1.喫煙 (fumar) ▲上に戻る
近年いろいろとアメリカナイズされてきているスペインですが,ようやくタバコについても「タバコは健康に悪い」という考えが入って来始めたようです.
女性誌でもときどき「タバコは健康を害する」みたいな記事(当たり前の事ですが)や,嫌煙権を主張する人の投稿記事も見られます.「これから」というところですね.ただ,私のまわりでも,タバコをやめたという人が意外といることに最近気づいたのですが,これは30代,40代の方々ばかりです.この年代層の知識階級の方々は「健康に悪いから」という理由で,多くのかつてヘビースモーカーだった人がやめているようです.でも,これ以上の年の方はもうなかなかやめられないようですね.あと,これ以下の若い人達,これはヒドイ状態です.特に学生.ほとんどの人が吸っています.女の子の方がすごいかもしれません.ここに属している私のまわりは,つまり,スペインでもいちばん煙の多い環境ということです.(涙)
一説によると,若い人,特に女性にとって,タバコというのは現代的な思考の象徴,保守的ではないことの象徴のようなのです.30代,40代の禁煙した女性に話しを聞くと「昔はそう思ってタバコをアイテムにしていたけれど,今はもう必要ないの.だって私は現にこうして仕事を持っているでしょ.それにカラダに悪いし」と言っていました.一つの理由に過ぎないでしょうけれど,若い子ほどタバコをすっているのもわかる気がします.でも米国ではノンスモーカーの方が現代的,都会的と思われているのに,スペインではその反対なのは面白いですね.そういえば日本も一昔前は,スペインと同じようなところがありましたね.私の母が同じこと言っていたのを思い出しました.(彼女は当時にしてはかなり進歩的な女性で,それをさらにアピールするために女子大生の頃からタバコをすっていたそうです)
まあ,こちらの20代の女性もあとちょっと,30代に入れば禁煙し始めるかもしめないと期待しているんですが.それに少しでも女性誌の記事が禁煙ブームを作ってくれるといいのになぁとも思ったりして.でもブームを作るほど雑誌が売れていないという事情もありますが.(笑)
でも,私がこちらに来た頃は,こんな国じゃ暮らしていけない,とかなり悲観的になっていたのですが,やっと日差しが見えてきたという感じです.(笑)
1-1.嫌煙者の忍耐 (tolerancia) ▲上に戻る
またタバコの話題です.
こちらに住み始めて,歩くのがますます早くなりました.何故かというと,歩きタバコをする人が異常に多いので,いつもそそくさと追い越しをかけて身にかかる灰及び煙を回避してきたからです.
日本だと,朝の通勤ラッシュ時の駅を出た後のおじさん達くらいなんですが(それでもスーツに灰がかかるので迷惑),ここでは若い女性もキレイな服着たおばさんも若い男の子も,みんな平気で歩きタバコするのです.
不思議ですね,他人の灰が自分にかかったら嫌だと思わないのでしょうか.
自分は移動しているから,自分の歩きタバコの灰の被害を知らないのでしょうか.いえ,たぶん,被害を受けるのは自分じゃないから気にしてないのでしょう.この国の,道端へのゴミの投げ捨て状況を見ているとそう思わざるを得ません.
私はまだ,急ぎ足で追い越したり,道路の逆側に渡ったりして自主的に防御していますが,この国はけっこう防御でいない人も多く通りに出ているんですよね.盲人の方々も白い杖で一人歩きされているし,足の不自由な方々も車椅子で一人でお買い物に来ているし.お母さんは1ヵ月くらいの赤ちゃんでもベビーカーに乗せてお散歩に来ています.彼らは自分の手で払い除けることさえできない,あるいは大変なんですよ.灰をかぶるだけでなく,受動的に喫煙させられるというのも,嫌煙者にとってはたまったものじゃありません.
最近,やっと,タバコは健康に悪いという説がスペインでも浸透してきました(それでもすってるけど).代謝を悪くするとか体温を下げるとか肺ガンになるとかだけでなく,男性の場合は喫煙者の方が非喫煙者よりも年をとったときに禿げと難聴になる確立が高い,なんて調査データまで,女性誌に出てきたくらいです.
個人的にはタバコは有害物質だと思いますが,それでも喫煙者の自由というのはあると思います.ただ,それは,嫌煙者が煙に囲まれない権利を侵さない限りにおいて,だと思うのです.
