絵のないSFギャラリー

~ 文庫SFカバーイラストコレクション ~


「SFは絵だ!」という名セリフをおっしゃったのは、かの野田昌宏大元帥。

本を買うときに、ついカバーイラストにつられてしまうのって、私だけですか? やっぱり平積みされていると目を引くし、どんな作品だろう?と期待させてくれるような 装丁に弱いのです。 特に文庫の表紙って、単行本とちがって、かなり制限があります。 とにかく、表紙だけしか絵が入れられない。 紙も選べないし、特色インクも箔押しも(ほとんど)使えない。 本当に、絵とデザインだけで勝負しなければならないのですよね。 その制限の中で、いかに作品をアピールするか、SFマインドを感じさせてくれるか。 だからこそ、文庫のカバーイラストは楽しいのです!

というわけで、オキニイリのカバーイラストのリストを作ってみました。
自分の本棚に本がある場合はひっぱりだして並べてみてください。
本がない場合は本屋の棚へ、絶版の場合は・・・想像して楽しんで下さいまし(^^;
海外SF国内SFかつてハマっていたヤングアダルト系文庫おまけのひとこと

★ 海外SF

「ファイアスターター」上下 スティーブン・キング 新潮文庫
カバーイラスト:味戸ケイコ
佐々木丸美作品の装丁で惚れ込んでしまった、味戸ケイコさんの イラストです。「人魚姫」という題の幻想的な少女の絵が、 非常に印象的なのです。

<補完機構>シリーズ コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:木嶋俊 ・田中光
キラキラした補完機構シリーズのイメージととてもマッチした 木嶋さんのイラストがとても気に入っているのです。 特に、題字のデザインがカッコイイ!
田中さんも悪くないけれど、シリーズで統一して欲しかったな~

<エルリックサーガ>マイクルムアコック ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:天野喜孝
かなりアールヌーボーの影響がありディティールが緻密に書き込んである、 私が一番好きだった頃の天野さんの作風なのです。 とにかく、この脆弱なエルリックの退廃的な美しさがなんともいえません。 マイシェラの表紙も色っぽくてよいですわ。 カラー口絵もある貴重なシリーズなのです。

「銀色の恋人」タニス・リー ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:川原由美子
川原さんのお描きになったジェーンとシルヴァーの素敵なこと! 構図がまた印象的なのです。

<ノースウェスト・スミス>シリーズ C・L・ムーア ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:松本零士
松本零士さんのイラストは古き良き懐かしき幻想的なSFの世界につれて いってくれるのです。シャンブロウが魅惑的。
でも、いくら見直しても。ノースウェストスミスとキャプテンハーロックの 見分けがつきません・・・

「タマスターラー」タニス・リー ハヤカワ文庫FT
カバーイラスト:おおやちき
妖艶さを醸し出しているこの絵の雰囲気が、インドをモチーフとした ファンタジーの表紙にぴったりあっているのです。まさに、タニス・リー的。

「たったひとつの冴えたやりかた」ジェイムズ・ティプトリーJr.ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:川原由美子
挿画も川原由美子さん。 この少女の絵だからこそ、表題作の泣ける話がいっそうせつないのです。 邦題のつけかたもうまいですけれど。

「ヴァーチャル・ガール」エイミー・トムスン ハヤカワ文庫SF
カバーイラスト:末弥純
この作品に熱狂的なファンが存在するのは、この末弥さんのカバーイラスト の影響も大きいと思うのですけれど・・・。 この少女(マギーよね)の無垢な表情は、神々しくすら感じられるのです。

「星の海のミッキー」ヴォンダ・N・マッキンタイア ハヤカワ文庫SF
内容は覚えてないのに(ごめんなさい)、カバーイラストは鮮明に印象 に残っています。


★ 日本SF

「宇宙塵版 派遣軍還る」光瀬龍 ハヤカワ文庫JA (絶版)
カバーイラスト:山田ミネコ
もしかしたら、途中で変更になっているかもしれません。 私が持っているのは、山田ミネコさんの緑色の表紙の文庫です。

「SFマガジン版 派遣軍還る」光瀬龍 ハヤカワ文庫JA (絶版)
カバーイラスト:萩尾望都
こちらは、萩尾望都版。やはり、萩尾さんと光瀬さんは同じ引き出しに いれておきたくなるのです。

「猫柳ヨウレの冒険」光瀬龍 徳間文庫 (絶版)
カバーイラスト:萩尾望都
トンボ返りをするおきゃんなヨウレちゃんのかっこよさ! このインパクトのある構図は、ヨウレの魅力をあますところなく発揮しているのです。

「未来視たち」大原まり子 ハヤカワ文庫JA
カバーイラスト:天野喜孝
どことなく、「天使のたまご」の少女を思い起こさせる雰囲気のイラスト。 大原さんの世界ならではの、一種残酷で無垢で魅力的な少女のイメージが シンクロしているのです。

「ハイブリッド・チャイルド」大原まり子 ハヤカワ文庫JA
カバーイラスト:加藤洋之&後藤啓介
加藤さん&後藤さんのファンタジックなイラストも、 ハイブリッド・チャイルドの世界とシンクロしているのです。 鉱物と植物と人形のような美しい少女。ほら、似てません?

