ようこそ発酵食品の世界へ最終更新2002’10/24

発酵食品とは、素材を微生物の働きでその性質を変えた食品のことです。大雑把に言うと、良い方向に変化したものが発酵、悪い方向に変化したものが腐敗です。したがって発酵食品を作ることは、腐敗との戦いなのです。

自然と発酵食品の関係 ここ百年ほどの間の人間の活動によって、我々を取り巻く環境はずいぶんと変化しました。特に、森や川を代表とする自然と、関わる機会が少なくなったといわれています。確かに、野生の大型生物はずいぶんと減ってきましたが、まだ健在ではないかと思われる身近な自然があります。微生物の世界です。彼らは、病院など特殊な環境ではいくらか人間の影響を受けていますが、かなりの部分が人の手の届かないところにあります。試しに残飯などをそのまま放置してごらんなさい。幾日も立たずに腐敗し、しまいにその原形すらわからないようになることでしょう。つまり、あなたの家の中にも微生物の作り出す自然は進入してきているのです。

腐敗を嫌って微生物と戦ってはいけません。彼らは到底人の手の届かないところに居るのですし、微生物がいなくなれば、地球上のいたるところで土に帰れずに残った生物の遺骸が転がることになるのですから。

微生物と仲良くなりましょう微生物と仲良くなる最も簡単な方法は発酵食品と身近に付き合うことだと思います。特に身近な発酵食品としては、味噌、パン、醤油、酒、ヨーグルト、納豆、甘酒などがあると思います。これらはみな、微生物の働きによって作られたものです。これらのなかで、個人でも特に容易に作ることができるのはヨーグルト、甘酒、味噌、パン、酒、それにサイダー(ノンアルコールのシャンパン?)です。(但し酒は日本の法律では個人で作ることが禁じられているようです)

とくに、甘酒、味噌は作る条件によって味が大きく変わってくるのでなんだか微生物と会話しているような(大袈裟に言うと大自然と会話しているような)感じがしてきます。

作ってみよう

ここに記載したレシピはすべて筆者(うーみん)が作ったことのあるものです。(ただし味噌、パンは多くのバリエーションがあり複雑なのでここでは取り上げません「病み付きになる発酵食品」を参照してください)当然のことですが、作るときは衛生に気をつけて、使う器具はできるだけ熱湯で消毒してから使いましょう。また、これらの発酵食品を作るのは自由ですが、くさった、あたった、サケになった等の苦情について当方は一切の責任を負いません。

サイダー(自称「うーみんオリジナル」)

用意するもの

耐圧ペットボトル、蜂蜜、レモン果汁、ジュース、パン用ドライイーストなど

作る

@ペットボトルに蜂蜜、レモン果汁、水を入れ、よく混ぜ味を調節する。ペットボトルの首から2cmくらい下に液面が来るようにする。

Aドライイーストを耳かき1杯程度入れふたをしっかり閉めて室温で数日間置く。

B中の圧力が十分上がったら冷やして召し上がれ。

注意:圧力が高くなりすぎると危険なので圧力管理に気を付けること。

@の液に固形物(ブドウの実)などが入っていると瓶の首に詰まって中の液が噴出すことがあります固形物を入れるときには液量を少なめにしておきましょう。

発酵時間が長すぎると酒になってしまい酒税法に引っかかる恐れがあります。

応用

蜂蜜とレモンの変わりに100%ジュースを使うとノンアルコールシャンパンになります。

酸味のある市販のハーブティを使うのもいろいろな種類があるので面白いです。

ホップとモルトを使えばノンアルコールビールになる?(うーみんはやったことがありません、やったことのある人、結果を教えてください)

酒税法について日本の法律ではアルコール分を1%以上含むものは酒とみなされ酒税法の対象になるそうです。うーみんサイダーも造り方を間違えると酒になってしまう恐れがあるのでアルコール分が1%以上にならないように気を付けてください。原理的には仕込み液の糖分が2%未満ならばアルコールは1%未満になります。だから、砂糖を使う場合なら水500mlに対して10g、蜂蜜なら(糖分が80%として)12.5gまでは大丈夫ですが、それ以上は入れないようにしてください。また、果汁を使う場合には糖分が10%以上含まれていることがあるのである程度発酵が進んだらアルコール分が多くなってしまわないうちに飲みきってください。

参考資料:「うーみんさいだー」ってなんですか

 

甘酒

用意するもの

米麹、ご飯、魔法瓶(1リットル以上入るもの、電気ポット不可)

作る

@ご飯をゆでる。水から煮ると焦げ付くので沸騰した湯の中に入れて一度煮立たせてください。(今回の更新前に「水を加えてなべに入れ、一回沸騰させる」と書いていましたが焦げやすいので訂正します)ご飯が2秒以上触れるくらい(60℃から70℃)まで冷えたら、ほぐした麹といっしょにしてよく混ぜる。(ご飯二合に対し麹一袋(約360g))

A@を熱湯消毒した魔法瓶に入れ、10時間以上置く(60度で保温できる環境がベストですが、魔法瓶で代用できます。うーみんは魔法瓶を使っています。できるだけ密閉できるものが良い)

B適当量の水で割って沸かして飲む。(保存する場合は原液のまま煮沸し冷蔵保存)

 

注意1:発酵温度が高すぎると酵素が死んでしまい、甘酒が出来ません。温度が低すぎると異常発酵してしまい腐ったり酒になってしまったりします。温度調整には特に気を付けてください。

注意2:甘酒に使ったポットは、使用後十分に洗ってください。甘酒の匂いが残ることがありますが、使っているうちに匂いは消えます。

 

ヨーグルト(うーみん流 夏期限定番)

用意するもの

プレーンヨーグルト、牛乳(脱脂粉乳から作ったものでもよい)、ふたのできる入れ物など

作る

@パックをあけたばかりの牛乳以外は、一度加熱殺菌してさましておいてください。

A容器に適宜牛乳を入れ、その一割ほどのプレーンヨーグルトを加えよく混ぜる。

Bふたをして1週間ほど冷蔵庫に入れ、その後室温で1日置く。固まったら出来上がり。

注意 ものの本には、Aのあと約40度に保温して一晩置くという方法が書いてありますが、筆者はその方法をまともに試したことがありません。冬にはお風呂の中に洗面器を浮かせて発酵させるという方法もあるそうです。(佐藤先輩、お便りありがとう)

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