1.はじめに ▲上に戻る
行くなら夏です.バスもいくつかの便は5月からだし,ホテルやレストランも5月からという所も多いのです.4月の,しかも聖週間という日本のゴールデンウィークみたいなときに行ってしまった私は,当然祝日は店も博物館もお休みで,いっそう寂しい思いをしました.そのおかげで滞在中ずっと教会のミサに参加できたので,それはそれでよかったのですが.
また,島を回るのはレンタカーが基本です.私は運転できないので,しょうがなくバスと思ったのですが,本数が極端に少ないうえ,バスだけでどこにでも行けるわけでもなく,観光名所(遺跡など)どこにも行けませんでした.日にちが短かったのであきらめたせいもありますが.小さい島なので,車さえあればすぐ回れます.
ということで,遺跡など観光名所の説明は省略します(見ていないので).島に来ればメノルカの本もいくつか売っているので(スペイン国内ならガイドブックも買えますし),いらしてからゲットして下さい.とにかくちゃんと見所おさえるにはレンタカー必須ということで.
2.船旅 ▲上に戻る
バルセロナからメノルカのマオへは飛行機,船ともあります.飛行機の方ではあっという間ですが,船でも,夜11時出発して翌朝8時到着ですし,安いので,今回は船で行ってみました.
といっても9時間の船旅です.かつては竹芝から三宅島や八丈島にやはり夜行の船の2等席で行っていたものですが,今回は疲れました.というのも,日本の船の2等席というのは,雑魚寝ができる大きな座敷なのですが,こちらはブタカといって,長距離バスなどと同じく椅子席なのです.スペースはバスよりかなり広いし,もちろんリクライニングですが,それでも雑魚寝できる方が嬉しいですね.
行きはまだよかったのですが,帰りはかなり波があり船が揺れて,ほとんど眠れませんでした.近くのスペイン人は,座席2つ分使って,身を縮めて横になっていたので,私も気分が悪くなり,真似して横になってみたのですが,とても窮屈で眠れたもんじゃなかったです.背中も痛くなるし.私もどちらかというと小柄な方ですが,いくら小柄とはいえ,あの状態で眠れるなんてスペイン人はすごいなぁと感心してしまいました.
結論として,車を持ち込めるのでフェリーで行くというスペイン人もいますが,レンタカーは島でもたくさんありますので,飛行機の方がいいでしょう.ブタカではなくカマ(ベッド)席にするとかなり高くなり(6月中旬までの料金でシングルで片道1万5〜6千円,ダブルだと1万2千円くらい:メノルカ,マヨルカ,イビサ行きとも)かえって飛行機の方が安そうですし.バルセロナ市内にはたくさん旅行代理店もあって,メノルカ行きパックも出ているので,この方が,宿と飛行機の往復セットでかなりお得です.観光化されていないと先にふれましたが,外人は来なくても,スペイン人には,特に夏場はそこそこ人気のようで,パック旅行も安く出ているのです.
3.ホテル探し ▲上に戻る
上で,パック旅行がいい,と書き,パックの場合はホテルもついているので探す必要無いのですが,マヨルカに飛行機で行き,マヨルカからメノルカに寄る(飛行機,船ともにあり),というような場合には,自分で宿を探すこともあるでしょうから(マヨルカからも安いツアーがあると思いますが),一応少し苦労を紹介しておきます.
とにかく,見つからないんですよ.普通,町の真ん中の広場の側とか,大通り沿いを歩いていればすぐ見つかりそうなもんじゃないですか.少なくともバルセロナやマドリッドでは見つかりますよね.でもメノルカでは,大きな町のマオやシウタデイヤでさえ,見つからなかったですね.しかもお休み中なので観光案内(一応ある)も休みでしたし.(苦笑) やっぱりパック旅行がおすすめですね.