<敵は海賊>シリーズ 神林長平 ハヤカワ文庫JA
カバーイラスト:あまのよしたか、etc.
”あまのよしたか”氏の描く黒猫型異星人アプロが、 もうかわゆいのなんのって!
シリーズ途中で担当が他の方にかわってしまったのがとっても残念。 米田仁士氏のイラストは、イメージが結構近かったのですけれど。

<ダーティペア>シリーズ 高千穂遙 ハヤカワ文庫JA/角川文庫/講談社英語文庫
カバーイラスト:安彦良和
一番印象に残っている表紙といえば「ダーティペアの大冒険」(ハヤカワ文庫JA版)です。 露出度の高い服に身を包みヒートガンを構える美女コンビと、黒い野獣(もちろん、クァールのムギ)という取り合わせは新鮮でした。 アニメの土器手司さんのキャラデザインも結構好きだったのですけれど。
ちなみに、Flushについては、言及を避けます・・・。

「グリーンレクイエム」新井素子 講談社文庫
カバーイラスト:高野文子
ストーリーが幻想的な分、カバーの高野さんのほわっとした雰囲気がよかったのです。
「グリーンレクイエムII 緑幻想」も同じく高野さんの表紙絵です。

「マルチタスクVOL.1 赤い涙」東野司 ハヤカワ文庫JA (絶版)
カバーイラスト:ひろき真冬
クールで蠱惑的なひろきさんの描くイラストには、サイバーな世界のカッコよさが にじみでているのです。

<星界の紋章>シリーズ 森岡浩之 ハヤカワ文庫JA
カバーイラスト:赤井孝美
よくもわるくもインパクトのあるカバーイラストでした。 このイラストのおかげで手を出し難いと思われる向きもあるかと思いますが 星界の世界にハマってしまうと、赤井さんのイラストのイメージでしか読めなくなってしまいました。

「MOUSE <マウス>」牧野修 (絶版)
カバーイラスト:米村仁士
米村さんのイラストも良いのですけれど、カバーのデザインそのものが かっこいいのです! <言葉>が支配する「MOUSE」のデザイン ならでは、でしょう(^^)

「・・・・・絶句」新井素子 ハヤカワ文庫JA
カバーイラスト:吾妻ひでお
吾妻さんの独特の世界が、素子さんの独特の世界によくシンクロ しているのです。
もお、めちゃめちゃ好きでした!

「グッバイロリポップ」松村光生 ハヤカワ文庫JA (絶版)
カバーイラスト:いのまたむつみ
挿画もいのまたさん。 こまっしゃくれたテンプルちゃんの ”お嬢ちゃん”っぽい格好が なんともキュート!!


★ かつてハマっていたヤングアダルト系文庫

<ジュゼ>シリーズ 大和真也 集英社コバルト文庫(絶版)
カバーイラスト:逆井鋭二
ジュゼといえば、逆井さんのイラスト!大好きでした~

<蜜柑山綺譚>シリーズ 大和真也 角川文庫(絶版)
カバーイラスト:たがみよしひさ
特に、水流ちゃんのイラストとか、好きでした。 ピンクの色の使い方が見事。

<星へ行く船>シリーズ 新井素子 集英社コバルト文庫(絶版)
カバーイラスト:竹宮恵子
竹宮さんが描くと、だらしなくしててもカッコイイのですよね。ふふ。

「トワイライトレディ」菊地秀行 集英社コバルト文庫(絶版)
カバーイラスト:めるへんめーかー
神秘的な女性をさらりと描いてしまうのが、さすが、める様。


《 おまけのひとこと 》

こうして並べてみると、女性キャラをモチーフにしたカバーイラスト ばかりで、我ながら笑ってしまいます。しかも、少女漫画系 (^^;

加藤直之さんのメカメカした宇宙船のイラストとかも好きなんですけれど、 この作品の、という思い入れが少ないのかも。 生頼範義さんや鶴田一郎さんなんて、意識もしないで読んでましたしね。 もったいないことをしてました・・・

あと、今回いれていないのはポップ系のイラスト。 ルッディラッカーのラジカルでおちゃらけたカオスな世界には、 横山えいじさんのイラストしかないよなー、とか思うのですけれど。 いしかわじゅんさんとか、ハマる世界にはぴたっとはまるのですよね。みのりちゃんとか。 このあたりは、イラストレーターをセレクトする編集者に拍手!なのです。

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