
ウーロンゴン便り
病院と薬
オーストラリアの学生ビザを取得するには、メディバンク・プライベートの留学生用健康保険「OSHC-Overseas
Student Health Cover」に加入しなければならない。日本でビザを取得する場合は、学校に授業料を払い込む際にこのOSHCの費用も払いこむようになっていて、たいてい手続きは学校(大学)がやってくれる。
私は当初2月末までの授業料を語学学校に払い込んだため、ビザも3月23日まで、OSHCは12ヶ月分を支払った。2000年末時点の料金は、3ヶ月 74ドル (148ドル) 6ヶ月 148ドル (296ドル) 9ヶ月 212ドル (424ドル) 12ヶ月 274ドル (548ドル)で、( )内は家族込みの保険だが、配偶者と18歳以下の子どもで人数に制限はない。
GPと呼ばれる一般の開業医やメディカルセンターは85%、病院は100%が還元されるが、薬代、歯の治療、救急車の費用とカバーされないものも多く、結局、留学生は海外旅行者用保険もかけている人が多いのではないだろうか。
私たちが利用しているのは、ウーロンゴンの中心のモールのすぐそばにある、Wollongong
Medical Centreか大学内のCampus Medical Centreだ。大学の方は予約が必要だが、モールの方は飛び込みで行けるので、たいていそちらへ行っている。
1回に子どもでも大人でも30ドルかかり、メディバンク・プライベートに領収書を持っていくと、現金で25.5ドル返してもらえる。でも年間の保険料の元を取るには、3人で22回以上行かなくてはならない計算で、元気印の私たち3人ではとうてい元は取れないだろう。
この10ヶ月の間に病院へ行ったのは、私が3回、万里が2回、亜希が2回とたったの7回。しかも私の3回は病気とは言えないほどでまあほんとに元気だと、我ながら感心している。
3人の病院と薬の記録(2000年5月から2001年3月まで)
Nakko
2000年7月18日
日本で治療した歯の詰め物が取れてしまった・・・痛いわけではないけれど、このままほっておくと虫歯になるだろうなあ。それでなくても、私は出産後歯が弱くなってしまって、虫歯にすぐなるし、若い頃に前歯も折っているために義歯もある。これ以上は、ひどくなりたくないよー。保険が利かないだけにいくらかかるのかわからないけど、大学のメディカルセンターに予約しよう。
当日、ほんの10分ほどで治療は終わった。日本のように型をとって詰めるのではなく、上からやわらかいゴムのようなものを押し込んだ感じだ。費用は保険がきかないので、117ドルかかったけど、予想よりは安くて一安心。
2000年10月26日
こちらに来て2ヶ月ほどしてから、右手に力が入りにくいことに気がついた。普通の生活やコンピューターのキーボードでは、まったく不便を感じないが、ペンを持つのがつらい。ちゃんと字が書けないので、ますます大学の授業のノートはとりづらい。自分のためだと両院に行くのは面倒だけど、ちょうど万里が風邪をひいたので、一緒に見てもらうことにした。
数年前にキーボードの打ちすぎで関節炎をやっているし、それ以前にも、手の使いすぎで関節のあたりにゼリー状のものがたまる「ガングリオン」という病気もしている。まあ右手は利き腕なだけに、かなり酷使している。でも今回は、そのふたつとは違うという気がする。
医者にその病歴と症状を説明をしたけれど、「炎症をおこしているのでしょう。」というだけで、その炎症止めの薬を飲むよう指示された。
その夜夕食後薬を飲んで、いつもどおりに寝た。夜中に急に身体中がかゆくなり、特に口の周りがひどかった。朝見てみると、唇の横が赤くただれている。他に原因は思いつかないので、もうこれは薬の副作用としか考えられない。
結局1度飲んだだけで、あとはもうやめてしまった。かゆみはそれで止まったが、口元の発疹は、胃腸が弱っていたのかもしれないが2週間ほど治らなかった。でも薬はもうこりごりで、とにかくいろいろな野菜を食べることで、何とか直ったのだと思う。
このときの薬
VOLTAREN-RAPID TAB 12・75ドル (腹がたつので、すぐ捨てたため、名前しかわからない)
2000年12月21日
この時は病気ではない。スキューバダイビングのライセンスを取るためには、健康診断を受ける必要があったので、大学のメディカルセンターに予約を入れた。もう休みの直前のため、大学内はガラガラ。いつもは何人か待っているメディカルセンターも他にいなかった。
