芸能人の「リアクション」にだまされるな!


 ポチの好きなテレビ番組のひとつがグルメ番組だワン。最高の中華料理、取れ取れの海の幸、霜降りの肉、行列のラーメン、、、いつもドッグフードばかりのポチにとっては、どのグルメもよだれが止まらないシロモノばかり。芸能人が外国を旅しちゃったりして、ご当地で料理をひと口食べて「う〜ん、おいしい!」なんて言いながら見せる満点の笑顔を見て、ポチも芸能人になりたかったなぁ、なんて切実に思うんだワン。

 ところがある日、ご主人様と一緒にグルメ番組を見ていたら、「バカだなぁ、ポチは芸能人にすっかりだまされてるんだゼ!」と言われてしまったのだワン。「え?それはどういうこと?」って尋ねたら、ご主人は語ってくれた。

 「誰だって番組の中でマズイですね〜って正直に言うヤツはいないよ」とご主人。「それに芸能人はリアクションが命だからなぁ」とつぶやいた。
「え? リアクションって、あの切手集めたりとかするやつ?」とおいら。
「バカっ、それはコレクションだろ!!」とご主人。そこでご主人はおいらに説明してくれたんだワン。

 芸能人が何かを食べて「おいしい!」と言ったり、面白い発言を聞いて手をたたいて笑う。これは全部「リアクション」と言うそうなのだワン。テレビでは必ずこの「リアクション」のシーンが必要だから、いい「リアクション」ができるかどうかが、売れっ子になるための条件なんだワン。だからバラエティに出たい芸能人は、家に帰ると鏡を見ながら「おいしいー」っていう練習をしているし、面白くもないギャグを「ワッハッハ」って手をたたく練習をしているらしいんだワン。

「そういえば最近、バラエティ番組で、誰かがギャグを言うとみんな大げさに手をたたいてるよね。ちょっとわざとらしいと思うんだけど」とおいら。
「みんな必死なんだよ」とご主人。

出演者も誰もそのギャグが本当に面白いなんて思っちゃいないんだワン。ただ、いいリアクションができれば、テレビに映る回数も増えて、それだけ売れることにつながるわけ。だから、みんな必死に面白そうな顔をしたり笑い転げたり…。もちろんグレードが上がってくると、その話題に対して気の利いたギャグを返したり、面白いコメントを出したりということも必要になってくるけど、まずはリアクションが大事なのさ。

 結局テレビって、おいしそうに見えればいい、面白そうに見えればいい。ただそれだけしか考えてない。それをするのが「演出」というもので、テレビくんたちにとって「真実」なんて全く関係ないのだワン。「やらせ」って言う言葉も一時流行ったけど、誰かが言っていたよね?「やらせと演出は別だ!」って。そして芸能人もそれに荷担してどんどんエスカレート。そしてテレビの中の世界は、どんどん虚構になっていくのだワン。

 そういえば「食いしん坊●ンザイ!」っていう番組あるよね? あれ1日のロケで数本分まとめて撮るんだけど、当然、一日の最初に撮ったやつはお腹も減ってるからおいしく食べられるんだけど、4本目ぐらいに撮ったヤツは、いくらおいしくたって芸能人も「ゲップ、もう食べられないよ」って思ってる。よく見ると「リアクション」でそれがわかるから注意して見て欲しいワン。



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