医師はどこで評価されるのか!


 医師は、一般的には腕の良し悪し、患者に対する対応で評価されると思っていました。しかしすべては医療保険に組み込まれ、医師も一労働者に過ぎないのです。以外にも血の通わない、ぬくもりを感じない点数でしか評価されておらず、その点数とは行った医療行為に対して保険基金や連合会に請求する診療報酬明細書(レセプト)に書き込まれる保険点数のことです。
 医療保険は普段保険料を払って、病気になったらそれでおぎないます。
 医療サービスとは約2500種類の「診療行為」に分類されていて、いずれも全国統一でどの医療機関のどんな医師に対しても殆ど同じように適用されていて、国民は全国どこでも皆平等に医療を受けられます。これを「皆保険システム」といいますが、このシステムは決して悪くありません。それどころか、今の私達はその恩恵があってこそだと思います。
 しかし療養担当規制(保険でできる医療の範囲を細かく規制した法律)があり、病名と検査、薬との関連づけでそれに逸脱した行為は許されず、診療報酬に関する法令編、その中の療養担当規則として「書いてある病名に決められている以外の検査をしたり薬を出してはいけない、その場合は保険では支払えない」という制限規定ができているのです。 
 保険を使わずに見て貰う事を「自由診療」と呼び、治療や手術の料金を医師と患者間で決めます。これは医療行為の内容も報酬も医師の裁量に任されていますが、私のような一般市民には診察は受けられても薬や手術代を全額負担することはとても出来ません。
 私達が普段行っている保険証を使って見て貰う事を「保険診療」と呼びますが、保険診療の場合、医師は規定の範囲でしか保険者に請求することができず、保険組織から過剰な医療と判断された場合は請求額から差し引かれます。又医療行為に対する技術や労働は細かく制限され医療技術料として評価されますが、全国一律ということでぎりぎりまで低く抑えられています。
 この医療技術料はアメリカの28%に過ぎず外来患者数は、日本はアメリカの2倍です。つまり日本の医師はアメリカに比べ1/3の報酬で2倍の患者を診ている事になります。病院は医師に対してこの保険適用の枠内で効率よく収益をあげることを望みます。
 このように今の保健医療は行為そのものが評価され、その質は問われていないのが現状です。すべては点数化され腕のいい先生もなりたての先生も同じ評価です。しかもそこから逸脱した行為は認められず、診療報酬明細書(レセプト)のつじつま合わせに時間を費やし、相応の技術料もなく画一的なシステムです。診療報酬体系を整理してもっと技術料の評価をしっかりやるべきです。
患者は人です!医師も人です!血の通った温もりのある医療が可能であって欲しいと望みます。

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