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#510610
昭和51年6月10日放送 木工時計 出演:堂垣内一雄さん

管理人Nishiは,この回見ておりません。
家庭用掛け時計に電池式のムーブメントが一般的に使われ出したのは,確か昭和40年代の半ばからだと記憶しています。したがって,ムーブメントは完成品を使って,文字盤部分だけを木で自作するものかと想像していました。
ところが,新潟にお住まいのmatsuiさんから情報をいただき,歯車にいたるまで手作りの本格的機械時計の製作であった事が分りました。
matsuiさんはカセットテープに番組を保存されていたそうです。

情報によれば,この『木工時計』の材料は次のとおり。

材 料
 (1)ベニヤ合板(t=3〜5mm)
   900×450mm
 (2)ラワン材(t=12mm)
   45×500mm---3枚
   90×250mm---2枚
 (3)ピアノ線(φ3mm,L=600mm)
 (4)T型金具、木ねじ、接着剤、くぎ(L=25mm)真鋳が良い

ベニヤ合板がメインの材料だと思いますが,かなり大きなものです。そして番組中には次のような説明があったそうです。

脱進機構の時計
おもり→歯車A→歯車B→歯車C→ふりこ
くぎを使った歯車です。
一部はベニアにカッターで切れ目を入れて作っています。
ピアノ線は脱進機構に使っています。
歯車は
60→10(1/6)
60→6(1/10)
48→4(1/12)

という事で,本格的な機械時計を製作したようです。
また番組中では,安井さんが『木工と言えば堂垣内さんですね』と紹介されていたそうです。

振り子式の時計の仕組みを確認しようといろいろ検索しましたが,適当なページは見つかりませんでした。しかし,木製の機械時計のキットが発売されているのを見つけました。 >工房『LONG LONG AGO』

ところでふと気づきましたが,この回の放送日6/10は時の記念日ですね。他の年もこのころには時計の題材のものが多いようです。


その後,神奈川県在住のまっちさんから,当時とっておられたメモと脱進機構についての情報がよせられました。
その脱進機構ですが,単純な振り子ではなく「フライング振り子」という,錘のついた糸がシャフトに絡まる機構だそうです。
※参考→「社会の歯車」『原始的な時計』

メモを拝見すると,ベニヤ板にカッターで切込みを入れ歯車に加工するところで,接着剤で固めてからという記述があり,これはMatsuiさんの証言と一致します。
それにしても,この製作はかなり難易度が高そうです。

Matsuiさん・まっちさん,ありがとうございました。


(2002.05.19 Nishi)