(最終改訂2000年6月29日)

                      

ヤウィ(Yowie)
オーストラリアのアボリジニの間に伝わる伝説の雪男であるが、現代でも目撃報告がある。全身が毛に覆われた二本足の生き物で大きなものは身長2メートルくらい、小さなものは人間くらいの大きさ。ほぼオーストラリア全域に伝承が伝わっており、アボリジニの部族によってWinambuu,Goologah,Junjadee,Junjuddis,Thoolagal,Doolagarl,Doolagard,Moomegaなど様々に呼称される。初期の白人入植者はYahooと呼んだこともある。パプア・ニューギニアにも同様の生物が住むと言われる。

蛇足:Yowieと表記するが、オーストラリア人に確認するとヤウィという発音が帰ってくる(正確に言えば日本語で表記した場合ヤウィに近い音と言うべきか)。もちろん矢追さんとは関係ない。なお、ニュージーランドのCadbury社はヤウィを象ったチョコレートやぬいぐるみ、お話絵本やカセットを販売している。未だ未確認であるが、テレビ・シリーズにもなっていたようである。
(イラストはCadbury社のヤウィ・キャラクターの一つBoof)

参考:Bernard Heuvelmans著『on the Track of Unknown Animals』(KPI)
    AHRのHP:(www.yowiehunters.com)


幽霊(Ghost)

 物理的肉体を持たない死者の姿が目撃される現象で、心霊現象の中ではもっとも一般的なもの。古来その記録や体験談は数知れず、シェイクスピアの「ハムレット」やディケンズの「クリスマスキャロル」など有名な文学作品のなかでも多く取り上げられている。出現の形態は様々で、声や匂い、気配だけの場合もある。通常は死者の霊が生前の姿をとって現れるものと説明される、幽霊として出現するものも圧倒的に目撃者の近親者が多いが、動物の幽霊が目撃されたり、稀にはバスや家屋の幽霊、場所や道路の幽霊も目撃される。
 幽霊を見る、あるいは幽霊が現れるという現象は、心霊研究の面からは人間は肉体の死後も霊としてとどまることの証明として取り上げれることが多いが、イギリスの心霊研究家フレデリック・マイヤーズは生存した人間について何らかの記録が残り、それが幽霊として感知されるものとした。またレスブリッジは、幽霊を目撃する人間が超感覚的に死者に対する情報を読みとるものと考えた。このように考えると、バスや場所の幽霊についても統一した説明が可能となる。

参考:リン・ピクネット著『超常現象の事典』(青土社)
    コリン・ウィルソン編『超常現象の謎に挑む』(教育社)


雪男(Snow man)

 狭義にはヒマラヤのイエティを指すが、世界中で目撃される人間のような形の毛深い生物全体を総称する場合もある。イエティの他、北米のビッグフットあるいはサスクワッチ、アフリカのアゴグウェやキコンバ、マダガスカルのオンバス、シベリアのアルマスやチュチュナー、中国の野人や大脚怪など、同様の生物の目撃は世界中至るところで報告されており、日本でも70年代に広島県でヒバゴンと呼ばれる同様の生物の報告があった。その正体については熊や猿類など既知の生物、ピグミーや隠者などの人間を誤認したとする説の他、インドのオオカミ少女の例のように何らかの原因で野生の状態で育った人間とする説、ギガントピテクスや直立原人などの化石人類の生き残りとする説、さらにはUFOや異星人と関連つける説もある。

参考:アンガス・ホール著『ネッシーと雪男』学研
    Bernard Heubelmans著『on the Trace of Unknown Animals』(KPI)

   

 

UFO(Unidentified Flying Objectの略)

 未確認飛行物体のこと。プロジェクト・ブルーブック長官だったルッペルト大尉が用いたことから広まった。一般には空飛ぶ円盤、あるいは他の天体の知的生物の宇宙機と同視されて用いられることが多い。他方研究家の間でもその定義は必ずしも一致しているとは言いがたい。原書房の『UFO百科事典』等によればアメリカ空軍及びAPROは「観察者にとって正体不明の物体」をUFOとするが、この場合正体が鳥であれ気球であれ観察者本人が何かわからなければUFOとなる。コロラド大学UFOプロジェクトによる「目撃者が通常の自然的起源物と確認できず、警察や政府当局者やマスコミ等に目撃報告をしたいと考えるほど謎めいて見えたものに関する報告の誘因」としているが、これも同様の問題がある。一方アメリカの天文学者カール・セーガンは「その特性が即座には解明できない」空中・天体現象とし、J・アレン・ハイネックは「目撃者だけでなく、専門技術的に良識ある分析能力を有する人々により、入手可能なすべての詳細が厳密に検証された後もなお確認できないまま残る現象」としている。

参考:Ronald Story『the Encyclopedia of UFOs』(Doubleday Dolphin)
    カーティス・ピーブルズ著『人類はなぜUFOと遭遇するのか』(ダイヤモンド社)


ユーベルマン(Dr.Bernard Heuvelmans)

  1916〜。ベルギーの動物学者で、未知動物学の命名者でもある。フランスのル・アーブルに生まれる。1939年、ブラッセルのフリー大学で動物学博士号取得後世界中を回り、アフリカの類人猿の肉食を他の動物学者に先駆けて指摘するなどの業績を挙げる一方で、ネアンデルタール人生存の可能性を指摘したり、未確認動物の研究を精力的に行う。未知動物学という名称は、ユーベルマンが著書『海の大蛇』で唱えたもので、1982年の国際未知動物学会設立以来その会長を務める。現在はパリ在住。多くの学術団体に所属。海蛇について9種類を分類。現在はパリに在住。著書に「海の大蛇」「未知の動物の探索」など多数。

