(最終改訂2002年1月7日)


体外離脱(Out of Body Experience:OOBE)

 意識が肉体外に存在する感覚を覚え、さらにその間通常の世界ではあり得ないような事象を経験する現象。主として臨死体験時に経験されることが多いが、それ以外にも睡眠中、あるいは訓練によって恣意的に体験できる。体験に先だって、浮遊感覚やトンネルのような暗い場所を通り抜けていくなどの感覚が経験されることが多く、肉体を離脱して自分自身の肉体が横たわっているのを見下ろすという経験。幽体離脱と称されることも多いが、幽体(アストラル体)という存在は未だ未確認であることから体外離脱との呼称が一般的となりつつある。イギリスの魔術結社暁の星の団員は体外離脱に励んだが分裂病患者も出た。体外離脱は10〜20%の人間が経験しているという報告もあるが、繰り返し経験するのは少ない。

参考:Hans J.Eysenck,Carl Sargent著『Explaining the Unexplained』(Prion)


大統領の呪い(Presidential cueses)

 末尾に0の付く年に当選したアメリカ大統領は任期途中に死亡するというもの。20年のジンクスとも呼ばれる。アメリカ大統領選挙が末尾に0が付く年に行われるのは20年に一度であるが、第9代ウイリアム・ハリソン大統領以来第35代ジョン・F・ケネディ大統領まで、末尾に0が付く年に当選した大統領は全て任期途中に死亡している。ただし、第16代エイブラハム・リンカーン及び第32代フランクリン・フーズベルトはその任期は無事つとめあげるが、次回選挙でそれぞれ再選、四選され、その任期途中で死亡している。この例外となったのが第40代ロナルド・レーガン大統領で、1980年に当選し、就任直後に狙撃されたものの任期をつとめあげた後、1984年にも再選され、その任期を終了した。西洋占星術の観点からは、末尾に0が付いてアメリカ大統領選挙が実施される年(あるいはその前後)には木星と土星の会合が発生している。そしてハリソン大統領就任時以来ずっとこの会合は地の宮(金牛宮、処女宮、摩褐宮)で発生しているのだが、レーガン当選の翌年である1981年には風の宮である天秤宮で発生している。

大予言:西暦2000年は、末尾に0のつくアメリカ大統領選挙の年である。とりあえずこの大統領の呪いに従って、ブッシュ大統領は任期をまっとうできないと予言しておこう。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
   羽仁礼著『新千一夜物語』(三一書房)

タスマニアオオカミ(Tasmanian Wolf,Tasmanian TigerあるいはThylacine)
 背中の後半部に縞模様があるのでタスマニアタイガーとも呼ばれ、和名でフクロオオカミとも呼ばれる。カンガルーやコアラと同じ有袋類の一種で、オーストラリア及びタスマニアに生息していたが、約4万年前にアボリジニとともにわたってきたディンゴとの生存競争に敗れ、白人入植時にはタスマニアのみに生息していた。その後白人入植者の乱獲もあり、タスマニアでも1863年に絶滅したとされ、1936年には動物園にいた最後の一頭が死亡した。しかし現在に至るまでオーストラリア本土でも目撃談がある。
蛇足:既に絶滅したとされながら一部で生存がささやかれている種類の未確認動物に属する。この種の未確認動物としては他にニホンオオカミやニュージーランドのモア、イギリスの熊やクズリ、さらにはマンモスなどが挙げられる。オーストラリアでは、ネコのように丸い顔をして背に縞のある動物が目撃されたこともあるが、これをタスマニアオオカミとは別種とする説もある。シドニーにあるオーストラリア博物館には1866年に出生した幼生の標本が残っており、現在この標本からDNAを抽出してクローン技術によりタスマニアオオカミを復元する計画がある。マンモスよりは可能性が高そうである。

ホバート(タスマニア)の動物園にいたタスマニアオオカミ

ダーヒシュ博士(Dr.Dahesh)

 1909〜1984。ダーヒシュ博士は、レバノンで活躍した謎の人物である。魔術師とも霊媒とも予言者とも言われるし、ジンを使役したとも言うが、とにかく様々な不思議を行った人物である。本名をサリーム・ムーサ・アル・アシーといって、イラクの生まれとも、エルサレムの生まれとも言われている。
 彼が行った不思議は多岐にわたり、霊を物質化させたり他人が紛失した失った指輪を出現させたり、時計の針を自由に動かしたり、死んだ小鳥を蘇らせたりなど、ありとあらゆるものが含まれる。パリでは棺の中に閉じ込められたままセーヌ河の底に沈められ、7日後に引き上げられたときにぴんぴんして出てきたという逸話もあり、ケネディ暗殺を予言していたともいう。
 彼はまた、あらゆる宗教が本来一つであることや、霊の世界の実在を主張する独自の宗教哲学を説いている。こうした教えは彼の名にちなんでダーヒシズムと呼ばれており、現在でもレバノンやアメリカに信者がいるらしい。
 ダーヒシュ博士はまた絵画のコレクターとしても有名で、1975年にレバノンで内戦が発生するとコレクションを持ってアメリカに移住し、死後彼のコレクションを集めたダーヒシュ博物館が開設された。

