大辞典あるある大事典のニセ実験と洗脳



先日、ご主人が仕事から帰って来るなりおいらに向かって口を開いたんだ。
「ポチぃ、聞いてくれよ〜」
見るとご主人はなんだか不機嫌そうだ。
「暑いからトコロ天が食べたくてスーパー寄ったら、なぜかぜーんぶ品切れなんだぜっ! しょうがないから他のコンビニ行ってもやっぱり品切れ。いつもならたくさんあるのにな〜」
ご主人は顔をしかめながらブツブツ言っている。

ひぇ〜、おいらはヤバイと思ったよ。だっておいら、「あるある大事典」っていう番組で寒天がダイエットにいいって言うから、トコロ天買っちゃったんだワン。それも2つも、、、。

「ご主人ったら知らないの?」おいらは聞いた。
「あるある大事典ってやつ。おいらみたいな犬やネコたちの健康をテーマにした番組なんだワン。その番組でトコロ天がダイエットにすごくいいって言ってたんでござるよ。それを見て、おいらもトコロ天を急いで買ったんだワン!」

「な、なんだとー! ポチもあるある大辞典見てトコロ天買ったのかっ!! ポチのバカッ!」
ご主人は涙目になって怒っている。
「う〜、申し訳ないでござる」
「ク〜っ、あの問題番組がやってくれるよな。まったく」
ご主人はおいらのトコロ天をズルズルと食べながらおいらに文句を言った。

「えっ、あるある大辞典って問題番組なの?」おいらは驚いた。
「ああ、問題も問題、大問題だらけさ!」ご主人はプリプリ怒っている。

「何がいったい問題なのさ?」
「情報操作と洗脳、その大親分みたいな番組なんだよな」
ご主人は渋い顔だ。

「えっ、嘘じゃないよ。ちゃんと実験もやってたワン」とおいらは反論する。
するとご主人「それそれ、それなんだよなぁ〜」とぼやいたんだ。

「実験っていうのは、ポチみたいな科学に弱い人たちをマスコミがだます常套手段なのさ。もっともらしい実験でそういうことに“うとい人”をだますのなんてチョー簡単なんだよ」
ご主人は、トコロ天を一気に吸い込みながら言った。

おいらは驚いたよ。
「えっ、おいらもあるある大事典にだまされてるってわけ?」
「そうさ、簡単にだませるさ」とご主人は胸を張って豪語する。

「たとえば、ポチは俺が研究して見つけた大発見を知ってるか?」
「“大発見”ってなにさ?」
「じつはな、本当の夏は8月じゃなくて5月なんだよ」
「なにいってるのさ、8月は暑いんだから夏に決まってるワン。なんだか嘘っぽい話だなぁー」
ご主人は暑さでワケのわからない話を始めたみたいだ。

「それが本当なんだよ。俺が8月の気温調べてみたら27度だったんだ。ところが、5月の気温は30度だったんだよ!!」そういうと、ご主人は自分が計ったらしい気温のグラフまでおいらに見せたんだ。

そのグラフを見ておいらは驚いたよ。確かに5月の方が暑かったんだもの。
「す、すごいワン。それはすごい発見でござるよ! 学会で発表したら?」

するとご主人はニヤリと笑い、おいらに言った。
「ポチのバーカ!」

5月の気温を計ったのは昼の2時なんだ。おまけにたまたま暑かった日に計ってる。ところが8月の気温を計ったのは朝6時なんだ。それもたまたま寒かった日だぜ。それなら気温も5月の方が高くて当然だろ!

「クウ〜、だまされたワン!」

もちろん、こんな簡単なことならポチ以外にだまされる人なんていやしないさ。現に、これを読んでる賢いみんなだって、『けっ、バカらしい、子供だましだっ!』 な〜んて怒ってると思うぜ。、、、ところが、、、だ。これと全〜く一緒のことが、あるある大辞典や他のマスコミでは日常茶飯事に行われてるのに、だーれも気づきやしないんだから驚いちゃうよなあ。

そう言うと、ご主人は「ふー」と大きなため息をついた。

あるある大辞典をはじめ、テレビなんかで「実験をやってみました」なんて言ってても、ほとんどがこんなもんさ。実験っていっても、ほとんど実験にもなっていないような実験ばかりなんだよ。たとえばポチが見たっていうあるある大辞典の寒天特集あるだろ?

