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FFOS(遠隔操縦観測システム)

 FFOS(無人機)


現代の陸戦の基本は火力の大量投入で、互いに相手の砲兵を潰し合う戦闘がメインとなる。現在では高性能な対砲レーダーによって、すぐに発射点が探知されてしまうため、一斉射撃の後の急速な陣地転換が繰り返される。ここで問題となるのが前進観測手段をどうやって確保するのかという問題である。従来の陸路を使った人間による前進観測は展開に時間が掛かり且つ相手の陣地転換に対応できず、また生身の人間を前線の奥地に送り込むのであるから非常な危険を伴う。このように前進観測はFO(Front Observation)問題として各国の陸上兵力にとって非常に頭の痛い問題である。以上の問題の解決策として無人観測機が期待されており、日本でも前進観測用UAV(Unmanned Aerial Vehicle)として開発されたのがFFOS(遠隔操縦観測システム)である。

FFOS(Flying Forward Observertion System)は小型無人ヘリコプターをメインとし、搭載されるセンサー、トラックに載せられて移動する地上支援機材により構成されている。要求されている性能は以下の通りである。

  1. 発信地から50km以上の観測縦深を持つこと。

  2. 無人機の交代による観測中断時間の低減。

  3. 目標を継続的に観測できること。

  4. 出来るだけ低高度から観測できること。

  5. 夜間や悪天候においても観測できること。

システムは無人機、無人機搭載センサー、統制装置、追随装置、簡易追随装置、発進装置、整備支援装置、機体運搬装置、作業車等から構成されており、それらは全て車両に搭載されて移動できる。

無人機の制御は主としてプログラム制御であるが、発進、回収、目標識別時は地上指令による割り込み制御が行われる。なおプログラムの入力は遠隔操作により飛行中でも行える。また自動帰投機能も有する。センサーから得た情報はダウンリンク情報として野戦特科情報処理システム(FADS)へ有線又は無線を通じて連接でき、また方面隊新通信システム及び師団新通信システムを介しても連接できる。なお無人機へのアップリンク情報及び無人機からのダウンリンク情報はECCM(対電波妨害排除)能力を有し、特にアップリンクは複数の周波数が使用でき、随時切り替えが可能となっている。

無人機はセミモノコック構造で複合材を多用した軽量の回転翼機で、航続時間3時間以上、最高飛行高度2,500mとされ、低視認性化が図られており、レーダー反射面積も極力小さくなるように工夫されている。

センサーはカラー可視光TVとFLIR及びレーザーレンジファインダーの組み合わせにより構成されており、視野は約22度×22度以上とされ、広い視野角を有すると共に昼夜間・悪天候でも観測が可能であり、またシステムはユニット化され、短時間での着脱が可能である。なお搭載されたセンサー等の機器は自爆装置を有し、秘匿性を確保している。ダウンリンクによって得られた映像情報は画質の改善や拡大等の処理が出来ると共に、録画や目標、弾着等の強調ができ、無人機の位置、飛行諸元、センサーの諸元等が随時、映像情報と共に同一画面に表示され。記録や印刷ができるようになっている。

機体底部に取り付けられたセンサーユニット

なお開発は富士重工業を主契約者として技術研究本部によって行われたが、開発は難航し無人機の墜落事故等も発生している。近年やっと制式化されたが、陸上自衛隊は無人機の進出速度が遅いこと及び進出距離が短いことと、コンボイと呼ばれる程、地上支援機材が多数必要なことから、本システムに不満を持っていると言われており、一時米国BELL社製のEAGLE EYEの導入を真剣に検討したと言われている。

なお無人機にはRPH-2と呼ばれる民間型もあり、既に気象庁で火山観測用として利用されており、海上保安庁でも対不審船対策用として導入を検討中と伝えられる。また農薬散布等の用途にも既に使用されている。また15年度から開始された新無人偵察機システムは本システムのデータリンク距離と航続距離の向上を図るものである。