色彩心理

色で読み取る子どもの心理
<色は感情のはけ口です>
小さい子どもは、自分のしたいことや大人にして欲しいことを、うまく言葉で表現できません。見
た目はおとなしく素直なお子さんが、実は大人の顔色を伺いながら自分の感情を抑えて我慢し
ていることがあるのです。 また、自分をかまって欲しくて、忙しいおかあさんの関心を引くため
に、わざといたずらしたり、泣きわめいたりすることもあります。
おとなしくていい子だからと安心してばかりもいられませんし、手のかかる子だからといって一
方的に叱っては、感じやすい子どもの心を傷つけてしまうことにもなるのです。 子どもが何気な
く選ぶ色や、描く絵の色づかいには、言葉にならない気持ちや体調が反映されています。お母
さんには、お子さんの絵を「上手・下手」で見るのではなく、どんな色を使っているのかという見
方で(塗り方や絵の意味などからも読み取る方法はあります)、心や体の状態を読み取ってあ
げて欲しいと思います。

<カラーセラピーとは>
カラーセラピーはひとことで言うと色彩療法。色彩心理を応用して心身の状態に気づき、より良
い方向へと改善していくものです。 「色」は本当に正直で、本人が全く気づいていない心の中
や体の調子が、選ぶ色によって自然と表れてくるのです。
それでは、子どもの使った色に、どのような心理状態が隠れているのか一例をあげてみましょ
う。 
【赤】
元気いっぱいで活動的。心身ともに健全です。ただし、塗り方
が荒っぽかったり、黒と同時に使われたりすると愛情の不満や
自己主張を表します。

【ピンク】
幸せな時に表れる色。人に対しても優しい気持ちになっていま
す。好きな子がいる時にも、よく選ぶ色です。
黄色 楽しくウキウキする時に選びます。また、「こっちを見
て!」という自己アピールの色でもあります。甘えたい、愛され
たいという願望が強い時にもでてきます。 

【黄】
楽しくウキウキする時に選びます。また、「こっちを見て!」とい
う自己アピールの色でもあります。甘えたい、愛されたいという
願望が強い時にもでてきます。 

【緑】
おだやかな性格のお子さんが多い。または、のんびりとマイペ
ースでいたい時。ふだん活発なお子さんが、やたら緑色を塗る
時は、体が疲れている時や、休みたい時。

【青】
青を好むお子さんは、物静かで集中力があります。「お兄ちゃ
ん、お姉ちゃんらしくしなくちゃ」という自立心を表す色でもあり
ます。気持ちがめいっている時、眠い時にも表れます。

【水色】
素直で従順なお子さんが選びやすい色。やさしさとともに、淋し
さやものたりなさを感じている時にも出ます。

【紫】
精神的なショックがあった時や病気の時に無意識のうちに紫
を選んで癒(いや)そうとすることがあります。原因が何かを探
して、優しく包み込んであげましょう。

【白】
正義感の強い子、完全癖、神経質な子が選ぶことが多い。ま
た、失敗を恐れて自信を無くしている時、気分を変えたい時に
も表れる色です。

【黒】
恐怖、不安、発散できずに抑えられた感情を表します。お絵か
きでお子さんが電車、自動車、船などの乗り物を黒く塗りつぶ
したら要注意。乗り物は母親を象徴しています。お子さんは、
おかあさんが怖くて萎縮しています。

                          子どもの絵は心の表現                
@ 子どもの描く形や色が正しくないという見方は、子どもの心理からすると違っています

A 表面的な見方は、子どもの心を傷つけます。子どもが描く絵の意味ができると、素直で自
由な心と自信のある子どもにつながってきます

B 子どもの描き方が正しいのに、親が誤った指導していることも多いものだということを考え
てみるのも、子育てをふり返るチャンスです

C 子どもの絵は大人の考えよりも、より正しく真実にあらわれているもののようです

D 子どもの絵が何を訴えているかを理解できるよう絵の見方を学んでみましょう。そうする
と、「親を心配する子どもの心情」や 「親の愛情をどう受け止めているか」が分かってきます。
それは、親のおこないをふり返る機会を、子どもが与えてくれたということです。これがわかる
と、「親になってよかった」と実感できるはずです

E 子どもの絵には、子どもの心や、願いが描き表されますので、子どもの絵を見るのではな
く、絵を読むことをすれば子どもが今一番感じていること(嬉しいこと・微笑ましいこと・困ってい
ること・性格のこと・知能のこと・病気や負傷のこと等)が分かってきます。つまり「何故、まっす
ぐ伸びられないのか、その結果と原因」がわかってくるのです