「うん、確か『10人ぐらいの人が毎日必ず食事前に寒天を150グラム食べて、1週間経ったらみんなやせてた』って実験だったけど?」おいらは思い出した。
「あーそれそれ、それなんかメチャクチャ実験の典型だ」
「なにがダメなのさ? みんな本当にやせたみたいだったよ!」
どうもおいらは納得がいかない。

それがメチャクチャなんだなぁ。まずは実験の条件がそろってないのが大問題だ。あるある大事典では「みんなで寒天食べてやせた」なんて言ってるけど、寒天以外に食べたものはみんなバラバラだし、生活スタイルもバラバラ。寒天以外の食事内容がどうだったかもわからないし、寒天食べるってこと以外なにをやってるかもわからないんだぜ。そんな状況じゃ、寒天以外の別の要因の影響が大きすぎて、寒天のせいでやせたなんて言う方が非科学的さ。もしやせたのが本当だったとしても、寒天をたくさん食べたせいで食欲がわかなくて他の物をあまり食べなかったのかもしれないし、テレビで見られるからって無意識に他のところでも節制したのかもしれない。いや、もしかすると実験のころに急に暑くなって、みんな食欲が落ちてやせただけかもしれないぜ。

「そう言われりゃそうだワン、、、」
おいらはふと気づいた。ご主人は続けた。

もし科学的に正しい結果を出そうと思ったら、まずみんなの条件をそろえなくてはいけないんだ。寒天以外の食事内容や生活内容、生活条件まで一緒にしないと意味はない。女性は体のリズムでもやせたりするしね。そして大切なことがもう一つ。「寒天に似てるけど寒天じゃないモノ」を食べさせたグループとも比較をしなくてはいけないわけだ。

「なんだかよくわからないワン」おいらは難しい話にチンプンカンプンだ。
ご主人はニヤリと笑った。
「あるある大辞典の実験なら、じつはコンニャクを食べたって同じ結果になったかもしれないってことさ」

こういうのを“対照実験”と言うんだけどさ、正式な薬の実験なんかでは、薬を飲ませたグループと、薬に似た小麦粉や水を飲ませたグループで比較する必要があるんだ。そうしないと、本当に薬の効果があったのかが全くわからないわけ。だから、あるある大辞典の実験でも、ちゃんと結果を出したいなら「毎日寒天を食べたグループ」と「毎日コンニャクを食べたグループ」を比較しなければならない。でも、あるある大辞典の実験では、それさえやっていないだろ? 実際あんな実験なら、コンニャクを食べても同じように痩せてた可能性もかなりあるんだよ。

そしてもうひとつ、、、実験には必ず「誤差・個体差」ってもんがある。たとえ効果があったとしても、ある人は少ししか現れないし、ある人は逆に太っちゃったりすることだってある。それは正しく実験をやっていても、普通に当たり前のこと、正しい実験をやったことがある人には常識のことさ。気温を考えてもわかるだろう? 8月だって寒い日はあるし、5月にだって暑い日はあるんだ、それと同じさ。

だから、そういう「誤差・個体差」ってものの影響を減らすために、実験をするときはサンプル数をかなり多くする必要があるんだ。また、そのために「どれぐらいの人数を計ったら正しいと言えるのか?」なんてことを定める「統計学」なんていう難しい学問だって登場するさ。ところがあるある大辞典の実験なんて、たった数人の人間を集めて「大実験を行いました!」なんて言ってるんだから。あきれちゃうにもホドがあるよ。

「う〜ん、言いたいことはわかるけど、なんだか難しいなぁ」
おいらはマユをしかめながらクウ〜ンと吠える。

ま、とくかく、実験ってのはそういう大変なことを全部クリアして、やっとのことで正しい結果が出せるわけなんだよ。それほど実験っていうのは大変なんだ。実際、その手の実験をやってる研究所を取材したことがあるんだけどな、みんな怒ってたよ。あるある大事典みたいな実験のおかげで迷惑してるって。そんなに簡単に結果が出たら誰も苦労はしないよ〜ってぼやいてたよ。でも、彼らもそういう番組のおかげで商品が売れていることもあるから、おおっぴらには文句を言えないんだ。

