
フランスのクリスマス・ノエル
Noel

ライトアップされた市役所。
キリスト教の国フランスのクリスマスは日本でいうお正月に近いものを感じます。
この日ばかりは、離れて暮らす家族、親族が集まっての大食事会。
町中は1ヶ月前から飾り付けされ、普段見慣れた町へ出かけるのも楽しくなります。

町中ライトアップされた様子は絶景です。

イルミネーションは例年12月初めから。寒さも忘れて夜のお散歩が楽しくなります。
24日の夜はシャンパンで始まり前菜には牡蠣かフォアグラと甘ぁい貴腐ワイン*1、
そして海鮮類と辛口白ワイン*2が定番、
メインに前日から下ごしらえされた七面鳥とその家の主人自慢のとっておきワイン、グラン・ヴァンが用意され、
お約束ビュッシュ・ドゥ・ノエル*3と呼ばれるロールケーキと再びシャンパンで乾杯。
晩餐が始まる前にミサへ行く場合もあれば、
前菜を食べてミサへ行き帰宅後メインになだれ込んだり、
もしくはミサへは行かなかったりと様々ですが、
宴は夜中過ぎまで続くのが共通点。
左/フォア・グラがなければ始まらない!おばあちゃん秘伝のサーモンの前菜(中央)と栗入りファルスの七面鳥(右)はpidooも難なく作れるようになりました!
25日はお昼からまたご馳走が用意され、夕方4〜6時までなだれ込むことも。
とにかく皆、食べる食べる。
そのためにこの2日間の前後の夕食はダイエットもかねて、
スープにパンにチーズのみという家庭も。

そして南フランスで忘れてはならないのが13種のデザート*4。
有名な「最後の晩餐」がイエス様とその12人の弟子達の計13人だったことが所以しているようです。
ケーキや果物、お菓子を13種揃えるというもので
特に南フランスの温暖な気候で果物が手に入りやすいということも手伝っているようです。
我が家の例では
白ヌガー、黒ヌガー*6
干しナツメヤシの練りアーモンド入り、
干しいちぢく、干しアプリコット、干しブドウ、
木の実数種・アーモンド、くるみ、ノワゼット(ヘーゼルナッツ)
チョコレート数種
果物数種・ミカン、りんご、洋梨、遅出来のブドウ、etc
…こんな感じですが、そこにポンプ・ア・ユイル*7があれば完璧と聞きます。
そして、サントン人形*5と呼ばれる人形を室内に飾るモミの木の足元や棚の一角などに
まるで一つの村を再現したように作り上げます。
勿論中央にはジェズーJesus(イエス様)とその母マリア様が。(クレーシュ・ドゥ・ノエル*8)
もともとイタリアでローマ王が命令して作らせたこの人形ですが、
それがここ南フランスにも渡って来て、
現在ではすっかり定着してしまいました。

左/サントン人形を使ったクレーシュ・ドゥ・ノエル。
家のまわりの装飾にはなんと本物の木の枝やコケを使用!凝り性の人は相当燃えるらしいです。
右奥に見えるのが見事に発芽したレンズマメ。*9
右/13種類のデザート。普段は棚で眠る食器たちのハレの場がノエル!
もう一つ、ノエルのために行う習慣を紹介しましょう。
12月4日のサント・バルバラの日*9に、脱脂綿と水を入れた小皿の中に小麦やレンズマメの種を蒔き、
ノエルまでに見事に芽が出そろったら次の年は健康に過ごせ、金運にも恵まれるというもの。
待ち遠しいノエル。
これだけのことを用意していたらあっという間ですね。
"Joyeux Noel!"
"ジョワイユー・ノエル!(メリー・クリスマス!)”
*1:フォアグラとトーストには貴腐ワインというブドウを腐らせてから収穫した甘〜い白ワインを冷やしていただきます。
*2:前菜には、生牡蠣をエシャロット入りの赤ワインビネガーでいただくか、帆立貝のフランべとポワローのソテー、
サーモンのサラダ仕立てなど、魚介類が好まれます。
*3:Buche de Noel 薪bucheの形をしたロールケーキ
*4:Treize desserts
*5:Santon 小さな聖人
*6:Nougat 南フランス、Aix-en-provenceエクス・アン・プロヴァンスの郷土菓子
*7:Pompe a huile オリーヴ・オイルをパン生地の表面に塗ることにより酵母のふくらみを抑えた平べったいプロヴァンスの郷土菓子パン。
*8:Creche de Noel イエス様生誕場面の模型 注意すべきはジェズーjesus(イエス様)。
最初は隠し、ノエルが近づくにつれ近い位置に毎日置き移し、24日にようやく所定の場所へ。
家庭ではお母さんからその役どころをおおせつかった子供が毎日その大役を果たすようです。
*9:Sainte Barbara 聖人バルバラの日
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