蛇足:文法的に「ダーヒシュ」は、アラビア語の「ダヒシャ」(驚く)の動名詞となる。したがって意味的には「驚いている人」ということになる。ダーヒシュ博士はさんざん人を驚かせているくせに、「(自分が)驚いている」という名を用いてるわけである。ちなみに「(相手を)驚かせる人」という場合には「ムドヒシュ」あるいは「ムダッヒシュ」となる。
リンク:ダーヒシュ博物館(www..daheshmuseum.org)

 



ダマンフール(Damanhur)

イタリア北部、アルプス山ろくの地名。現在約800名の住民からなる一種の精神主義的コミュニティが存在する。彼らは1978年より近くのビドラッコ山中の地底に人類の神殿と呼ぶ地下神殿を建設している。人類の神殿は青の神殿、鏡の広間などいくつかの部屋から成っており、計6000立方メートル、地表から70メートルの地下に達する巨大なもので、内部はコミュニティの住民が作成した様々な装飾で飾られている。コミュニティの住民によれば神殿の場所は、シンクロニック・ラインと呼ばれる地球のエネルギー流の交点にあるという。現在この神殿は一般公開されており、誰でも訪れることができる。
(左は鏡の広間天井のステンドグラス)

ダマンフールHP:www.damanhur.org


ペクウェ(Chipekwe、Chepekwe)

 中央アフリカの奥地、コンゴ、カメルーン、スーダン、ウガンダ、ローデシア、アンゴラに住むと言われる怪獣で、チペクウェとは現地語で「水のライオン」を意味する。イシククマデブとも呼ばれる。1919年11月17日付タイムズに掲載された、ベルギー領コンゴでのルパージュの報告では、全長8メートル、さいに似た1本の角を持つ。1932年7月15日ローデシア・ヘラルドの報告によれば体重4トン以上の巨大なトカゲでアンゴラのディロロ湿地に住み、サイやカバ、象を襲う。スウェーデン人ヨハンソンはカサイ渓谷で全長16メートルのサイのような頭を持つ怪獣の写真を撮ったと主張しているが、この写真には疑問が呈されている。その後の目撃談については承知していない。

参考:Bernard Heuvelmans著『On the Track of Unknown Animals』(KPI)


チャネリング(channelling)

 宇宙存在、意識体、霊などとの交信法で、ニューエイジ運動のなかから生じた名称。チャネリングを行ってこうした存在と公信する人物をチャネラーと呼ぶ。霊媒と異なるのは霊だけでなく宇宙存在と呼ぶ異星人や意識体、時にはシリウスの伴星のエネルギーやバービー人形など様々な実体と交信する点であるが、トランス状態となってこうした存在からのメッセージを受けるという点は霊媒と同じで、懐疑派からは時に「宇宙イタコ」とも呼ばれる。いずれにしても宇宙の遠く離れた場所にいる異星人と意識だけで意思疎通を行うチャネリングという技術は、ドレイクの公式やアインシュタインの相対性理論による光速の壁も回避でき、さらには何月何日に異星人のUFOを呼び出してみろと言われる可能性も少ない画期的な方法ではある。有名なチャネラーとしてはバシャールとのコンタクトを広めたダリル・アンカ、セトとコンタクトするジェーン・ロバーツ、ラムサとコンタクトするジュディス・ナイト、セトとコンタクトするジャン・ルーミス、エマニュエルとコンタクトするパット・ロードガストなどがいる。しかし彼らがコンタクトしているのが本当に異星人や宇宙存在なのか確認する方法はない。チャネラーにも優秀な審神者をつける必要があるのではないだろうか。

参考:北川隆一郎著『精神世界のわかる事典』(日本実業出版社)

