安全のために


 
 

真空管ラジオを含めて、製造後数十年経過した電化製品は、安全性に問題がある場合が殆どです。現在の機器と違い、使用している材料の難燃性が劣りますし、経年変化で全ての部品が劣化しているためです。よって、甚だ簡単ではありますが、火災や感電等の事故を防止するためのメモを用意しました。既にご承知のこととは思いますが、真空管ラジオを手にした方はご一読下さい。
 
 


火災を防止するために


・真空管ラジオを使用しているときは目を離さないこと。

古いラジオは修理してあっても、全ての部品が新しくなっているわけではありません。目の届く範囲で使用し、決して動作させたまま外出などをしてはいけません。例えば、使用中に電源トランスがレアショート(半ショート)したとします。ここで、ヒューズが切れてくれれば良いのですが、ヒューズも古い物では正しく切れない事があります。電源トランスはやがて熱を持ち、外装に使われている紙が発火します。他にも発火する要因は数えられないほどありますので、気を付ける事です。
 

・使用後は必ずコンセントからプラグを抜くこと。

使用後は電源スイッチを切るだけでは不十分です。必ずコンセントからプラグを抜いて下さい。電源スイッチも古くなっていると、スイッチに使用されているベークライトの表面を流れる漏れ電流のため、完全に切断出来ない場合があります。これは電源スイッチを絶縁計で計ると一目瞭然です。一般に、現在の電源スイッチは1000MΩ以上の示しますが、古い物では50MΩ程度の場合があり、大変危険です。また、電源スイッチに問題が無くても、機器によっては電源スイッチの端子間に、スパーク防止用のコンデンサが入っている物があり、このコンデンサがショートして電流が流れたり、コンデンサが発火する場合があります。実際、私が修理しかけで電源を切り、トイレに行って帰ってみると、電源スイッチの端子間に入っているコンデンサが飛び散っていた事があります。
 

・異常な音や臭い、光に注意すること。

ブーという音が大きくなってきた、パチパチと音がする、焼けるような臭いがする、何か一瞬光った等、異常を見逃さないように気を配って下さい。一瞬光るというのは電気機器で良くある話で、何かがスパークしているのかも知れません。
 

・動物に気を付けること。
ラジオは箪笥の上に置くと格好が良い物ですが、猫も箪笥の上が大好きです。真空管ラジオを猫に落とされたと言うのは良くある話で、壊れただけなら仕方有りませんが、動作状態で落として発火してはたまりません。またラジオは暖かいので、猫が上に乗ったまま寝てしまい、小便をたれて発火する可能性もあります。冗談のような話ですが、実際にテレビではこのような事故が発生しています。また、ゴキブリが内部に入って感電死して発火した事例もあります。ご注意下さい。
 

・定期的に掃除をすること。
内部には埃が溜まります。定期的に清掃して下さい。万一の時に埃に類焼すると損害が大きくなります。


 

感電を防止するために

 

・動作中は金属部分に手を触れないこと。

アンテナ端子等、通常は触っても問題有りませんが、部品不良で電圧が出ることもあり得ます。特に初めて使用するラジオには十分注意する事です。
 

・トランスレス受信機はコンセントを差した状態で内部を触らないこと。

トランスレスは回路と商用電源が絶縁されていません。従って回路構造にもよりますが、コンセントを差し込む方向によってはシャーシに触れただけで感電します。出来れば検電ドライバーで検査して、シャーシがニュートラルになるようにコンセントを差し込むのが良いでしょう。コンセントはよく見ると2つの穴の長さが違います。長い方がニュートラル(接地側)、短い方がライブ(充電側)です。触ると感電するのはライブ側で、ニュートラル側は触っても感電しません。しかし、日本のコンセントのニュートラルは、海外の3Pのグランド(接地)とは異なり、電気的に浮いている場合があります。この場合は感電しますからニュートラルも触ってはいけません。
 

・真空管ラジオと他の電気機器を同時に触らないこと。

映像機器や音響機器等、アースされていない電気機器は、充電部(商用電源)から、コールドアース(筐体、入出力端子)への漏れ電流は0.5mA以下になるように設計されているはずで、当たり前ですが触っても感電しません。しかし、単独では問題なくても沢山の機器が接続された状態では漏れ電流も大きくなります。この状態でラジオを右手で触り、他の家電製品を左手で触ったりすると感電します。この事はラジオに限りませんが、古いラジオは絶縁が悪く、より感電しやすいものです。またトランスレスラジオは絶縁されていないので最悪です。また、パソコンは電気用品安全法を通っていないので、漏れ電流は更に大きく、周辺機器も沢山接続されているので、絶対にラジオと同時に触ってはいけません。
 

・トランスレス受信機と他の機器を接続しないこと。

これは言うまでもありませんが、トランスレスは非絶縁ですから、オーディオアンプ等絶縁機器と接続すると、ブレーカーが落ちるか、漏電プレーカーが動作します。また接続するときにコンセントが入っていると感電します。
 
 
 


 

トップページへ戻る