◇  声ひろば 




 ご理解をお願いします

 このコーナーでは,私たちきょうだいは,どのようなことを考え,どのようなことに悩んでいるのか,それをどのように共感し,共有し,どのようにそれらを皆に伝えていったらいいのかを考えたいと思います。
 

 このコーナーを立ち上げた目的 
 きょうだい達の色々な悩み,不安や考えを共有・共感することにより,悩んでいるのは自分一人ではないことに気づいてもらい,きょうだい達が前向きに考えるためのきっかけをつくりたい
 きょうだい以外の人達(特に親)にも,こんなことで悩んでいるきょうだい達もいるというということを理解してほしい
というところにあります。


 
 ここに記載したものはあくまでも一例でしかありません。
 作成者は,自分の直接の体験や,他のきょうだい達から聞いたこと,本やインターネット等で読んだことを,最重度の知的障害者のきょうだいとしての視点からまとめてみました。

 障害者のきょうだいと一言で言っても,身体障害,知的障害,精神障害等の違い,その障害の軽重,障害の原因,問題行動の有無,家族構成,家庭内の対応,同居しているか施設に入所しているか,自立できるかどうか,自治体等の支援体制等の違いにより,障害や障害者である兄弟姉妹に対する考え,感情は千差万別であり,人によって全く異なることもあると思います。きょうだい達の中には悩み等を抱えていない方もいるでしょうし,もっと複雑な悩み等を持っている方もいるでしょう。ここに記載したのと異なる意見・考えの方も当然いることでしょう。

 このホームページが私たちきょうだいの共有の財産となる日がくることを期待したいと思います。そのためには,皆さんのご理解とご協力が必要です。なるべく多くのきょうだい達の意見や考えを反映できればと思っています。

 このホームページをご覧になられたきょうだいの方の中で,ここに記載した以外にもこんな悩みや不安等があるとか,逆にこんなにいい思い出があるという方はメールを送ってください。
 ご了解を得られた場合,プライバシーを侵害せずかつその趣旨を変更しない範囲で随時掲載していきたいと考えています。


     ●
 障害をお持ちの方や親の皆さんへ 


 一きょうだいの思いとして,ホームページにこのように記載して公開してもいいのかと疑問に思い,色々と考えてみました。
  その理由は,
 親や障害を持った兄弟姉妹との関係から生ずる悩み,不安,思い等ですから,結果的に自分達の家族や障害者全般を否定することにつながりやすいのではないか,もしくは家族等を否定しているとの印象を与えるのではないか
 このホームページを見た障害者に,きょうだい達の中には自分たち(障害をお持ちの方)を否定的にとらえている者もいると思われて,実のきょうだいとの関係に何らかの悪い影響を与えてしまうかもしれない
 きょうだい達の中には不安や悩みを持っていない人達も当然たくさんいるでしょうから,きょうだい達のみんなが何らかの悩み等を背負っているとの誤解を世間に与えてしまうのではないか
 このようなホームページに投稿したりすると,家族を裏切ったとの思いがきょうだいに生ずる可能性がある
 1から4の理由により,このホームページを見た,障害をお持ちの方や,親,きょうだい達に不快感を与える可能性がある
等があります。

 しかし,上記のような危険を冒しても,次の理由によりホームページに載せた方がよいと考えました。
               理 由 (要 旨)
 きょうだいの中には,他のきょうだいがどのようなことに悩んでいるか,どのように感じているのかを知りたいという人が結構いた。
 きょうだいはきょうだいなりに障害を持った兄弟姉妹のことを真剣に考えている。
 きょうだいのことを理解していない親が多い。
 行政や福祉関係者にもきょうだいのことを知って欲しい。


1  
 今まで何人かのきょうだい達と話して(インターネット上の掲示板やメールも含みます)感じたのは,「同じような境遇であるきょうだいを求めている人達の殆どが,何らかの悩みや不安を抱えているが,それらを話せる場所や相手がいなかった。それまで,悩み等を話せる場所や相手を捜していたが,ずっと見つからなかった。他のきょうだい達がどのように感じて,どのような悩みがあるのか知りたい。」という方がけっこう多かったいうことがあります。
 推察するに,他のきょうだい達がどのように感じて,どのような悩みがあるのか知りたいというのは,自分の中にあるある種の生き辛さ,考えや悩みがきょうだいという環境から生ずるある程度きょうだいに共通したものなのか(それであれば少しは安心できる),それとも自己の環境等から生じた自分固有の特殊なものなのか,それともきょうだいであるかどうかに関係なくきょうだいでない人でも感じることなのか,確認したいのだと思います。
 中には,自分の中にあるある種の生き辛さや悩みの原因を,すぐにきょうだいという境遇に求めてしまい,そのために,かえって自己嫌悪に陥ってしまうきょうだいもいるものと思います。

2 
 仮にきょうだい達が悩みを抱えていたとしても,障害そのものは肯定していないとしても,それは必ずしも障害のある兄弟姉妹(ましてや障害者全般)を否定している訳ではありません。逆に,どのようにしたら自分や家族のためになるのかを,きょうだいなりにいつも真剣に考えて悩んでいるのです。

3 
 悩みを持っている(いた)きょうだい達の多くは,「親は私の悩みを理解していない(いなかった)」と感じています。
 本来なら,きょうだい自身が自分の親に直接言うべきなのですが,悩みを持っているきょうだいは,自分の親には面と向かって,その悩みを言うことがなかなかできません。言えば,親を傷つけてしまうのではないかとか,小さい頃から親に話しかけようとすると「今は忙しい」と拒絶され続けてきたために知らないうちに話さなくなったとか,親と話をすること自体がストレスを感じるとか,いろいろな理由があると思います。
 親の方にこのホームページを見てもらい,きょうだい達の中にはこんな悩みを持っている人もいるということを理解してもらい,自分の子供はどうなのか,大丈夫なのかを考えてもらうきっかけにしてもらいたいのです。できれば,ここに書いてあることをきょうだいと話してもらえればよいと思います。
 そのうえで,親の会に入っていたり,障害を持った兄弟姉妹が地域の授産施設に行っている場合には,それらを活かして,きょうだい達が交流し,情報交換できる場の重要性を理解してもらい,それらを作ってもらいたいと思います。それらが全国的に広がったらどんなにかすばらしいことでしょう。

4 
 このようなホームページを作っても,登録者(きょうだい)だけが見れるホームページにする方法もあるのですが,登録制にすると,真に必要としている人達や親や福祉関係者等の見てもらいたい人達に見てもらえなくなりますし,全く悩んでいないきょうだい達からのアドバイスが届かなくなる可能性が高くなる(全く悩んでいないきょうだい達は,登録してまでこのようなホームページを見たいとは思わないでしょうから。)ので,登録制にはしませんでした。

5 
 今でも,いくつかのきょうだい達が運営するホームページがあり,その中の掲示板やメーリングリストでいろいろな悩み等が語られていることと思います。
 メーリングリスト等をきょうだい以外の人達でも参加できるようにすると,きょうだいとしてはなかなか本心を語りにくくなります。逆に,きょうだい達に限定すると,安心して本心を語ることができますが,親をはじめとしてきょうだい以外の人達にも伝えた方がいい内容でも伝わらなくなります。
 ですから,その中間形態として,きょうだい達の思いを間接的にきょうだい以外に表明できるホームページがあってもいいと考えました。

  どうぞ,ご理解の程よろしくお願いいたします。

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