「ふ〜ん、研究って大変なんだね。でもさ、ちゃんとした実験でなくたって嘘をついてることにはならないんじゃないのかなぁ?」おいらはイマイチ納得できない。
するとご主人はムッとした顔で言った。
「ちゃんとした実験でなければ、結論の捏造や情報操作はいくらでもできるってことさ」

たとえば、以前あるある大辞典で、「お笑いを見て生活すれば血糖値が下がる」っていう実験をやってたんだ。ところが、その測定方法がメチャクチャなんだよ。血糖値をいつ、どういう状態で計ったかなんて全く無視してるんだ。じつは血糖値なんてちょっとしたことですぐ変動するし、計る時間によっても全然違う。食べた物の内容によっても違ってくるんだ。ちょっと脂っこいものを食べただけでいつもより高ったりするわけ。それにテレビに出演したりと、違う環境で生活したりするだけでも変化することもある。そんな状況でいったい何をもって「血糖値が下がった」って言えるんだよな?

そもそも血糖値なんて人によって違うんだから、実験をするならまずは普段の生活での血糖値の変化を調べて、それに比べてどうなったか?という比較が必要だ。ところがあるある大辞典ではそういうのをまるっきり無視しているんだ。計ったのは実験のときだけ、それも番組では血糖を「毎日2時に計りました」なんて言ってたけど、そもそも毎日2時に計ることなんてな〜んの意味もないんだよ(、、、もし少しでも正しく計りたいなら、食事の○分後に計らなくてはダメなんだ、それも毎回同じ食事内容でね、、、)。そういう状態の測定結果なんていくらでも値が変わってくるから、自分たちの番組にとって都合のいい結果から結論だけを作り出せばいいだけの話さ。それで「お笑いを見て生活したおかげで、血糖値が下がりました」なんて言ってるんだ。明らかに情報操作だぜ。おまけにひどいのは血糖値が高いと「血がきたない」って言ってるんだよ。そんなバカな話あるかい。人間ってのは血糖がないと生きていけないんだぜ。血糖が低かったら頭なんか働かなくなっちゃうんだから。もうあきれて口があんぐり状態だよ。

「ウ〜、なんか難しいなぁ。でも、おいらおバカだからさ、そういうのを見破る頭がないでござるよ」
「う〜ん、確かにそうなんだよなぁ、、、」
ご主人はしばらく考えてから、話し出した。

そうだなぁ、あるある大辞典じゃなくても、この手の捏造や嘘を見破るためには、ある程度科学についての知識が必要なのは確かだよ(※そういうことを勉強したい人はこんなサイトこんなサイトこんなサイトもオススメでござるよ)。でもな、科学が苦手な人でも簡単に見破れる方法があるぜ。それは、この種のほとんどの物事は、真実に近くなればなるほど「誰が見てもパッとわかるほどの大きな違いは出ない」ということだ。これは大きな真理だから、ぜひみんなにも覚えておいてもらいたいよ。

いくら「体にいい」「やせる」なんてものがあったとしても、、、いや他のものでもそうさ。今までよりきれいになる洗剤、虫歯が防げる歯磨き、車が高性能になる部品、世の中には色々な「今までよりすごいもの」があふれてるけど、ほとんどのものはたとえ本当に効果があるとしても、その効果や結果は今までに比べて「ほんの少しの違い」でしかないということさ。でも、世の中にいる研究者くんたちはそういう「ほんの少しの部分」を伸ばしたくて毎日精一杯頑張ってるわけなんだ。にもかかわらず、ちゃんとした実験もせずに「こんなに効果がありました!」なんて言ってる話があったら、ほぼ100%ウソか誇張だと思っていいね。

それに、さっきも言ったけど、いくらちゃんと実験していても、「思っていたのと逆の結果」が出ることだって多いんだよ。やせるはずの物を食べているのに太っちゃったりとかね。でも、それはごくごく当たり前のことなんだ。それが人間ってものさ。それなのに番組で「みんなが痩せました」「8割の人が痩せました」なんて言ってたら、それこそちゃんと実験してないことを自ら暴露してるようなもんだね。

「でもさ、なんでそんなに嘘ばっかりついちゃうの?」
おいらは不思議だった。するとご主人は周囲を見回しながら小さな声で言った。

じつはな、あるある大辞典っていうのはスポンサーが商品を売るためのツールなんだよ。あの番組がスポンサー「ガオー」のために作られた番組だってことはポチも知ってるだろ?