さて,私の場合はどうしたかというと,とりあえずマオの方は,こちらで買ったスペイン語のガイドブックに何軒か出ていたので(でも地球の歩き方みたいに地図で場所を示しているほど親切ではない),通りの名前を確認しながら,ひたすら歩いて行きつきました.道中,他にはホテルは全く見当たりませんでした.そしてやっと着いたホテルは一泊 1,500ptsと安かったのですが,スペインというよりはモロッコ宿に似ていました.部屋やシャワーの清潔度が.髪の毛が落ちていたり,雑巾か何かの大きな布切れがシャワー前に置いてあったり.屋上から隣の建物の屋上の洗濯物が見えるのも一緒(これはいいんですけどね).いまいち清潔度が引っ掛かったものの,他を探すのもかなり大変そうだったので,どうせ一泊でシウタデイヤに移動するし,と,そこに泊まりました.おすすめではないので,あえて名前はあげませんが,アドバイスとしては,マオには泊まらなくてもいいんじゃないかと.(笑) シウタデイヤの方が町の雰囲気もかわいらしかったし,海の眺めもよかったと思います.小さな島ですから,どこに宿とってもそう影響ありませんしね.
シウタデイヤですが,ここも見つかりませんでした.しかも,ガイドブックには,町からかなり離れたところしか載っていなかったので,ちょっとどうしようかあせったのですが,お土産屋に入って店員さんに「ここら辺にオスタルある?」って聞いたら,う〜ん,ってしばらく考えた後,やっと1軒思い出してくれました.その名も「オスタル・シウタデイヤ」.ここはよかったです.2つ星なのですが,清潔だし(宿が清潔かどうかなんて,モロッコ旅行前は考えた事もなかったんですが),テレビ付き,お風呂トイレ付き,お湯の出も抜群.キレイな部屋で一泊 2,500pts.安いでしょ.年中無休だし(この島は夏期のみ営業というホテルも多い)場所も便利でおすすめです.Placa d'Alfons IIIという小さな広場の側なので,そこら辺でお店の人にでも聞いてみて下さい.
4.島の風景 ▲上に戻る
観光名所には行っていないのですが,島の真ん中を走る国道を少し(2時間ほど)歩いたりしました.道路の両脇が野原で,春先で赤や黄色,白の野花が緑の草の合間にたくさんほころんでいて,まるで童話の中のような風景でした.これだけでも.どこの史跡も見なかったけれど,この時期にメノルカに来てよかったなぁと思いました.本当に,緑に赤,白,黄色の小花模様を散らした絨毯のようだったんです.それに,ところどころで,そうした野原で草を食べている牛の群れもいて.のどかな風景でした.
マオの町には Placa de S'Esplanada という大きな広場があります.ここが町の中心の広場のようで(地理的には違うけれど),お休み中,町の人々がいっぱい来ておしゃべりしたり子供と遊んだりしていました.ところでここでは週2回(金曜ともう1日いつか忘れました),多くの出店(露店)が出るのですが,ここでなんと「幸せを呼ぶお米のペンダント」(笑) と日本語で書いてあるのを発見しました.なんで,こんな,日本人の来ない島で,日本語で書いてあるんだぁ?と妙に思いつつ通り過ぎたら,いきなり「日本人の方ですか?」と声をかけられました.そう,日本人女性がお店やってたんですよ.バリやなんかで小物をいろいろ買い集めてきて,それを出店で売っているらしいです.ヒッピーっぽくてカッコイイです.たくましいですよねぇ.もし見かけたら,頑張って!って応援して,お米のペンダント買ってあげて下さいね!
シウタデイヤの町では,Es Born 広場の方から港の入り江をずっと下っていくと広い海に出ますが,ここは眺めがよく,気持ちよかったです.ただ,風がとーっても強いので,髪はぼさぼさになります.メノルカの島はどこでも本当に風が強いです.これは有名みたいですが,特に海の側はもう!という感じ.まじめに風邪ひくかと思いました.
