「シューマン共振」の周波数が増加しているという話は真実か?

2001年6月23日作成

◇はじめに

以下では「シューマン共振」の周波数が増大しているという話を検討した私の文章 を掲載いたします。これらは全て、ある掲示板に投稿した私の記事です。 (記事の中に私以外の投稿者の記事の一部を引用しています がその投稿者の名前は伏せ字にしています)

シューマン共振について不明の方は インターネットの 検索エンジンで調べることができます。


◇投稿記事の目次

No.タイトル作成日時
1re:皆様ありがとうございます 2001年5月31日(木)
2re:シューマン共振(1/2) 2001年6月3日(日)
3re:シューマン共振(2/2) 2001年6月3日(日)



(○○○さんへ)re:皆様ありがとうございます


>半田さんの本……。私は購入していなくて、軽く話題として振ったのですけど、
>reverieさんの評を読んで買うことはなくなりましたね。節約、節約。

以前、ここで半田氏の処女作と次作を好意的に評価したので、やはりきちんと
批判しておく必要を感じますね。あの時は私も氏の説の愚かしさを見抜けませ
んでした(反省)ので、さらに突っ込んだ批判を近々することにいたします。

>> シューマン共振は今後も波長が増大し、平成二五年(二〇一三年)には二〇・
>〇ヘルツ> くらいまで上昇するだろうと考えられている。> >  これは大変な
>話なのだ。地球生命の本質に関わる「地球の脳波」が変わってしまうのだから、
>> 生命体への影響は量 り知れない。(http://www.....(削除 by reverie)
>
>2013年という年号がアレですね。>reverieさん

シューマン共振やフォトンベルトの類は、分かっている人には(パソコンのウ
ィルスに人間が感染するというレベルの)笑えるネタですね。その URL の主
張を本気にする人がいるとまずいので、以下、野暮を承知でその URL の主張
を批判してみます。

その URL の主張は、「百匹の猿」と同じレベルのヨタ話です。周波数が上昇
するのに波長が増大するなんて、その著者は何を理解しているのやら。

シューマン共振の原理(地球の大地と電離層の間の空間による電磁気的共鳴作
用)を考えれはその基底共振周波数が倍以上に変化することなど原理的にあり
得ないのは明白です(短期変動は除く)し、実際の測定・解析の結果からでも
基底周波数の長期にわたる顕著な変化は確認されていません(共振の高調波成
分の強度が短期的に優勢になることはままあります)。

なお、基底共振周波数が倍以上になるには、光速度が倍になるとか、地球半径
が半分になるとか、電離層高度が劇的に低下するとかが必要です。 2013年に
ピークが来ると分かるほどの精度で測定、予測が可能な現象でもありません。

シューマン共振が脳波の周波数に近いからという幻想だけで「地球の脳波」
といった比喩を使うあたりが既にヤバイ兆候かも(笑)。



(○○○さんへ)re:シューマン共振(1/2)


>光速の倍化は半田さん的事態でもない限りあり得ないですが、反射面の変動は
>あってもおかしくないかと思ってました。
>それからベッカーは、脳波がシューマン波の振動数のピークに近いのは
>偶然ではなくて、進化の途上でそのように対応したのだと考えています。

それもこれも、全て「シューマン共振の(基底)周波数が 7.8Hz から上昇し
て(例えば 13Hz とかになって)いる」といった前提が成立した場合の話です
よね。例えば、

---{
1. Time will appear to speed up as we approach Zero Point. A 24 hour 
day will seem to about 16 hours or less. Remember the Schumann 
Resonance (or "heart beat" of Mother Earth) has been 7.8 cycles for 
thousands of years, but has been rising since 1980. It is at about 12 
cycles at present. It stops at 13 cycles.
---} http://www.2012.com.au/SchumannResonance.html

の主張のように(*注)。ところが、そんな事実は全く無いのですよ。

参考までに最近の観測データをご覧にいれましょう(抜粋)。

---{ BT1 におけるデータの平均値(平均化処理:reverie )
1996年11月 7.75Hz
1997年05月 7.31Hz
1997年11月 7.80Hz
1998年11月 7.81Hz
1999年02月 7.79Hz
1999年11月 7.84Hz
2000年02月 7.81Hz
2000年05月 7.64Hz
2000年11月 7.83Hz
2001年04月 7.62Hz
2001年05月 7.68Hz
---} オリジナルデータ入手先 ftp://quake.geo.berkeley.edu/pub/em

最初に誰かが「高次」共振周波数(14Hz付近)のデータを「基底」共振周波数
(7.8Hz)のデータと十分に区別しないで素人に伝えために、共振周波数が 
13Hz まで上昇して云々、という「お話」が広がったのだと思いますね。



(○○○さんへ)re:シューマン共振(2/2)


で、そういった「お話」に尾ひれがつくと、

---{
8. Our physical body is changing as we approach Zero Point. Our DNA is 
being "upgraded" to 12 strand. A new light body is being created. We 
are becoming more intuitive.

9. The Mayan Calendar predicted all the changes that are occuring now. 
They say we are going beyond technology and back to the natural cycles 
of nature and the Universe. By 2012 we will have entered the 5th 
Dimension (after the flip to the 4th Dimension at Zero Point).
---} http://www.2012.com.au/SchumannResonance.html

のような「DNA のアップグレード、光の体、2012年のマヤカレンダー、五次元
への移行」というふうに話が派手にアップグレードするのかも(笑)。


>ですので、ベッカー説を受け入れるなら、「地球の脳波」というのは、逆対応として
>ありえますね。

でもシューマン共振(基底)周波数の 7.8Hz は脳波の中でも注目されている
α波のレンジ(8〜13Hz)から外れていますね。δ波からβ波までの脳波全体の
レンジ( 0.5〜20Hz 程度)では広すぎて、対応がどうこうと言えませんし。


>ヨタ話ついでに書くと、 reverieさんはケネス・リングの『オメガプロジェクト』
>(春秋社)は読まれたことはありますか。

読んでいないと思います。

>エイリアンにアブダクションされたと主張する人たちの体験談と臨死体験者の話の
>共通点を、ベッカーやポール・デヴルー(レイラインとかの研究している人)の説で
>解説しています。つまり、地球と脳の間の電磁気的影響で説明しようとしているのです
>けど。

仮説の一つとしてはそれもアリだと思いますが、シューマン共振の信号強度を
考えると可能性はとても低い筈です。日常生活での電気機器(電力送電線を含
む)からの低周波成分の方が桁違いに強く、通常は測定器でも検出できないレ
ベルなのですから。そんなに脳が電磁波に敏感ならば、シューマン共振の以前
に携帯電話のパワー(電子レンジの数百分の1)で脳が狂い出す筈ですし。

注:偶然だとは思いますが先に私が批判した URL は消えていました。偶然で
  なければ Web ページの著者がここを見ていらしたのかも。「ヤバイ兆候」
  の類は失言でした、お詫びいたします。失礼いたしました。> 著者の方へ

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