鳴尾浜から愛を込めて


ファーム楽園説。(8月1日)

星野監督の「プロの二軍は育たない」発言にもありましたが、今回はファーム組織を考えてみたいと思います。

ファーム

大学

住居

冷暖房完備個室

汚い。蒸し暑い。

施設

豪華

プロ程でないが豪華

新入団

毎年6人程度

毎年20人以上

上下関係

それなりに厳しい

理不尽に厳しい

人数

40人程度

50−60人

まぁ、多少ステロタイプにしましたが、こんなもんかな? プロの合宿所でも昔の近鉄や南海の寮は凄い勢いで汚かったそうな。
あと大学野球部のインタビューでよく出てくるのですが「うちは上下関係なんてありませんから」なんてことは120%嘘です。そりゃぁ、昔みたいに気分次第で殴る蹴るは減ったでしょうが、下級生が先に風呂に入ろうものなら、もう大変。社会に出てからも理不尽な先輩というのはまぁどこにもいるわけで、そんな先輩に屈しないぞと頑張れるのが若者の特権でしょうか。

と話はそれてしまいましたが、環境の問題で一番大きいのは、ファームの競争の緩さ・いびつさではないでしょうか。

競争の緩さ
ファームは40人でオープン戦も含めると年間100試合くらい。
大学は60人で年間40試合くらいでしょうか。
これはどういうことを示すのかというと
「大学はレギュラー以外試合に出れない」ということです。さらに加えて言えば「激しいレギュラー争いがある」。「レギュラーを取ったらそれなりの意地を見せなければならない」。

翻って、ファーム。人数は少なく、大して苦労しなくても試合に出れる。試合に出れない理由は故障もしくは身体が出来て無くてこのまま試合に出たら故障の恐れがあるというところに絞られます。試合もいっぱいあるので、首脳陣は「今日はこの選手を使ってみよう。明日はこの選手を使ってみよう」と余裕を持って色々な選手を使ってあげることができます。

この「何の苦労もしなくても試合に出れる」という状況は、はっきり言って恵まれてると思います。まぁ、この恵まれ方はいい意味の恵まれ方なんだけどね。

そしてもうひとつの競争の緩さはファームの猶予期間です。3〜5年は最低保障キャッチャー入団なら10年保証です。言うなれば、FAと一緒です。複数年契約した選手が活躍した例はあんまり聞かないこともあるのですが、心底腹が立つのが、高卒で入団した選手で4年目の選手がよく口にする「4年間は大学行ったつもりでじっくりやる予定だったし、そろそろ頑張りますよ!」的コメント。お前はアホか!!!給料もらって野球だけやらせてもらってる身分でその言い草はなんだ!と。4年目までに一軍に上がれない選手の予後が極端に悪いのを証明するアホコメントです。大体ファームの選手がベンツとかセルシオに乗ってて一軍に上がりたいモチベーションが保てるのかなーとも思います。
大学は4年?? いや、
最初の合宿が勝負だったりするのですよー。そして2年やって先が見えたら、マネージャーとか主務とか学生監督として「雑用」を仰せつかり、その後の人生に役立てていくのですな。

競争のいびつさ
これは向こうの3Aにも共通することなのですが、一軍選手のリハビリ・調整の場として使われてしまうこと。そして、
干されたベテランが落ちてきて好き勝手にやる(代表例:中込、山崎)に尽きると思います。

大学では当然のことながらこんなことは無いですが、まぁ想像するなら(俺は大学で野球やってないので高校生の範囲で想像)、今まで3年生まとまって部活してたら、いきなりOBが来てレギュラーとってくみたいな感じでしょうか。まぁ、OBより野球が下手なんだからそれはそれでしょうがないのかもしれません。が、そのOBに携帯電話投げつけられたらちょっとヤだなぁ・・・


勝負へのこだわり
一応ファームもペナントレースをしてますので、勝負はしてると思います。しかし、勝つための野球をするというポイントから見ると大学とファームでは雲泥の差です。
(まぁ大学の勝利至上主義はエースを使い潰すことから成り立ってるという面もあり、僕はそれはそれで複雑なのですが)
まず如実に表れるのが、バントと走塁。阪神のファームから次々とピッチャーがあがってきますが、誰1人として満足にバントできる人はいません。単に練習してないなら練習すればええんやろ? という問題ではないのです。

そう、ファームではそういう練習をするという文化が無いのです。ただでさえ短いピッチャーのフリーバッティングの時間の最初の2,3球を申し訳程度にバントするのが、日々のピッチャーのバントの練習です。桑田みたいに意識が高い選手は、バッティングピッチャー捕まえて球種を指定してバント練習します。しかし!!! そんなピッチャーは阪神にはおらん。

ファームの練習では、ケースバッティング、レギュラーバッティング(通称レギバチ)で、ピッチャーも打席に入るべきだと私は思います。「ただ投げていればいい」なんて思ってる馬鹿は江川クラスしか許されません。