5.マオのとあるレストランで ▲上に戻る
マオで,一軒,とても気に入ったレストランがありました.Jagaro という店で,住所は Moll de Llevant 334 です.ここは海のほとりで,店内の雰囲気も明るく落ち着いていて,カマレロ(ウェイター)の態度もとても紳士的で,1皿食べ終わるとすぐお皿も取り替えてくれて,お料理はもちろん美味しい上,目にも美しく,本当に言うこと無いです.これで2000ptsでランチが食べられるのは安いなぁと思いました.バルセロナではなかなかないですね.安さではランチ1000〜1500ptsくらいの店はありますが,こんなに味もサービスも雰囲気もと三拍子揃っているところとなると,やはり相当のお値段になるでしょう.とにかく気に入ったので,帰る前にもう1度来たいと思ったのですが,帰りはぎりぎりまでシウタデイヤにいたため1度しか行けませんでした.残念.また,あのレストランにランチ食べに行くだけでも,メノルカ行ってもいいな,なんて思ってしまってます.
ちなみにメニューは,エビとアボカドと,サケのCAVAソース(シャンパンソースみたいなもの),それにデザートはクレマ・カタラナにしました.ワインはフルボトルを開けてくれました.アボカドはどんな形で出てくるかなぁと思っていたら,2つ切りにして,種をくりぬいた穴にそれぞれゆでたエビをそのまま詰め,その上を一面,サーモンピンクのマヨネーズソースで分厚く覆い,その上にちょこんとドレンチェリーの半分切りが乗っていました.うーん,アボカド頼んで,この一面マヨネーズ塗りは想像していなかったな,さすがマヨネーズの発祥地!(注1)とパンチを食らわされた気分でした.日ごろマヨネーズは食べない私ですが,せっかくなので堪能してみました.やっぱりコッテリしてますね.しかもアボカドとなので,最初は美味しいと思っていても,アボカド1個分です.かなり胃にもたれました.半分を2人でつつくくらいが,前菜にはちょうどいいんじゃないかしら,と思ったのでした.また,サケのCAVAソースは,サケが全く塩辛くなく,ソースもマイルドで上品な味で美味しかったです.
上品な味のクレマ・カタラナと紅茶(ちょっとかわったカップで出てきます)をゆっくり楽しむ頃には,すでに他の客は誰もいませんでした.まだ3時くらいだったのに.この島は食事の時間がスペインより早いのかなぁ,なんて思っていると,紳士的なカマレロが控えめに話し掛けてきました.
「お料理はどうでした?」とたずねるので,「とっても美味しかった.雰囲気も素敵だし,眺めもいいし(窓際の海の見える席に通してもらっていたので),サービスもいいのでまた来たい」と言うと,にっこり微笑んで「もっと船着き場に近い方のレストランは広いし観光客でいっぱいで,なかなかサービスが行き届かないんですが,このレストランは私たちで全体を見通せる程度だから,きめ細かいサービスができるんです.Soltero向きでしょう.」と言いました.ちなみに Soltero は独身,未婚者という意味.本当に独りモノ向きと言いたかったのかしら?その言葉は,ちょっと考えてから出てきたようだったけれど(カタラン人がスペイン語で会話するときには単語が思い付かないなどで,よくあることです).うーん...よくわからないけど,にっこり言われると,悪気は全く無いんだろうなぁと,何もいえないですね.当たってるし.(苦笑)
そんな,ちょっと心に残るハプニングがあったものの,やっぱりあの雰囲気,サービスにお料理はとてもよかったので,独りモノの私としては,ぜひまた行きたいです.(笑)
(注1)マヨネーズの由来にはいろいろ説がありますが,いちばん有力なものは,1756年にメノルカのマオという町(スペイン語ではマオン(Mahon))を征服したRichelieu公爵という人が,オイルと卵からできたこのソースを salsa de Mahonessa(サルサ・デ・マオネッサ:マオンのソース)と名づけたというものです.これがフランスに伝わり,語形変化してマヨネッサ,マヨネーズになったと言われています.よく似たアリオリソースと比べた場合,ニンニクがなくてかわりに卵が乳化に使われているのですが,これは,宮廷内でニンニクが嫌われていたからだそうです.ちなみにメノルカではアリオリソースにも卵を使い,またマヨネーズにもニンニクを加えることもよくあるそうです.