たとえば,喫煙室に嫌煙者が入っていったからといって,喫煙をやめる必要は無いでしょう.その嫌煙者は,喫煙室と知って入室しているのですから.でも,ちょっと過激に聞こえるかもしれませんが,どんな場合でも,広く一般の場で喫煙するのは犯罪だと思うんですよね.
自分で有害物質と知って自己の責任において喫煙するのはその人の勝手だし,喫煙者には「すっとする」など喫煙のメリットがあるわけですから,いいのでしょう.
でも,嫌煙者にとって,他人の喫煙は,デメリット以外の何もありません.数値的にどの程度かははっきりしませんが,受動的に健康を害されているのは確かで,そのうえ,気持ちいいとか,すきっとするといった,喫煙者の得るメリットが何も無いわけです.キライなんですから.
嫌がる赤の他人に「君がどかないなら煙すわせるぞ」と半強制的に間接喫煙させているようなもので,嫌煙者は逃げるか,自分の肺が黒くなっていくのを我慢するかしか無いわけです.ね,犯罪でしょう.
私は知り合いであれば,その喫煙者と会話することのメリットと,煙で肺が汚されるデメリット(場所によって度合いが異なりますが)を比較して,自分にとってメリットの方が大きいと思えば,相手の喫煙を黙認して同席します.でも周りの何のメリットも享受しない嫌煙者の人たちには迷惑かけているんだろうなぁ,と,なんだか自分が犯罪を黙認しているようで,少し肩身がせまくなります.
なぜここまで熱くなっているかというと,CLUB DE FUMADORES POR LA TOLERANCIA という団体の入会案内を,偶然,市内のケーキ屋さんで見つけたからなのです.
直訳すると「寛大さ(忍耐)のための喫煙者のクラブ」というところですが,その案内書を見る限りでは FUMADOR CORTES(マナーある喫煙者)と NO FUMADOR TOLERANTE(寛大な,忍耐ある非喫煙者)が,お互いの自由を尊重しつつ共生できるようやっていこう,という内容,特に喫煙者の個人の自由を守っていこう,というように読み取れるわけです.
マナーが無いのなんて問題外なんですが,現状は投げ捨ても全く問題にならないくらいの状況で「君たちが『マナー』なんて言うと『マナー』が夜泣きするぜ」ってなもんです.
でもそれ以上に,嫌煙者に忍耐を求めるのは間違っていると思うわけです.
喫煙者が不特定多数の人々の中で我慢するのは,無差別に他人に害を与えないための当然の義務ですが,なんで嫌煙者が何の代償も無しに他人によって自分の体が害されるのを我慢しなくちゃいけないんでしょう?
これは,喩えるなら,ナイフで自他を問わず皮膚に傷つけて血を見るのが好きな人たちとそうでない人たちがいると考えて,好きな人は,ホントは思いきり振り回したいんだけど,我慢して上品に切り付けるから,キライな人たちも我慢して,だまって腕を差し出しなさい,という忍耐を強いているのと同じ理論じゃないでしょうか.
ここでは非喫煙者はマイノリティー,外人だし,という遠慮もあって,なかなかここまで言えません.でも,だからといって日本語でこんなところにちまちま書いてストレス発散しているのではなく,実は,スペイン人を攻撃するに見せかけて,日本人に訴えようとしていたりします.(苦笑)
飛行機が落ちたときなどに,すぐ「で,日本人は…」という発想になってしまう日本の報道には賛同しかねるのですが,でも,マナーに関しては,せめて日本人は,マナーよくしてほしいなぁ,と思ってしまうからです.国意識がどこまで価値あるものかは別問題として,それでも国際社会で「日本人はマナー悪いよね」と言われるよりは「マナーいいよね」って言われた方がいいじゃないですか.(笑)
けっこう日本に来ている観光客,留学生,勤労者,見てるんですよ.で,帰ったら「日本人もタバコ投げ捨ててるじゃん」とか言われるんですよ.スペインほどじゃないよ,とは思うものの,そういう比較の問題じゃないし,投げ捨てが多いのは事実だし.
キツイ口調で訴えてきましたが,少しでも多くの,今まで歩きタバコが後ろを歩く人の迷惑になっていると気づいてなかった人たちが,それに気づいて止めてくれるといいなぁと思っています.