「えっ、ガオーのために??」
おいらは驚いたよ。ガオーといえば誰でも知ってる一流の企業だからね。

そうさ、あの番組はガオーのための提灯(ちょうちん)番組さ。あるある大辞典の公式HPを見てみろよ、まっさきにネコナ食用油のバナー広告が入ってるだろ? 以前ラジオの時にも言ったと思うけど(→「カリスマDJにだまされるな!」を見るべし)、番組の中まで宣伝だらけなのはテレビだって同じなんだ。あるある大辞典だってその一例さ。番組の内容はすべてスポンサーの強力な意向と使命に沿って作られてるんだからな。

「使命ってどんな?」
おいらは舌をベロンと出しながら聞いた。

あの番組には「30〜40代女性の健康意識をあおって商品を購入させる」という大きな使命があるわけだ。だから「やせる」「脂肪が取れる」「若く保つ」とかいうテーマばかりだろう? もちろん、そういうことに興味をもっている人が多いってのもあるけど、じつは全部「ガオー」の作っている製品に関連ある話題になってるんだよ。ガオーはたくさんの健康関連製品を販売しているからな。

あるある大事典みたいな番組は、広告戦略的に潜在的にみんながもっている危機意識をあおる典型的な手法なのさ。たとえば番組の中でダイエットの話題を出して、「太ってちゃいけませんよー」というサインを送るわけだ。そして、番組の間に「食べても太らないネコナ食用油」や「ヘルシー犬茶」のCMを流す。すると、不安になった人はヘルシー犬茶ネコナ食用油を買ってくれるっていう策略さ。それも洗脳の一種、健康に不安がある人間の深層意識に働きかけているわけさ。じっさいのところ、年をとると太ったり、いろんなところが衰えたりするのは当然なんだよ。ところが、「あなたは太りすぎです!」「あなたの肌年齢は老人並みです!」とかいって、みんなの心配をあおってるんだ。そして、カビの特集をしている回はカビ退治剤のCM。ダイエット関連の話題のときは食べても太らないというネコナ食用油のCM。夏の汗の特集をしてるときは制汗剤のCM。お肌の老化に関する話題のときは、老化を防ぐネコンザイムQを配合した化粧品のCMだ。すべて番組の内容とガオーの商品が連動しているぜ。うまくできてるだろう?まさに洗脳そのものだね。

「うわぁーほんとだね、気づかなかったワン!」
おいらはあるある大事典の番組を思い出して驚いた。そういや、すべてガオーに関係ある内容だったんだから、、、。

そんな洗脳をよりうまくやるためには、番組の説得力がものを言う。それには、科学的な説明とか実験が必要なんだ。そうすればみんなも「おおっ、すごい!」って思ってくれるからな。ところが、そもそもテレビ番組にちゃんと実験をできる環境なんてないんだよ。あるある大辞典みたいな番組は、まず先に各回ごとの番組内容とテーマが決められる。たとえば「寒天がいいらしいので、寒天特集でいきましょう!」って企画会議で決まったら、広告代理店やスポンサーのOKをもらって番組の準備に取りかかるんだけど、この時にはすでに内容が「決まってる」わけだ。実験や取材をしてから番組内容が決まるワケじゃない、ここがミソだぜ。

それから番組を作っていくわけなんだけど、実際、あるある大事典みたいな1時間モノの週刊番組なんて、制作期間は1ヶ月ぐらいしかないんだよ。その中で、取材や実験、撮影ができるのなんて、さらにそのうちの1週間ぐらいしかないさ。テレビ番組を作るときには、撮影以外にも、準備・人集め・編集・MA(音やナレーションを入れること)・台本作成・スタジオ撮り・チェック、、、いろーんなやらなきゃならないことが山ほどあるからな、テレビくんたちは毎日徹夜するほどみんなメチャクチャ忙しいんだよ。そんな状況でとてもじゃないけど何回も撮影なんてしてられない、実験を撮影できるのは1回こっきりなんだ。おまけに何回も撮影できる予算もないしね。だから、結果が悪くてもやり直しなんてできないから、どんなことがあっても1回の実験で絶対に「インパクトのある結果をださなくてはならない」わけなんだよ。これが現実なんだ。

