6.族と元素の性質

』というのは、周期表の縦の列のことだ。」

「確か周期律の話を聞いたときに、性質の似た元素が族として縦に並んでるって言ってたよね。」

「そうだよ。だからこれから何故族には性質のよく似た元素が並ぶようになっているのかを、
典型元素の場合で話そう。というのは、遷移元素の場合一番外側の電子の数にあまり変化がないからさ。」

「というと、元素の性質は
最外殻の電子の数で決まるのかな・・・」

 僕のこの呟きに、フランシウムはすぐ反応しました。

「全くその通り!君はなかなか優秀だ。

 フランシウムのこの言葉に何だか照れくさくなり、僕は顔を赤らめました。

「それではトモカズ、僕達アルカリ金属は最外殻に何個の電子を持っている?」

「ええと・・・多分1個だろう。ナトリウムとカリウムが1個だった、」

「その通り。もし暇があったら後でやってもるといい。じゃ、お隣のアルカリ土類金属はどうだと思う?」

多分2個・・・」

「そう、ホウ素から始まる13族は3個、14族は4個・・・そして
ハロゲンと呼ばれる17族では7個。」

「最外殻電子の数が違うと、元素の性質はどんな風に違ってくるの?」

 僕は、フランシウムに尋ねました。

「原子は、最外殻の電子が
8個(第1周期では2個)になると安定になる。だから、原子はみな、いかに際外殻の電子を8個にするか、その方法を考えているのさ。例えば、僕達アルカリ金属は、最外殻の電子殻にどこからか7個の電子をもらってきて8個にするより、邪魔な1個の電子をどこかにおいてきて、最外殻の1つ内側の電子殻を外に出していたほうが、はるかに少ないエネルギーで済む。だから、アルカリ金属や、アルカリ土類金属のように最外殻の電子の数の少ない原子は、他の原子に電子を与えやすい性質を持っているんだ。」

「じゃ、ハロゲンは・・・」

 僕は、フランシウムの言葉を遮りました。

「ハロゲンは、最外殻の電子が7個だろ?」

「うん。」

「だから、最外殻の電子を7個どこかにおいてくるより、誰かから電子を1つもらって8個にしたほうが楽なんだ。それでハロゲンは、他の電子から電子を一つ奪いやすい性質がある。」



  図2.アルカリ金属の電子配置(例:ナトリウム)




  図3.ハロゲンの電子配置(例:塩素)

「なるほどね。」

「元素の性質が最外殻電子の数によって決まるということが分かりさえすれば、元素のことをより深く知ることが出来る。あっそうだ。君は水素が何故部屋を追出されたのか、その理由を聞くためにここに来たんだったよね。すっかり忘れていた。じゃ、そのことについて水素も交えて話し合うことにしよう。。今度は君にも予備知識があるから、その理由を理解してもらいやすいだろう。」


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  *100%そうだということではなくて。そういう傾向が強いということです。さらに、周期が増すにつれ、徐々に際外殻の電子を放しやすい傾向(
金属性)が増します。



お詫び:このストーリーを作った当時は、周期表の族の番号の表記が現在とは異なりました。従って今回「族と元素の性質」の内容を大幅に変更しなければなりませんでした。そのために、この部分は大変中途半端な内容になっていると思います。しかし、次の展開に繋げるため、まるまる省いてしまうわけにもいかなかったのです。腑に落ちない点があると思いますが、何卒ご了承ください。


《つづく》

いよいよ次回は、水素が部屋を追出された理由が明らかに!!

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