また,スペインに来たからといって,周りがみんなやってるんだから誤差のうちじゃない,などと朱に交わらないで,他人に嫌な思いをさせることなく旅行を楽しんでほしいなぁと思います.
2.ダイエット (dieta) ▲上に戻る
こちらに来て驚いたのは,みんな細いですね.やはり都会だからというのがあるのかもしれませんが,学校の友達,道を歩く人達,日本人と全くかわりません.若い女の子だけではなく,おばさんも,日本人のおばさんの平均とかわらない程度.細い人もいればちょっと太めの人もいるけれど「太め」なだけです.昔テレビで見た「太った外人」は全くいません.若い子にいたっては,本当に日本人の若い子と同じくらいスリムスリム.それに小柄なので,たまに語学留学に来ている日本人の女の子を見ると「大きい」と思ってしまうことさえあります.
ちなみにここらへんの人が小柄なのは,やはり暖かい国だからかと推測しています.寒い地域の動物ほど,体の熱の発散を防ぐため,体積あたりの体の表面積を小さくし(つまり個体は大きくなる),暖かいところほど,体積あたりの体の表面積は大きくなる(個体が小さくなる)という動物学的な基本原則に則っているのかしら,と思っているのですが.
でも,小柄でも,特に太らない体質というのではなく,やはり皆さん自分でコントロールしているみたいです.低脂肪牛乳やヨーグルトはとてもポピュラーだし,無糖のクッキーやお菓子も多いです(クリスマスには無糖トゥロンもありました).お肉はあまり好きでなく魚や野菜が好きとか,バターや牛乳をたっぷり使うフランス料理はあまり人気なく,ヘルシーなスペイン料理や日本料理が好きという人も多いです.また,どんな女性誌でも(*1)この時期(薄着になる時期)はダイエット特集があります.
(*1) 冬も「クリスマスのパーティで太らないために」みたいな特集があったりするようです.(笑)
スペイン人はお昼をたくさん食べると信じている人も多いと思いますが,少なくとも平日の私のまわりでは,日本人のお昼とそうかわりません.観光客相手のレストランでは定食メニューでもたくさん出しますけど,ここら辺の人が日ごろからそんなに食べているわけではないようです.私の行っている学校のランチメニューなんて,日本で働いていた頃のビルの食堂レベルよりプアーな内容だし(しかももっと高い),忙しい会社では,外で買ってきたり家から持ってきたサンドイッチか何かを職場で食べている会社員もけっこういるみたいです.
98年3月にある食品会社がバルセロナで調査したところ,やはり昼多く食べる人はどんどん減って来て,軽食で済ませる人が増えているとのこと.かといって夜もそんなに食べないようですけれど.ちなみに買い物カゴの中身の調査では,なんと 52.7%が缶詰,瓶詰め類だったそうです.
それに,スペイン人は食べるのが大好きで1日5回食事をしている,なんて書いてあるガイドブックもありますが,それも無いですね.やっぱり3回,朝・昼・晩です.ただ,朝は食べない人も多いです.この朝食をとらない習慣は,ラテン系の国(イタリア・フランスなど)共通だろうとカタラン人の友達が言っていました.朝,学校や会社が始まるのは日本と同じで8時や9時ですから,朝食をとる人はだいたい日本と同じくらいの時間ですが,パンやビスケットにコーヒーくらいの軽いモノです.そして私の学校ではお昼が2時半くらいになるので,それまで持たないから,10時頃,リンゴかサンドイッチか何かをつまみます.おやつみたいなもの.これは食事とカウントしないですよね.(笑) で,夜食は9時や10時なので,それまでおなかがすくから,5時や6時に何かつまむ人もいます.これも,私だって会社勤めの頃,いつも4時5時くらいになると何かおやつ食べてたし,同じようなものだと思います.
みんな,コントロールしてスリムなカラダを保っているからか,カタラン人の女の子でグラマーな子はあまりいません,本当に日本のスリムな子と同じ体型.だから,かわいい水着とかブラジャーなんか,日本で探すのにちょっと苦労している人はここでも苦労しますね.一方,南米から来ている子達は本当にスタイルいいです.太っていないのに出るとこは出ての,ボーン,キュッ体型.カッコイイ!