなかつけない。つけるときも、ほかの人も暗いだろうからとは考えず、自分の所だけをつける。私ならとても我慢できないような暗ぁ〜いところで皆黙々と仕事?をしている。

彼らは倹約とかでそうしているのではない。長い間、それこそ何百年も前からのドイツ人というか、ヨーロッパ人の習性なのだ。暗い方がムードがあると言う。確かに居間やレストランは暗い。しかし、台所もトイレも、駅も町も、ムードとは無関係にどこもかしこも暗い。西洋人の目は明るい光に弱いという説もある。

ドイツ人は、蛍光燈よりは白熱灯(電球)を好み、庭やレストランでの語らいには、ロウソクのともし火が必須で、クリスマスにはロウソクと暖炉の火となる。蝋燭一本で一晩もつのだから、本当に省エネタイプにできている。

 

消費しない消費財

耐久消費財の耐久年数の長さも超一流だ。

ブラジルで、エンジンがへたってしまうくらい走っても、エンジンだけを交換してまだ走っているタクシーがあった。当然ながら、車体はガタガタだ。これは物が豊かでないと言った方が早い。ドイツで私が乗っていた車は、走行距離9000キロの9年ものの中古車であったが、殆どガタつかず快適快調だった。

1台の車を作るのに必要な資源やエネルギーを、ハイテクやら何やらを駆使して10%削減するより、1台の車が倍の年数快適に走るようにした方が、はるかに環境に優しい。そんなことは小学生だってわかるであろう。そういうことを、経済原理に流されることなく(単に、頑固なだけかも知れないけれど)できるところが、ドイツ人のすばらしいところだ。

調度品だってそうだ。合板ものの家具は低級視され、10年、20年程度では自慢にもならない。お邪魔したお宅で、こっちは半分お世辞で、丈夫そうで立派な家具ですねと言ったら、18XX年と書いてあるではないか! 100年超? 博物館じゃあるまいし…。ここまで来ると、もはや「消費財」などとは呼べないではないか。これは決して特別な例ではない。

 

ノスタルジー

自動車王国ドイツ。自動車の発祥の地ドイツ。アウトバーンの国ドイツ。ドイツというと自動車一辺倒のようなイメージがあるが、東京ではとうの昔に廃止してしまった路面電車が、都市部で健在である。日本では自動車の通行に邪魔になるという理由だったらしい。ドイツでは、自動車と共存させていたり、町の中心地では自動車の乗り入れを禁止し、歩行者天国に路面電車を走らせているところもある。ただし、ボーっとしているとひかれそうになる。路面電車といってもあのガタゴト走るチンチン電車を思い起こしてもらっては困る。ずっと使っているから幾多?の技術革新もあったのであろう。あか抜けた最新鋭のトラムも走っているぞ!

買い物かご、野菜のはかり売り、玉子のバラ売り、ビン入りの牛乳、リターナブルのビン、自転車、何両も連ねた貨車などなど。ノスタルジックな省エネ・省資源ものが、まだまだある。

 

不便さがとても大切

ドイツには閉店法というのがある。ついこないだまでは,土日は休みで,平日も夕方にはお店は閉まったそうな。1996年に改正され多少緩和(嫌がっている人も多いらしい)されたが、今でも日曜は休みだし、夜は早くに閉まる。

日曜が休みなのは,キリスト教の影響なので,何もドイツの専売特許ではないが、やけに徹底している。私のあこがれのフランスでは,昼にいったん店を閉める習慣がある。

 

ドイツ人ほどの頑固さはないとしても,ヨーロッパの生活はとても質素である。つくづく日本人は、いつからこんなに無駄使いをするようになったのだろうかと思う。そういう素質がある国民性だったのだろうか? でも、昔、湯水のように使えるものといったら、まさに「水」だけだったはずである。大量生産、大量消費のアメリカの真似ばっかりして、覚えたことなのか?

 

(1998年10月15日登録)

[HOME | INDEX | TOP]