「スキューバダイビングライセンス取得記」に書いたように、検診といっても、検尿、肺活量の検査以外はたいしたことではなく、あっという間に終わった。費用は44ドルだったが、後で、メディバンク・プライベードでこれも85%を還元してもらえたことには驚いた。
万里
2000年10月26日
いつもは元気な万里が前日から食欲がない。朝熱を計ってみると、37度少しの微熱。でも大事をとってメディカルセンターに連れて行くことにした。亜希を学校まで送り、そのままモール近くのセンターへ。ここは予約がなくても見てもらえるから楽だ。ついでも
10分ほど待って診察室へ。まだ若い女性のお医者さん。
「ちょっとした風邪ね。薬も特に必要がないから、十分水分を取って休めば大丈夫よ。」とあまりにも簡単な言葉。ホントにそれでいいのかな。
元来が丈夫な万里は、確かにその日1日ゆっくりするだけで翌日には学校へ行った。特に病院につれていかなくても良かったのかもしれない・・・
2000年12月21日
この頃あまりの暑さに、夕方になると大学のプールに泳ぎにいっていた。私が大学のメディカルセンターに検診の予約を入れた翌日、万里の眼を見るとかなり赤い。やばいなあ。これは結膜炎だろうなあ。
検診に行くついでに見てもらえないかと思って連れて行くと、ガラガラだったためOKだった。こんなとき便利なのは、オーストラリアのジェネラルドクターは、眼科、耳鼻科、内科と何でも診てくれることだ。万里も私も同じ先生に診てもらい、万里は予想通り結膜炎だった。
そういえば私も小さい頃毎年プールで結膜炎になり、何日かはプールを見学するとハメに陥っていた。プールに入りたくてたまらないのに、みんなが入っているのを見ているのはつらかった。それに眼科でゼリー状のものを目に入れられるのも嫌いだった。
万里に処方されたのは目薬のみ。大学には薬局がないため、ショッピングセンターの薬局で処方箋を出して買い求めた。
このときの薬
CHLOROMYCETIN EYE DROPS 0.5% w/v 10ml 10.6ドル
2001年2月25日
小学校から昼前に電話があり、万里が熱があるので迎えに来てほしいとのこと。学校からそんな連絡があったのは初めてだ。昼食も食べたくないというので、かなりしんどいのだろう。この子は食欲がバロメーターになってくれるから、本当にわかりやすい。熱が38度を超えているが他に症状はないので、とりあえず日本から持ってきた薬を飲ませて様子を見ることにした。でも1日たってもあまり、熱が下がらなかったので、こちらの解熱剤のPanadolを買いに行くことにした。これはスーパーでも売っている。それにたしかスーパーで水枕を見たことがあったような気がしたので、ついでに探すことにした。
いつも行くWoolworthsというスーパーで、薬売り場のあたりを見ても、水枕は見つからない。店員に、「熱がある子どもの頭を冷やしたい」と告げたが、薬売り場を教えてくれるだけ。こちらにはアイスノンみたいのもないのだろうか。でも確かに水枕はどこかで見たことがある。半分あきらめかけて、もう1度赤ちゃん用品売り場のあたりを見てみると、その近くで発見!でもこれは水枕ではなく、HOT
WATER BOTTLEという商品名。つまり熱いお湯を入れて、湯たんぽにするのだ。でも形はちょっと小ぶりの水枕。これでいい。でも家に持って帰って気がついた。口はねじキャップ式になっていて、普通のペットボトルと同じくらいの大きさで、これだと氷が入らない。結局、水を冷凍庫でかなり冷やしてから、そのボトルに移すという手間がかかり、やっぱりこれは水枕じゃないと実感した。
PANADOLは、液体、錠剤、カプセル、そして水に溶かす発泡剤といろいろあり、その発泡剤が日持ちもいいし、飲みやすいかなと思って選んだ。でも万里に言わせると「ものすごくまずい」らしく、(私も味見をしてそう思った) これだと錠剤の方がましだったかなと思う。
このときの薬、etc
PANADOL 12個入り 2.46ドル
HOT WATER BOTTLE 3.05ドル
亜希
2000年9月7日
これは以前クッカバラ通信に書いたことがある。
亜希が歯が痛いというので見ると、乳歯の下から永久歯が見えかけている。まだその乳歯はしっかりしていて取れそうもない。「歯医者に保険はきかない!」と一瞬いくらかかるのか怖くなった。私の時で なら、麻酔を使ったらもっとかかるのじゃないだろうか。いっそのこと日本に帰したほうが安かったらどうしよう?
