カチューシャ


1番
(1),歌詞
Rastsvetali yabloni i gryshi, poplili tumani nad rekoi,
Vichodila na bereg Kachusha, na visokii bureg na krutoi.

カタカナで
ラスツベターリ ヤーブラニ イ グルーシ パプリリ ツマニ ナド レコイ
ビハジーラ ナ ベレク カチューシャ ナ ビソーキ ベレク ナ クルトイ

(2),訳
りんごと梨の木に花が咲き、川面には霧が立ち上った。
カチューシャは岸辺を出歩いた。高く険しい岸辺を。

(3),解説
“rastsvetali”「花が咲く」の意味の動詞”pastsvetati”の過去形複数。なお、”tsvet(ok)”は「花」の意味の名詞。”ras-“は強調を表す接頭辞。”yabloni”「りんごの木」の意味の名詞”yablonya”の複数形。なお「りんご」は”yabloko”(ヤーブラカ)。”i”「そして」。”grushi”「梨の木」の意味の”grusha”の複数形。ここでは詩のため、主語が術後の後に来ている。”poplili”「昇ってくる」「浮かんでくる」の意味の動詞”popliti”の過去形複数。”tumani”「霧」「もや」の意味の名詞”tuman”の複数形。ここでも主語が述語の後に来ている。”nad”「〜の上に」の意味の前置詞。”rekoi”「川」の意味の名詞”reka”の単数形造格(nadが造格を要求する)。”vichodila”「出歩く」の意味の動詞”vichoditi”の女性単数過去形。なお、”choditi”は「歩く」という動詞で、これに接頭辞”vi”(外にと言う感じ)がついたもの。”na”「〜へ(向かって)」の意味の前置詞。”bereg”「岸」の意味の男性名詞。”Katysha”女性名、「エカチェリーナ」の愛称。”visokii”「高い」の意味の形容詞。”krutoi”「険しい」の意味の形容詞。

2番
(1),歌詞
vihodila pesnyu zabodila, pro stepnogo sizogo orla,
pro togo katorogo lyubila, pro togo ti pisma beregla.

カタカナで
ビハジラ ペスニュ ザバジーラ プラ ステップノバ シザバ オルラ
プラ タバ カトラバ リュービラ プラ タバ チ ピスマ ベレクリ

(2),訳
彼女は出歩いたそして歌い始めた、ステップの青灰色の鷲のために。
彼女が愛する人のために、手紙を大事にしている人のために。

(3),解説
"bixidila"は先にも出てきた。"pesnyu"は「歌」の意味の"pesnya"の対格で「歌を」。 "zabodila"は「連れて行く」「始める」の意味の"zavesti"の過去女性形。 "pro"は「〜のために」という前置詞。"stepnogo"は「ステップ(草原地帯)の」という形容詞"stepnii"の生格(proの後は生格)。なお、形容詞生格の"ogo"は例外的に「オバ」と発音する。"sizogo"は「青灰色の」という形容詞"sizii"の生格。 "orla"は「鷲」の意味の"oryol"の生格。この場合鷲とはカチューシャの彼を指す。"togo"は「あなたのために」。"katorogo"は「〜ところの」という意味の関係代名詞"katorii"の生格。"lyubila"は「愛する」という動詞"lyubiti"の過去女性形。"ti"は間投詞。"pisma"は「手紙」の意味の"pisimo"の複数形対格。"beregla"は「大事にする」の意味の動詞"berechi"の過去女性形。

3番
(1),歌詞
oi ti pesnya pesenka debichya, ti leti za yasnim solntsem vsled,
i boitsu na dalinem pogranitse, ot kachushi peredai privet.

カタカナで
オイ チ ペスニャ ペセンカ デビチヤ チ レチ ザ ヤスニム ソンツェム フスレト
イ バイツー ナ ダリニム パグラリツェ アト カチューシ ペレダイ プリベート

(2),訳
ああ君歌よ生娘の歌よ、お前は輝く太陽を追いかけて飛んで行け。
そして遠く国境の兵士のところまでカチューシャからの挨拶を運べ。

(3),解説
"oi"は間投詞。"ti"は「君」の意味の代名詞。"pesnya"は前に出てきた。"pesenka"は先の"pesnya"に指小辞をつけたもので「小唄」。"debichiya"は「娘の」の意味の(物主)形容詞"debichii"の特殊変化形。"leti"は「飛んで行く」の意味の動詞"letiti"の命令形。"za"は「〜まで」の意味の前置詞。"yasnim"は「明るい」の意味の形容詞"yasnii"の造格("za"が造格要求)。"solntsem"は「太陽」の意味の名詞"solntse"の造格。なおこの単語では"l"は発音しない。"vsled"は「追いかけて」の意味の副詞。 "boitsu"は「兵士」の意味の名詞"boits"の生格で「兵士に」。もちろんここで「兵士」とはカチューシャの彼のこと。"na"は「〜まで」の意味の前置詞。"dalinem"は「遠い」の意味の"dalnii"の前置格("na"が上記の意味のときは前置格を要求)。 "pagranitse"は「国境」を意味する"pagranitsa"の前置格。 "ot"は「〜まで」の意味の前置詞で生格要求。"Kachushi"は"kachusha"の生格。ロシア語では固有名詞も格変化する。"peredai"は「運び去る」の意味の"peredati"の命令形。"privet"は「挨拶」の意味の名詞で対格(主格と同型)。

4番
(1),歌詞
pusti vspamnit devyshku prostuyu, pusti uslishit kak ana payot,
pusti on zemlyu berejyot padnuyu, a lyubovi Kachusha sberejyot.

カタカナで
プスチ フスパムニート デヴシュク プロストゥユ プスチ ウスリシート カク アナ パヨト
プスチ オン ゼムリュー ベレジョート ラトヌユ ア リュボービ カチューシャ スベレジョート

(2),訳
彼に素直な乙女を思い出させよ、彼女が歌うのを聞かせよ。
彼に大地と祖国を守らせよ、一方愛をカチューシャは守り抜く。

(3),解説
"pusti"「〜させよ」「〜していて欲しい」という意味の助動詞。"vspamunit"は「思い起こす」という意味の動詞"vspamniti"の三人称単数現在形。"devoshku"は「娘」の意味の名詞"devoshka"の対格で「娘を」。"prostuyu"は「素直な」の意味の形容詞"prostii"の対格。"usrishit"は「聞く」の意味の動詞"uslishiti"の三人称単数現在形。なお、これらの2つの動詞はいずれも「完了体」で、「もう〜した」というニュアンス。"kak"は「〜のように」の意味の副詞。"ana"は「彼女」の意味の代名詞で単数主格。"payot"は「歌う」の意味の動詞"peti"の三人称単数現在形。"on"は「彼」の意味の代名詞で単数主格。"zemlu"は「大地」の意味の名詞"zemlya"の対格で「大地を」。"berejyot"は「守る」の意味の動詞"bereti"の三人称単数現在形。なお、この動詞は「未完了体」なので「今〜しているところだ」のニュアンス。"radnuyu"は「生みの」「祖国の」の意味の形容詞"radnii"の対格。"a"は「ところで」「一方」の意味の接続詞。"lyubovi"は「愛」の意味の名詞の対格で「愛を」(主格と同型)。"sberejyot"はすぐ前の動詞"berejyot"と対を成す完了体動詞で「守り切る」。


 
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