アレス

Ares


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Story
 宇宙船「アレス」は大気ブレーキにより遠地点1万キロ、近地点500キロの火星周回軌道に投入された。旅の間、回転により擬似重力を生み出し乗員の生活の場となっていた巨大なトーラスは、それを構成するタンク群に分離され、そのまま着陸船として機能することになっている。船はいま近地点を通過し、ふたたび1万キロの高みに向かって上りつつある。タンクとシャフトの接合部では、乗員たちが昼夜兼行の船外活動に追われていた。

Background
 キム・スタンリー・ロビンスンの「レッド・マーズ(RED MARS:創元SF文庫707 02,707 03)」に登場する宇宙船アレスを描いたパノラマです。初期状態で正面から頭上に向かってアレス本体が見え、眼下には火星の赤道付近、マリネリス峡谷西部の「夜の迷宮」ことノクティス・ラビリンサス地域の入り組んだ谷間が見えます。右手の地平線近くには、「タルシス三山」の最も北のアスクレウス火山が見えます。カメラの高度は火星地表から500キロです。
 アレスの船体はほとんどの部分がシャトルの燃料タンクをつなぎ合わせたもので、タンク一個は直径10m、長さ50mです。居住区画は6つのタンクをリング状につなぎ合わせたトーラスAからHまで8組からなり、回転により内部に火星重力相当の遠心力を生み出します。それらを貫くシャフトはタンクを5本つなぎ合わせたもので、先端には透明な展望室(バブルドーム)が設置されています。このモデルでは、船尾にロケットをつないで、全体として長さ300m程度の宇宙船になっています。太陽電池や放熱板は、国際宇宙ステーションを参考にしています。

※ところで、作中ではアレスや地球・火星間シャトルなど多数の船舶が惑星の周回軌道に乗るのに空気抵抗による減速(大気ブレーキ:Aero Breaking)を行っています。大気ブレーキ自体は、金星探査機マゼランで実験、火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤー(MGS)で実用化されましたが、MGSでは火星軌道投入(Mars Orbit Insetion:MOI)はロケット噴射で行い、その後の軌道修正に大気ブレーキを使用しました。作中の宇宙船のように大気ブレーキによって惑星間軌道から惑星周回軌道に一気に乗り換えてしまう技術は「大気捕獲(エアロキャプチャ)」と言うそうで、まだ実施例はありません。エアロキャプチャはやり直しが効かない一発勝負という点で単なる大気ブレーキと決定的に異なり、減速の度合いも桁違いです。もし進入経路にたまたま異物でもあれば衝突して粉々だし、進入角度が甘ければ減速できず惑星間軌道を放浪する羽目になるでしょう。

Production Note
 アレス本体はほとんどBryceのプリミティブで、太陽電池、放熱板、アンテナ、宇宙飛行士はmyShade3でモデリングしたものをBryce3Dにインポートしています。テクスチャは、タンクの番号以外はプロシージャルです。
 火星の地表は「JHT'sPlanetary Pixcel Emporium」で公開されていた表面画像とバンプマップを使用していますが、Bryceの球体に貼り付けたのではピクチャマッピングの解像度が低すぎて絵にならないので、いったんmyShade3の球体に貼り付けてレンダリングした画像をふたたびBryceにピクチャとして読み込んで使用しています。
 太陽の逆光フレアは、「ハンマー落下」で使用した方法の応用です。

2002/02/10 公開

DATA
[Planetary Ship "Ares"]
1B = 1.0 m
[Mars]
1B = 1.0 km


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