その他の説としては,フランスのマヨン(Mayons)というコックが考えたとか,フランス語で卵の黄身を意味する moyen から来たのだとか,同じくフランス語で操作する,取り扱うなどの意味の manier(スペイン語の manipular)から来ているという説もあります.
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6.メノルカの食べ物 ▲上に戻る
メノルカに来たらチーズを買って帰るのはほとんど義務と言われています.私もまずレストランでデザートにチーズを頼んでみたのですが,濃いんですよぉ.しかも大きくて厚いのが(ステーキサイズ)デーンと2切れもでてきてしまって.1切れはなんとか食べたものの,2切れ目は取り掛かる事さえできず,となりのテーブルのスペイン人カップルにあげてしまいました.うーん,ちょっとなら美味しいんでしょうけどね.私にはそんなに食べられるもんじゃない,と思い,お土産には買いませんでした.
もう1つの名産はお酒のジンです.18世紀の伝統的な製法を守っているという話ですが,あちこちの店でいろいろなビン入りのジンが売っているので,気に入ったボトルを選ぶのもいいでしょう.私はあまりお酒は飲まないので,これは飲みも買いもしませんでしたが.
で,マヨネーズ,これはもう特に名産でもなんでも無いようです.かつての発祥地とは言われていますが,今は特にマヨネーズ工場も見なければ,メノルカ産マヨネーズなんて売ってる店も全く見ませんでした.でもその使用量だけは伝統が生きているのか,すごいです.レストランでアボカドにどっさりマヨネーズが盛られていたというのは上で書いた通りですが,その他にも,別のレストランで魚のサラダというのを頼んだら,これまた野菜サラダアンチョビ添えみたいなものの上からなみなみとマヨネーズがかかっていたのでした.メノルカ滞在中だけで,ふだんマヨネーズを食べない私は,ここ10年分くらいのマヨネーズを摂取した気がします.(笑)
あとは強いて言えばハチミツがあります.かつてはギリシャ人をして,世界のハチミツでギリシャのものを除けばメノルカ産がいちばん美味しい,と言わせたそうで,非常に楽しみにしていたのですが,これもだんだん廃れて来たようで,メノルカ産ハチミツを置いている店は少なかったです.それでも楽しみにしていた私は,売っている店を探して1ビン買ってきました.で,開けてみると,これがまた濃いんですよ.ドロドロ通り越してジャリジャリ.買ったのの当たりが悪かったのかなぁ.これなら普通のハチミツの方がいいな,と思ってしまった私です.パンに塗るにはあまりにジャリジャリなので,クッキーでも作ろうかと思ってます.ハチミツはモロッコが美味しかったなぁ!
また,お土産用ではなくレストランで食べるメノルカ料理としては,caldereta de langosta というものがあります.ロブスターの煮込み料理のようです.行く前に大家さんから,メノルカに行ったらこれが美味しいよ,と聞いていたのですが,さすがにいいお値段で(このお料理だけで6千ptsくらい)量も多いし,独りモノの私には挑戦できませんでした.(笑) そのうち3〜4人で遊びに行ったら挑戦したいですねぇ.
お菓子については,カタルーニャは全般に,伝統菓子の種類も多く,バラエティに富んでいるのですが,メノルカも例外ではなく,行ってよかったぁと思えるほど素敵なお菓子たちにめぐり合えました.これについては気合を入れて,別記したいと思います.アップしたらここからリンクします.