チノコ
 北海道を除く日本各地で目撃されている蛇のような生物。体長は約30センチほどで、茶褐色のビール瓶のような身体に三角形の頭を持ち、尺取虫のようにして進むとか有毒であるとか言われる。その目撃談はかなり古くからあり、江戸時代の百科事典とも言うべき『和漢三才図絵』にも野槌蛇として言及されている。地方によってはバチヘビ、ノヅチ、タワラヘビなどとも呼ばれる。否定的立場からは既知の蛇類、特に妊娠中であったり獲物を飲み込んだ直後の状態を見まちがえたものという意見がある。
個人的感想:確かに日本は狭い国であるが、体長10メートル以上もあるような大蛇の目撃とは異なり、ツチノコ程度の大きさであればどこかに紛れ込んでいてこれまで発見されていないということもあり得るのではないだろうか。もし否定論者の見解が、これまで発見されていないからいるはずがないという根拠に基づくとすればかなり傲慢な意見と言えるだろう。最近岡山県でツチノコの死体が発見されたとの報道もあるが、詳しいところはどうなのだろう。

ィー博士(ジョン、Dr.John Dee)

 1527〜1608。英国の科学者、数学者、天文学者。数学と航海術に大きな功績を残すと同時に英王室に天文・占星学者として仕え、魔術師としても知られる。フランシス・ベーコン、ウォルター・ローリーとも親交があった。ロンドン郊外のモートレイクに生まれる。15才でケンブリッジに学ぶ。1546年、19才でギリシャ語の助教授となるが、このころから魔術に興味を持ち、上流階級の男女を占星術で占ったりした。英王室天文・占星学者としてエドワード6世、メアリ女王に仕える。1553年、当時軟禁されていたエリザベス女王の命でメアリー女王の寿命を占い、的中させたことから、以後エリザベス女王の寵愛を受ける。魔術を行ったため奇妙な夢や夜中のノック音に悩まされたため、直接霊と交信する能力のなかったディーは、霊媒と組むことにする。最初のパートナーは水晶球を通して天使やその他の霊の姿を見るというバーナバス・ソールであったが、ディーはソールに満足せず、1582年以後はエドワード.ケリーと組んで霊界の研究に没頭する。しかし1583年に群衆が彼の住居を襲う事件が発生したためケリーとともにポーランドの大領主アルブレヒト・ワスキの許を訪れ、1584年8月にはルドルフ2世を頼ってプラハを訪れる。しかしプラハでケリーと仲たがいしたディーは1589年にイギリスに戻る。1603年、ディーのパトロンであったエリザベス一世が死去し、ジェームズ一世が即位するとディーは全ての名誉、収入を失い、貧困のうちに死亡した。死亡時には、ディーが一生かけて集めた神学、数学、占星術、錬金術などの蔵書4000冊が残り、これらは大英博物館に寄贈された。ディーについては、一般に詐欺師ケリーに騙された悲運の天才であるとの評価が定着しているが、狂信的で著しく虚栄心が強く、非常に思いこみの激しい激情家であったとも言われている。また二人が天使との交信から得たエノク語は、クロウリーによって黄金の夜明けの公式言語に取り入れられ、エノク魔術と呼ばれる独自の魔術を生み出すことになる。

参考:『魔術』学研ムーブックス
    荒俣宏編『世界神秘学辞典』(平河出版社)
    アンドレ・ナタフ著『オカルティズム事典』(三交社)


ディクソン(ジーン、Jeane Dixon(Pinckert))

 1918〜1997。ウィスコンシン州メドフォードにドイツ系移民の子として生まれる。8才の頃カリフォルニア州に移住し、ロマの占い師に予知能力を指摘され、水晶球を授かる。第二次世界大戦当時既に予言者としての名声を確立しており、ルーズベルトの死を予言。またジョン・ケネディ暗殺を予言したことでも有名。他にハマーショルド国連事務総長の事故死、ロバート・ケネディやキング牧師暗殺、アポロ4号の事故、ソ連のアフガン侵攻などを予言。水晶球凝視や占星術を用いる。実際にはニクソンの復活、1958年の中国との細菌戦争、80年代の彗星の衝突、90年までのローマ教会の解体など失敗した予言も多い。世界各地の新聞にジーン・ディクソンの名で日々の占星術を掲載しているが、実際は名前を貸すだけであったらしい。

蛇足:ノストラダムスやエドガー・ケイシーと並んで世界三大予言者と称されることがあるが、三名とも特に日本で有名な人物なので日本の誰かが考えたことであろう。

参考:James Randy著『the Supernatural A-Z』(Headline)
   黒沼健著『七人の予言者』(新潮社)


テレパシー(Telepathy)

