空気の無くなる日(1949年)





スタッフ
配給  共同映画株式会社
製作  日本映画新社
製作  石本統吉
原作  岩倉政治(「空気がなくなる日」より)
監督  伊藤寿恵男
助監督 吉田庄太郎、菅家陳彦
撮影  大小島嘉一
撮影助手 藤田正美
録音  酒井栄三
録音助手 片山幹男
照明   日野正男
音楽   武田俊一
美術   田辺達
進行 水上喜三治
特撮  東宝合成課
(合成  向山宏)
キャスト
深見泰三、河崎堅男、佐々木浩一、大町文夫
榊田啓二、高野二郎、島田敬一、花沢徳衛
平山均、河合健児、望月伸光、大塚秀雄、
日方一夫、北島多恵子、田中筆子、馬野都留子
、原緋紗子、戸田春子、一色勝代、登山春子
児童劇団「銀河座」
公開 1954年、モノクロ60分
円谷英二が公職追放され東宝もまた争議に明け暮れていた頃、東宝の特撮スタッフは新たなる可能性を見出そうと 積極的に他社で作品を制作協力していた。
黒澤監督が松竹、大映、そして東宝から派生した新会社である新東宝で演出を行い、円谷監督もまた円谷プロ(円谷研究所)を独自で 作り大映作品などで特撮の供給にあたっていた。
さてそんな状況の中、東宝の合成スタッフが協力担当していたのが本作品である。
岩本政治のパニック小説である「空気がなくなる日」を当時新進気鋭の独立会社である日本映画新社が映画化した作品だがどのような 経緯でこの作品を企画したのかは残念ながら不明であるし公開日も製作年より大幅に遅れて1954年の何時かははっきりしていない。
しかし1949年の段階で彗星衝突(この場合はハレー彗星だが)のパニック映画を製作したのは特筆に価する。
殊に冒頭で惜しくも先頃他界してしまった向山宏氏による合成アニメやマットアート合成は当時の水準を遥かに凌駕するほどの 見事な特撮で現在見てもその不気味さは驚嘆に値するほどの完成度である。
この経験が後の「ゴジラ」の合成シーンを支えていたのである。
円谷監督はその頃は東宝を去っていたのだが何らかの形で関わっていたということも他社作品ということで否定出来ないが これもまた不明のままである。
ストーリーは明治時代、ある田舎町にハレー彗星が通り過ぎその際に空気がなくなるという噂が流れ静かな田舎町は一転して パニックとなるが・・・といった内容であるが伊藤監督の演出は「もしそうなったらどうなるか?」という意図がひしひしと伝わる ほどの秀逸な演出であり長らく幻の作品となって埋もれていたのが惜しいほどの完成度であった。
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