子どもの絵の見方
子どもの絵とは・・・子ども自身のその時の姿を投影しています
それまでの成長過程や現在おかれている状況から、絵は必然的に生まれます。また、子ども
の生活は、幾多の傷害や困難があり、自力では解決できません。すると、暗い冷たい気味悪
い絵が現れる事があります。しかし、それを悪い絵として無視してはいけません。気持ちが素
直に現れたものとして大切にします

<よい絵の特徴>
@子どもの心理発達に添った絵
A個性的な絵
B明るく、楽しく、のびのびとした自由な感じのする絵
C深い感動を心にこめて表現している絵
D複雑多岐な種々の心情が画面上で整理され、焦点化された絵
Eダイナミックで構成が大きく、自信を持って語りかけてくる絵
F優しく愛情に溢れ、ほほえましい絵
G積極的行動が絵の製作途中でも休み無く発揮、失敗を恐れない絵

<色彩と心理>
@子ども達が衝動的に活動する段階・・・絵や形よりも色彩に興味を示します。男の子よりも女
の子の方が色彩に対する興味は強く持続的です

A 線や形に力点を置いて描く子・・・自己抑制的、理性的行動をします

B 興味を示す子・・・外部の刺激に対し強い興味を示し、衝動的行為をします

C サインペンや色鉛筆、鉛筆などを好んで使う子・・・メカニックなもの(パソコン、ゲーム含
む)に興味を示す子。一人で静かに遊ぶ子。自分だけでイマジネーション(空想)を楽しむ子が
多いようです

D 温かい感じの色(暖色)(赤・黄・オレンジ)を好んで使う子・・・一般的に年齢相応な標準成
長をしている子ども達です。温かい愛情関係の中で育っていて、自由な感情的行為、自己中
心的な方向など、幼児の特徴的な傾向を示しています(=子どもらしいと言えます)代表的な行
動・・・他人に同情的、愛情的に他に頼る、遊びの時、他の子と共同的、周囲と協和します

Eピンク、黄緑などを加えた甘い感じの絵・・・家庭で大事にされています。積極性が少ない。
自己主張の無い子と言えます

F冷たい感じ色(寒色)(青・黒・褐色)を使う子・・・強く抑制された非適合的行動を固守する
(潔癖など)批判的、独断的、他に愛情を示しません

G内部の感情押さえつけている代表的な行動・・・観念によって事をします。知的な興味。他と
の関係において攻撃的。確固たる意思。利己主義。一人で遊ぶ。大人の事を気にかけないで
独立的と言えます。家庭的には不当で過度な抑制で子どもを制御しているようです

H 段階・・・二歳から四歳くらいの子どもが、周りと幸福に適合している場合は、暖かい色を
使うが、自然な発達を遂げ衝動的行動から意識的抑制へと成長していくと、次第に冷たい色を
使う割合が多い。ブロックのようにイオを使う表現(マッス)も線と形の絵に変化していきます

I 暖かい色を使う傾向・・・女の子は男の子よりも後まで残る

J 色に対する興味(小学校段階)・・・緑から青に至る色は男の子に好まれるが、女の子には
                       好まれない
                     ・・・ピンク・赤は女の子に好まれるが、男の子には好まれ 
                       ない
その他・・・元気の無い時は、原色のついたおもちゃで遊ばせる
泣き止まないときには暖色系の部屋に連れて行く
絵をむやみに誉めてはいけません
(誉めるのではなく、自分の気持ちを子どもに伝える)

子どもの意志や一人一人の思いを大切に、子どもの心をより深く知ろうとする保育者、教育者
は、1歳6ヶ月ぐらいの幼児から筆と不透明水彩絵の具を使わせています。太い筆と水を使う
絵の具の色は、子どもの心を刺激し、楽しく生き生きと自分の思いを表現するのに適している
ことを知っているためです。保育園や幼稚園では、絵の具を用意し始めれば、たちまち周りに
子どもたちが集まって来て描き始めます。それを見ていると、絵の具と筆がいかに子どもたち
が絵を描くのに適しているかが解かります。

子どもが一枚の絵を描こうとするとき、どの紙を選び、何色を使って描くか、判断や決断という
本人しかできないたくさんの重要な精神活動と創造力が働いています。もちろん、無意識の活
動です。そういった無意識の精神活動がいかに重要なものであるか。子どもの絵から子どもの
心を知ろうとする大人たちには、その重要性がずい分前から認識されてきました。子どもの絵
の中には、母親や父親との関係、まわりを取り巻く生活環境などが見出されます。それ故に、
子どもの絵は、ものを描いているのではなく、「心」を「感情」で描いているので、「何を描いた
の?」という問いかけは、4歳くらいまでの子どもにとっては迷惑を通り越して害になると言って
も過言ではないでしょう。しかし、子どもの方から自分の描いた絵について話してきたときは、
何よりも大切に、その話を十分聞いてあげることが、子どもの心を育てることにもなります。

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