アフロディテ

Aphrodite


<img src="aphrodite_s.jpg" width=400 height=300><br> パノラマをご覧になるにはプラグインが必要です。<br> トップページに戻り、ダウンロードして下さい。
[
Full Screen | Source Image]
Mouse drag or cursor keys:View Direction/SHIFT,CTRL:ZOOM

Story
 誕生から45億年、金星の表面が液体の水が存在したことは無かった。だが、いま、金星は数々の過酷な太陽系外惑星を居住に適した環境に改造する技術の壮大な実験場となった。慎重に調製された微生物たちは、素晴らしい仕事ぶりを見せている。かつて玄武岩質の地表を覆い尽くした厚い雲は消え去り、海はどこまでも青く澄み渡っている。
 とはいえ、地表で任務にあたる技術者たちは、依然として地球に帰る前の数日間を減圧室で過ごさなければならないし、人間が酸素マスクなしに活動できるようになるには、あと数十年待たなければならないだろう。

Background
 初期状態では宇宙空間しか見えませんが、視野を下に振ると、惑星改造により海を得た金星を見下ろすことができます。カメラは金星上空約2800kmにあり、南緯20度、東経100度付近を中心とした直径8800kmあまりの範囲を一望することができます。このパノラマでは、金星表面の凹凸の約30%までが水に覆われています。眼下に見える「陸地」は、アフロディテ大陸と名づけられており、地球の南米大陸ほどの面積をもっています。向かって右側が南で、金星画像の右上方向に、アルテミス・コロナと呼ばれる円形の地形が見えています。
 近年、NASAの火星熱は目覚しいものがあり、うまくいけば私たちが生きている間に人類の火星到達が実現するのではないかという状況になっています。そして、もしかすると火星の「地球化」の最初のステップさえ見られるのではないか・・・。しかし、そのような楽観的な状況にあってさえ、決して見ることができないと思われるのが、我が地球に最も近く、地球の双子星とさえいえそうな金星への到達です。  金星は地球よりわずかに小さい赤道半径6051kmで、プレート運動が無いことを除けば実に地球に似通った惑星ですが、軌道長半径が0.72AU(天文単位)と、地球よりわずかに太陽に近かったばかりに、形成直後に暴走温室効果が生じ、いまや気温摂氏480度という灼熱地獄となってしまっています。そのような現実を前にしてさえ、安彦良和作「ヴィーナス戦記」のように金星を舞台にした物語にロマンを感じるのは、金星のレーダー観測が行われる直前に書かれた、エドモンド・ハミルトンのSF「キャプテンフューチャー」シリーズなどに登場する、不透明な雲の下に広がる熱帯雨林のイメージを見てしまった者の幻想に過ぎないのでしょうか?

aphrodite from high above
地上約10,000kmから見た「改造後の」金星。直径約11,250kmの範囲が写っている。金星画像の中央下よりの目立つ雲領域左側の円形の地形が、アルテミス・コロナ。中央付近を左右(東西)に横切る陸地がアフロディテ大陸で、東側アトラ地域と呼ばれる高地に連なっている。

Production Note
 海陸の分布および地表の凹凸は、リンク集でも紹介しているThe Web Pages Of The ApocalypseThe RayTracing Hubで公開されている金星のバンプマップVenus Heightfield.gif に基づいています。このホームページでは、NASAの金星探査機マゼランの観測により得られたデジタル標高データをもとに、海に覆われた金星(シゼリア=Cytherea(Blue Venus)と命名。「美の女神の」との意。)をPovRayでレンダリングするためのデータおよび画像を公開しています。このパノラマでは、上記バンプマップを元に独自に海陸の分布マスクを作成し、陸地の部分にはBryceの手続き型テクスチャにより緯度ごとに異なる植生、雲の分布を与えています。
 宇宙ステーションは例によってBryceのプリミティブオブジェクトでつくった「串団子」型ステーションです。宇宙船もやはり串団子型ですが、こちらは実は初登場ではなく、「ゲート」で使ったものの使い回しです。

2001/07/18 公開

Map downloaded from Constantine Thomas' Planetary Map Site at http://www.btinternet.com/~consty/render/maps.htm
DATA
[Venus]
1B = 20km


Back