でも、さっきも話したように、実験なんて水ものだ。いくらちゃんとやっても結果が出なかったり、逆の結果が出ちゃうなんてこともごくごく普通にある。それが本当の実験ってものだ。でも、、、実験でいい結果が出なかったからといって今さら番組内容を変更することなんてできやしないんだよ。なんたってもう企画は決まっちゃってるんだからさ。各部署には番組内容が知らされて、広告を作ったりあれこれ調整したりと進行しちゃってるんだからな。企画が決まってる内容を変更するってことは、ものすごーく大変なことなのさ。だから、、、なんとか説得力のある番組体裁にするためには、スタッフが実験方法をうまく操作したり、データを捏造しないことには絶対無理なんだよ。それは、業界人にとっちゃあくびが出ちゃうぐらいごくごく当たり前のことさ。そうしないと説得力のある洗脳番組が作れないんだからな!

たとえば番組で「10人に実験してもらいました」なんて言ってるけど、あれだって本当は多めに15人ぐらい用意しておくんだよ。そして、結果が良かった人だけをピックアップして編集する。そうすれば「嘘はついてないことになる」からな。また、いい結果が出なかったときは現場の判断で、「いい結果」が出るように操作するなんてこともやってるさ。

「どんなふうに操作しちゃうの?」
おいらはベロを出しながら聞いた。

たとえば、あるある大事典じゃないけど俺がやった昔の仕事なんだけどな、「すごく暖かい新素材の服」ってのがあったんだ。それを着ると今までの服よりずい分暖かくなるっていう話なんだよ。そこで、そのアピールをするために実験で普通の服と比べてみましょうということになったわけだ。温度が色でわかるようなサーモグラフィーなんか用意してな。ポチも見たことあるだろう? 温度で映像の色が赤とか黄色に変わったりするアレだよ。

ところがいざ実験を何度やってみても、そんなに違いが出なかったんだよ。確かにほんの少し色が違うし、暖かいような気もするけど、「明らかに違う」ってほどの結果は出ない。そこでスタッフは「う〜ん」と困ってしまったんだよな。

「で、どうしたの?」

仕方ないから、新素材の服を着たときだけ、ちょっくらその辺を走り回ってもらったわけさ。それを撮影したら、サーモグラフィーの色もバッチリ、、、

「ええ〜っ、それって捏造じゃワン!!!」
おいらはワンワン吠えた。

許してくれよ〜ポチぃ。それに新素材が効果あるのは確かなんだから。ただそれが映像としてわかりにくいってだけの話なんだよ。それをわかりやすく表現しただけの話だろ? それだって決してウソはついてないのさ。ま、そういうことが、業界ではごくごくあたりまえにやられてるってことだ。

「そんなこと許されるのかなぁ? え〜っと、そのぉ、、、“ハクチョウ”とか言うやつにならないのかなぁ?」
「ポチのバカっ! それを言うなら“サギ”だろっ?」
ご主人はまたも怒った。

それが大丈夫なのさ、詐欺とまでは言わせないんだよなぁ。だいたいの企画はすでにある誰かの論文や学術発表を元にしてるだけだから、番組がウソをついてることにはならないんだ。ちゃんとネタ元があってそれを検証してるだけだから、もし違っていたとしてもその論文のせいにしちゃえば大丈夫なのさ。ただ、その論文や発表の検証結果が多少誇張されてるだけにすぎない。番組スタッフもバカじゃないから、法律に触れないギリギリのラインはわかってるさ。さっきのあるある大辞典の寒天の話だってそうさ。決して寒天が悪いワケじゃない。ただその効果が目に見えるほどじゃないから、目に見えるように誇張してあげてるってことさ。

「あるある大辞典がウソばっかりって言ってたくせに、自分だって同じようなことしてるんだワン!」
おいらは吠えたよ。そしたらご主人はニヤッと笑った。

「みんな自分のことは棚に上げるものさ!」
だって。



<ポチの追伸>

ご主人が言ってたんだけどさ、番組内容を利用して大もうけしてるヤツらもいるんだって〜。結局、踊らされて利用されるのはおいらみたいな無知な犬ばかりなんだね。トホホ・・・。


<ポチの追伸の追伸>
続編はこっちだワン!



マスコミの嘘と裏