ホルモン負荷試験

ここは月経不順や不妊症の際に行われる、各種の「ホルモン負荷試験について」の解説のページです。 月経不整(無月経)や、女性への不妊症に関係する検査には、基礎体温法、頚管粘液検査、血中ホルモン測定、ホルモン負荷試験、尿中ホルモン測定、超音波計測による卵巣や子宮内膜の観察、内診などがあります。ホルモン負荷試験には、ペプチド負荷試験とステロイド負荷試験があります。

1.LH-RH(Luteinizing Hormone-Releasing Hormone(黄体化ホルモン放出ホルモン))負荷試験
LH-RH負荷試験は、最近ではGn-RH(Gonadotropin-Releasing Hormone)負荷試験とも呼ばれています。 このテストは、下垂体のLHとFSHの分泌予備能を検討する時に行います。 実際には、注射前(基礎値)採血、次に視床下部より分泌されるLH-RH(Gn-RH)(100μg)を静脈注射して、15分後と30分後(反応値)に採血して、LHとFSHのレベルを測定します。採血は、30分、60分で行われる場合もあります。 解釈:正常ではGn-RH注射の30分後に下垂体のLHとFSHの分泌が最大となります。その結果の基礎値/反応値の組み合わせにより、次のように判定します。 (1)低/低では、下垂体性 (2)低/正常では、視床下部性 (3)高/正常では、卵巣機能欠落型 (4)LHが高/高で、FSHが低/低では、PCO(Poly Cystic Ovary )症候群があります。 無月経、続発月経、排卵障害の不妊症の人に必要な検査です。
2001年3月17日 10時36分16秒

2.TRH (Thyrotropin Releasing Hormone)負荷試験
TRHは下垂体に作用し、TSH(甲状腺刺激ホルモン)とプロラクチン(催乳ホルモン、PRL)の分泌を促進します。実際には、TRH(7μg/kg)を静脈注射して、正常ではTSHとプロラクチン15-45分後に最高値となりますので、15分後(ないし45分後)に採血します。その結果、甲状腺機能低下症(TSHが過剰反応)、甲状腺機能亢進症(TSHが低反応)、プロラクチノーマ(プロラクチンが低反応)かどうかを判定します。潜在性高プロラクチン血症では、最高値が高く、神経性食思不振症では最高値が遅れます。 高プロラクチン血症は、月経不順や不妊症の原因となることがあります。
2001年3月17日 10時36分16秒

3.プロゲステロン負荷試験
プロゲステロン25mg(プロゲデポー)を筋肉注射し、後日、月経様の出血(消腿出血という)の有無を確認します。エストロゲン(卵胞ホルモン)を産生しうる発育段階の卵胞が存在しているが、視床下部性の軽度の排卵障害と解釈しています。第1度無月経です。
2001年3月17日 10時36分16秒

4.エストロゲンープロゲステロン負荷試験
エストロゲンとプロゲステロンを投与した時に、後日、月経様の出血(消腿出血という)の有無を確認します。第2度無月経です。 出血がみられる場合には、子宮内膜はエストロゲンとプロゲステロンの影響を受けると解釈でき、この際の障害の部位は、視床下部/下垂体によるFSH/LH分泌不全か、FSH/LHの分泌に対する卵巣の感受性が低下していると解釈します。 出血がみられない場合には、子宮内膜はエストロゲンとプロゲステロンの影響を受けないと解釈でき、この際の障害の部位は、子宮自体であると解釈できます。
2001年3月17日 10時36分16秒

5.エストロゲン衝撃負荷試験
大量のエストロゲン負荷により、(positive feedbackにより)視床下部から下垂体が刺激され、LHが分泌されて、排卵に至ります。反応がないと、視床下部の反応低下による排卵障害が考えられます。
2001年3月17日 10時36分16秒

6.抗エストロゲン剤試験
抗エストロゲン剤のクロミフェンを投与すると、(negative feedbackにより)視床下部から下垂体が刺激され、LHが分泌されて、排卵に至ります。反応がないと、視床下部の反応低下による排卵障害が考えられます。
2001年3月17日 10時36分16秒

7.デキサメサゾン抑制テスト
negative feedbackにより、副腎のACTH/コルチゾール分泌を低下させます。Cushing症候群の、下垂体腺腫(抑制が可能)と、ACTHに依存しない副腎腫瘍や異所性ACTH産生腫瘍の鑑別に用いられます。
2001年3月17日 10時36分16秒

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