といろいろ考えたが、日本への航空運賃を超えることはありえないと思い、小学校で適当な歯医者を紹介してもらうことにした。
「ウーロンゴン小学校のとなりにスクールデンティストがあるから、そこに電話をしてみて。」と事務員さんが電話番号を書いてくれた。
当日、びくつく亜希を連れて、そのデンタルクリニックへ。でもあっけないほど簡単に乳歯を抜いてもらって、親子でびっくりした。その上、治療費も請求されず・・・なんか未だに信じられない。
2001年3月9日
この日の夜中に「耳が痛い」と泣いている亜希に起こされた。前日のプールで、耳に水がはいったようだ。でも寝る前には、大丈夫だったらしく、亜希も私に何も言わなかった。どうしてよいのかわからなかったが、まだ水が残っているなら湿布ででるかもしれないと、ぬれタオルを電子レンジで温めて耳にあてさせた。少しましになったらしく、亜希はそのまま眠りについた。
翌朝万里を学校へ送り、9時のオープンと同時にメディカルセンターへ。10分ほど待っただけで、診察室へ通してもらえた。
「この子は小さい頃から何回か中耳炎をやって、切開もしているので、今回もそうじゃないかと思うのですが。」
「菌に感染して、耳官のところがはれてるね。薬を飲めば1週間くらいで直るよ。この子は僕が怖いのかな?」
(亜希はかなりびびっている様子)
「いいえ、英語がまだあまりわからないので、今説明していただいたことがわからないため、自分の状態が不安なんです。」
「ここへ来てどれくらい?」(英語で亜希に)
「10ヶ月。」
「わかってるじゃないか。大丈夫、大丈夫。」
亜希はほっとしたらしく、ちょっと元気になって診察室を出た。
このときの薬
KEFLOR SUSPENSION 250mg/5ml 20.1ドル これは調合薬で処方箋がでた
DEMAZIN SYRUP 9.95ドル これは風邪やアレルギーの緩和剤らしく、鼻水やくしゃみにきくらしい
2001年3月16日
亜希は1週間経ってもまだ耳が時々痛いという。もう直っているはずなのに、どうしてだろう。とりあえず、同じ曜日の同じ時間に連れて行くことにした。
「まだときどきちくりと痛いと言うんです。それによく鼻をかむんですけど。」
「耳官はパーフェクト。(耳を覗きながら) うーん、もう大丈夫なはずだよ。じゃあ、のどと鼻を見せて。」
先生は耳の図を見せながら説明してくれた。
「炎症が、鼻に通じる管のところに回っているようだね。でもこれは、一種のアレルギーだね。」
「それってHayfeverですか?」
「そうだよ。」
Hayfeverは花粉症と訳せるけれど、日本の花粉症よりももう少し言葉の幅が広いと思う。アレルギー一般をさす言葉じゃないだろうか。
亜希のパパ(つまり私の夫)は、花粉症で春先は本当にたいへんだ。これってやっぱり遺伝するのだろうか。
くしゃみだけでなく、口元にも発疹が出ていて、見ているとかわいそうだ。ちょっとビタミンを多めにとらさなきゃ。
このときの薬
ALDECIN AQUEOUS NASAL PUMP SPRAY 13.95ドル
OSHCは薬の費用はカバーされない。だから病院に行くだけでは、決して元はとれない。まあこれは安心料と思わないといけないのか・・・それに病気をするよりはよっぽどいいわけだから、元をとるなんて考えない方がいいと反省。