走塁、守備は鍛えればある程度上達する部門なのに、やれセンスだ!走塁コーチの指示が悪い!というのもどうかなぁと。平田というショートがいましたが、彼を見て僕はいつも「これほどセンスの無い選手も珍しい」と思ってました。正直、他球団の高橋慶彦なんかを羨ましく思ったものです。しかし、平田は大事なところでは本当にしっかり守ってくれるのです。足も遅いのに守備範囲を広く見せる「知恵」。まぁ強肩という武器もありましたが、鈍くさく見えた平田はそう、あの島岡御大の明治出身です。気迫とやる気があれば、プロに認められた才能があるんだから、もっとマシな守備ができる筈だよね>濱中クン

ということで、ホームランバッターを育てるのもいいですが、それ以上に今阪神に足りない野球の基礎力養成をするのもファームの勤めなのではないでしょうか。


GAORAファーム戦観戦記。(6月20日)

相変わらずファームでは絶好調の阪神タイガースですが、目に付いた選手もチラホラいました。しかしなんで阪神の左バッターはオープンスタンスばかりなんだろう。右は普通なだけに不思議だ。長島コーチの方針だろうか。

藤川(投)・・相変わらず細い。球速はそこそこ出ているのだろうが(Max148)、球威という面では物足りない。ボールが二つ中に入っただけでカープの生きのいい打者にカンカンいい当たりをされていた。体重を増やしてもう少し球を押し込めるようにならないと一軍は厳しそう。フォークは緩いタイプのフォーク。一軍レベルで空振りを取るにはもう少しキレが無いと厳しい。また、常にセットで放っていたのも「小さくまとまらせる」育成を信条とする阪神ファームらしい方針だなぁと思いました。とはいえ今日は尻上がりに調子を上げて完封目前までいったので、そろそろ一軍に推薦される頃でしょうか。
一方、打席では相変わらず雰囲気がある。打席に入ったとき、この打者は誰だろう?と思うほどの雰囲気であった。バックスイングが鈴木尚(横浜)を彷彿させる。(次の松田が不格好なだけに藤川の格好良さが目立った)広島河野に完全にアジャストしてただけに、一刻も早い打者転向が望まれるところだ。(でも今年は無安打なのね)

部坂(投)・・お腹ぽっこりのサイドスロー。腹のウエイトが乗ったストレートはなかなか重そうだ。ピンチでポップフライを打たせていたが、球が一定の高さにしかいかないので、慣れると合わされる場面も。スライダーは本人がストライク入れるのを怖がっている。確かにサイド、アンダーのスライダーは甘くなると右打者のバットに引っかけられて長打になることもあるが、アレをコースやインサイドに決める技術が無いと投球の幅は広がってこない。カウント球の変化球が外れて苦しくなり、あとはストレート一辺倒のピッチングスタイルが今日の出来だったが、この手のピッチャーはポンポンとストライクを先行させて、ボール球で討ち取るスタイル(川尻なんかもろそう)を確立しないと苦しいだろう。また上下の揺さぶり(高めにストレート、低めにシンカー)も欲しいところだ。ただ、腕は振れている。

梶原(三)・・バットを身体の正面にポーンと出す居合い抜き打法。なるほど、インサイドには強そうだ。そしてアウトコースにはバットが届きにくい。また、高低の揺さぶりに弱いなと感じました。あと、経験不足からなんだろうか? 構え遅れが目立ちます。始動がぴくぴくっとするので、タイミングが合いづらいです。しかしそれらを差し引いても、河野のインコースギリギリストレートをバッターボックスの一番ホーム寄りに立って捉えた技術は近頃珍しい「インサイドに強いバッター」と言えるのではないでしょうか。将来的には高木由一(元大洋)みたいな渋い打者になるのではと思います。

喜田(左)・・極端なオープンスタンス。河野の縦のカーブに全く合いませんでした。かといって直球にメチャクチャ強いという印象もなかった。ただ、身体は凄い。筋骨隆々、とくに腕の筋肉には惚れ惚れしました。「力だけではなく技も」とケチなことは言わずに、彼にはマッチョ一直線で頑張って欲しい。目指せ!カブレラ! 今日はスタニファーのスライダーを力で放りこみましたが、確実に打てるポイントを作るとこの手のバッターは怖いと思います。

松田(中)・・長身に恵まれた身体能力。バッティングもシュア。でも何かが足りない! それが松田であった。その何か、サムシングが何なのか? 今日も分からなかった。プレイの積極性? 技術? そこそこイイ当たりを飛ばすものの、なんか華がない。さすがプロ!と思わせる部分が無い。敢えてたとえるならチョコマカ動くがゴールを決められない日本のFWだろうか。

沖原(遊)・・ファームの中にあっては、芯でボールを捉える技術は抜きんでていた。守備の間合いも梶原あたりとは全然違う。年齢的な面でも一軍でソツの無い活躍が求められるところだ。

斉藤(二)・・今日は三塁線突破のツーベースを打ったり、三球三振だったりと波のある活躍。微動だにしない構えから素直にバットが出るのだが、基本的にはプルヒッター。バットのヘッドの遠心力を効かせた元木みたいな打撃ができればいいショートになるのになぁという感じっすか。漫然と振るのではなく、一二塁間を狙い打つといった芸当を見せて欲しいなぁ。

広沢(ベ)・・二軍でも腐ることなくベンチを盛り上げてました。来年はスタッフとして頑張って欲しいです。


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