参考:Bernard Heuvelmans著『On the Track of Unknown Animals』(KPI)


ユング(カール・グスタフ、Carl Gustav Jung)

 18750〜1961。スイスの心理学者で分析心理学の始祖。牧師の子に生まれる。バーゼル大学で医学を専攻し、チューリヒ大学で精神病理学を教える。1907年にフロイトと知り合うが、夢も夢の源としての無意識も全て性欲で解決しようとするフロイトと後に決別。集合的無意識層に解決を求める独自の理論を打ち立てる。1909年春、フロイト訪問中にラップ音の発生を予言した逸話あり。1934年よりはデューク大学の超心理学者ジョセフ・バンクス・ラインとも書簡による交流を行った他、易や錬金術UFOなどについても心理的側面から研究した。シンクロニシティや集合的無意識などユング心理学独自の概念は、ニューエイジ運動にも取り入れられている。

参考:北川隆一郎著『精神世界のわかる事典』(日本実業出版社)
   ユング著『ユング自伝』(みすず書房)


ヨアキム(フィオーレの、Joachim of Fiore,Gioacchino de Fiore)

 1135〜1202。イタリアの神秘思想家。カラブリア地方のチェリコに生まれる。みずからを農民の子とするが、公証人の子とも言われる。パレルモのウイルヘルム2世の官房に勤務した後エルサレムに赴き、タボール山で聖書についての啓示を受ける。サンブキナのシトー会修道院に入り、1177年、コラッツオの修道院長となる。1188年にペトララタに住まいを移し、晩年はフィオーレに修道院を開いた。全世界の歴史を父の時代、子の時代、聖霊の時代の3つに分け、父の時代は旧約の時代で、子の時代は42世代(1世代は30年)続くとして、1260年に終末が来ると予言した。著書に『新旧約一致の書『『黙示録釈義』等13点。他に彼に帰される偽書あり。

参考:荒俣宏編『世界神秘学事典』(平河出版社)
   『キリスト教人名事典』(日本基督教団出版局)


妖精(Fairy 、Elf)

 ヨーロッパで伝統的に信じられている霊的存在のこと。フェアリーは中世フランス語のfay、fee、あるいはペルシャのペリから派生したもので語源はラテン語のFatum(運命、宿命、死)である。エルフは古代ノルド語のalfrから派生し語源はラテン語のalbus(山)。他にスプライト、リトル・ピープル、トロールなど地方により様様な呼び名が伝えられている。その形態は一定せず、性質や住処も様様であるが一般的に汚水や塩、鉄、聖書、鶏の声、陽光を恐れるという。

参考:井村君江『妖精学入門』(講談社)
    リン・ピクネット著『超常現象の事典』(青土社)


ヨーガ(Yoga)

  瞑想や呼吸法、一定の身体操作により健康を保ち、物質から精神を解放しようとするインド起源の修行法。 ヨガは結びつけるという意味の語根yujから作られ、心を引き締めてある目撃に心を集中する意味。一般には正しい座法で姿勢を正し、呼吸を整え、感覚と意識を制して精神を統一・純化し、悟りの境地に進み、あるいは超自然力を得ようとする。その起源はインダス文明の時代にさかのぼると言われ、その修行法はインド・アーリアの宗教にも受け継がれた。古代のバラモン教や仏教ではヨーガを実習したが、特にヨーガの実修法については『ウパニシャッド』や『マハーバーラタ』、『バガバッド・ギーター』に説かれている。ヨーガの行者のことをヨギと言い、ヨギの中には生きながら埋葬されて地中で長時間過ごしたり、心臓を思いのままに止めたりなどの能力を示す者もいるという。



ヨセフス(フラヴィウス、Flavius Josephus)

37/38〜95頃。ローマ時代のユダヤ人歴史家。エルサレムの祭司の家系に生まれ、パリサイ派、サドカイ派、エッセネ派など当時のユダヤ教諸派を学び、また砂漠の行者バンヌスの弟子ともなったが、最終的にはパリサイ派に属した。64年頃ローマで外交官となるが、66年に発生したユダヤの反乱ではガリラヤ地方の司令官となる。しかしヨセフスの部隊はローマの将軍ヴェスパシアヌスに粉砕され、仲間たちは自決を主張したが、ヨセフスはくじに細工して最後の生き残りとなる。ヴェスパシアヌスに捕らえられたヨセフスは、ヴェスパシアヌスがローマ皇帝となることを予言して生き延び、この予言が現実のものとなった69年に彼は自由の身となる。以後はヴェスパシアヌスの息子ティトゥスに従い、その後ローマで市民権を得て『ユダヤ戦記』などの歴史書を残す。彼の著述の中に2箇所ばかり、イエスらしき人物への言及があるという。
個人的感想:将軍ヴェスパシアヌスがローマ皇帝となるという予言はものの見事に的中した。古今東西の数ある予言のなかでも、もっとも成功した予言の一つであろう。ヨセフスがどういう根拠に基づいてこの予言を行ったかは不明であるが、当時のローマ帝国の状況や将軍の人となり、能力を冷静に分析した結果そのような結論を出したというのが通常の解釈であろう。しかし当時のローマは、一応初代皇帝アウグストゥスの血筋に連なるネロがまだ皇帝の座にあり、ヴェスパシアヌスのような一介の騎士の息子が皇帝になるということは到底予想できないような状況であった。あるいは、単に生き延びたいがために将軍に最大級をお世辞を述べ、それが結果的に現実となったということかもしれない。だが、ユダヤ諸学を極めたヨセフスのことであるから、何らかの秘法を用いたのではとも考えられる。

参考:Britannica(1968年版)