 既知の通常の感覚経路によらず、一つの個体が別の個体の思考、情念、状態を知ったりそれに影響を受けること。精神感応、遠隔感応、遠感などと訳される。思念伝達という言葉もほぼ同様の意味で用いられる。ケンブリッジ大学視学官で心霊研究家としてイギリス心霊研究協会の活動の中心となっていたフレデリック・マイヤーズが1882年に作った言葉で、超心理学ではESPの一つに分類される。旧ソ連ではバイオ・コミュニケーションという言葉も用いられた。単に生存者相互の関係だけでなく、死者が夢枕に立つなどの現象もテレパシーの一種とされ、人間だけでなく動物にも同様の能力があるという報告もある。イタリアの神経学者カザマーリや旧ソ連の超心理学者のなかには、テレパシーを電波による通信と考えた者もいるが、距離の影響をあまり受けないことなどから現在では否定されている。

参考:Hans J.Eysenck,Carl Sargent著『Explaining the Unexplained』(Prion)
    ジョン・ベロフ著『超心理学史』(日本教文社)


テレポーテーション(teleportation)

 瞬間移動、観念移動、遠隔移動などと訳される。通常は本人自身が時間的経過なく通常の肉体のまま他の空間に移動することで、広義にはアポートを含む。清田益明、ガッピー夫人など何人かの超能力者、霊媒についてテレポーテーションの報告はあるが、実際に確認されたものはない。生き霊とは、本人が肉体のまま移動する点で区別されるが、バイロケーションとの区別は明らかでない。19世紀のアメリカの超能力者ヘンリー・スレイドがツェルナー教授の前で行った実験がある。生霊や体外離脱との区別は、本人が肉体を持ったまま移動する点に求められる。アメリカの奇現象研究家チャールズ・フォートは、岩石中の生物や異常降雨現象の原因をテレポーテーションと考えた。

参考:Hans J.Eysenck,Carl Sargent著『Explaining the Unexplained』(Prion)


天使(Angel)

 ゾロアスター教、ユダヤ・キリスト教及びイスラム教において神の使いを務める霊的存在のこと。初期キリスト教美術ではテュニックを羽織り、翼のない若者の姿で表現されたが、4世紀以降翼を付けるようになり、5世紀になると頭に光輪を持つようになった。通常普通の天使の上に4人の大天使(ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエル)が君臨するとされるが、法王グレゴリウス1世(在位590〜604)以来確立した聖秩では、熾天使(Seraphim)が最上級で以下智天使(Cherubim)、座天使(Thrones)が上級三隊、続いて中級三隊として主天使(Dominions)、力天使(Virtues)、能天使(Powers)が続き、下級三隊が権天使(Principalities)、大天使(Archangels)、天使(Angels)と定められている。ちなみにサタンはかつては最上級の熾天使であり、通常の熾天使は子供の顔に6枚の翼が付いた姿で表されるが、サタンのみは12枚の翼を持っていたという。12枚の翼を持つ顔はかの「エヴァンゲリオン」オープニングのタイトル・バックにもちらりと登場する。
蛇足:研究社の『新英和大辞典』(第五版、1995年)でangelを引くと1のaにしっかり天使の9階級が載っている。なかなか優れた辞書である。

参考:デーヴィド・コノリ著『天使の博物誌』(三交社)

                              

イル(アーサー・コナン、Sir Arthur Conan Doyle)

 1859〜1930。イギリスの医師で、名探偵シャーロック・ホームズ・シリーズ等で名高い作家でもある。他方心霊研究家としても有名。スコットランドのエディンバラにアイルランド系カトリック教徒として生まれ、76年にエディンバラ大学医学部に入学、85年に医学博士号取得。ボーア戦争には軍医部長として従軍し、1902年にナイトに叙される。死亡した義弟からの霊界通信を受けたことから心霊主義に傾倒し、晩年は心霊主義の普及に尽力し、妻ジーンも自動書記の能力を発揮した。1920年にコッティングレイで写された妖精の写真についても本物と主張、その後も各地で心霊主義に関する講演を行なった。

蛇足:彼の伯父にあたるリチャード・ドイル(1824〜1883)はディッキーという愛称で呼ばれた有名な妖精画家であった。

参考:井村君江『妖精学入門』(講談社)
    リン・ピクネット著『超常現象の事典』(青土社)


トリンダデ島写真(Trindade Island Photos)

 1958年1月16日12時15分、ブラジル海軍船アルミランテ・サルダナ号が南大西洋のトリンダデ島付近でUFOを目撃し、写真に撮った事件。UFOは高速で島へ向かい、山の影へ消えた後海上に表れ、その模様を乗船していたカメラマン、アルミロ・バラウナが4枚の写真に撮影、船内で現像した。アメリカ空軍はこれを作り事としたが、初の国家公認UFO写真として有名である。また、未だトリックと断定されていない数少ないUFO写真の一つでもある。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)