Last Update 2014.09.21

金田式バッテリードライブDAC
(電流伝送化編)

アナログレコードのプリアンプで好結果を生んだ電流伝送アンプ。
DACでもチャレンジしてみることにした。
はてさてその結果はいかに。

電流伝送DAC導入へ

無線と実験誌 2012年6月号 No.220

金田先生が導入を開始した電流伝送システムがいよいよDACにも採用された。
曰く、「音楽表現力と音楽的感動が数10倍に拡大された」とのこと。
仰々しい表現はいつものことであるが、元来DACチップの電流出力をI/V変換して出力していたのを、変換なしで電流伝送してシステムをシンプル化するという着想は、合理的に思える。また、こういう場合、これまで納得のいく音質改善を体験できたのも事実であり、チャレンジしてみることにした。
また、DAC自身にボリュームコントロール機能を持たせて、パワーIVC(アンプ)と直結させるというのも、とてもシンプルで私の心をくすぐるものだ。
せっかく作ったDCプリアンプ(No.215 出力は電圧伝送)は、アナログディスク再生専用となってしまうし(出力に1KΩを挿入すれば電流伝送も可能だが)、移行期間中の電圧伝送・電流伝送混在のシステムも扱いが面倒くさそうだが、これもまあ、できてから考えることにする。
また、実は、製作したDACには少々気になる不具合(以下参照)があるのだが、それが取り去れず、今回の電流伝送型を再製作することで解消できるのではないかと期待していることもある。

電流伝送の受けは単体IVC

今回の電流伝送DACの受けは、本来、パワーIVC(アンプ)が想定されているが、パワーIVCの製作までには時間がかかるので、単独IVCで受けることにする。
回路は、MJ誌2012年2,3月号 No.218掲載の改良型マルチアンプ用IVCを採用する。製作レポートは別途掲載する予定だ。

デジタル基板はそのままで

金田式DACは、2008年の初号機以来、2014年8月現在のほぼ同一の回路を採用している。デジタル回路でも種々の改善点はあるようだが、金田先生曰くDACのアナログ部の改善に大きな効果があるので、そこから手をつけているとのこと。
確かにその成果も明らかだし、何と言ってもバージョンアップが楽で、進化しやすいというメリットがある。
デジタル部の再度の工作は、また大変なので私にとってもありがたい。

光入力追加

今回の改修を機に、光入力を増設する。当初は、同軸・光・USBの三種類の入力を備え「何でも受ける!」ことを狙っていたのだが、メインシステムにCDプレーヤーに加えMDデッキもシステムに加わったことと、USB入力をメインシステムに追加しても使いづらかろうという判断をした。
メインシステムだったらPC直結というより、NAS経由ネットワークプレーヤー再生が使いやすいと考えたのだ。最近お気に入りのOlasonicからもちょうどよいネットワークプレーヤーが発売されたこともこの意思決定を後押しした。

製作編

BGA+CM基板

メイン基板 今回製作したのが左写真のBGA+CM(ベース設置アンプ+カレントミラー)基板。
手持ち部品の活用の観点から「ダイオード トランジスタ」タイプを製作。
製作自体は、それほど難しいものではないが、電流伝送の調整が電圧伝送と異なるので2012年7月号の記事を見ながら丁寧に調整を行う。

増設光入力回路

増設後の光入力回路 光入力回路は、既採用の高音質型(電源LPF改良・出力バッファつき)を増設する。
トスリンク受光素子に直結の10μFの積層セラミックコンデンサには、若松通商の通販でオーディオ用と銘うったものを購入・・・したのはいいのだが、サイズがでかい。
なんとか収まったが、実物見ないで買うとこういうことになるというのを久しぶりに経験した。(左写真の上側の大きな青いコンデンサがそれだ)
電源は、+5V、+3.3V、GNDの3ラインだから、隣の光入力回路から引き込んだ。

裏面パネル&電流伝送端子

裏面パネル 左の写真がDACの裏面パネル。
純正のパーツを発注するのをケチって(タカチケースは、多くの場合、エスエス無線にパーツ単位で注文できるのだ)、ホームセンターで購入した1.5tのアルミ板を現物あわせでケガいて、切り出して製作した(ただ、ちょっと柔で2tにすべきだった反省)。なお、Olasonic USB-DACケース製作で得た耐水ペーパー水研ぎヘアライン出しの技を繰り出している。

端子群は、パネル左から「電流出力」、「同軸デジタル入力」、「光入力」×2、「電源」の順となる。
なお、罫書きのミスで、光入力端子の天地が逆になってしまったのは、例のごとくご愛嬌としてお許しいただきたい。

今回、電流伝送システムを製作するにあたって心に決めたことがある。
「電圧伝送と異なる独自の端子を使用すること」だ。
パワーIVCの製作がかなり先になりそうだということはもちろん、今後も電圧伝送機器との混在が想定される環境では、外見・構造上、電圧伝送と電流伝送の端子を区別しておかないと、必ずやトラブルを起こすことになると思われるのだ。
つまり、電流伝送用端子は、RCAジャックおよびCANNONジャック「以外」の何かを選択せねばならない。あれこれ悩んだ結果、DINジャックを採用することにした。

DINジャック採用の難点は、太いコード(つまりはモガミ2497)が使いづらい(無理)ということ。
ただ、金田先生曰く、「電流伝送はコードの影響は受けにくい」とのことなので(Net上の諸先輩の実感ではどうも異なるらしいが)、モガミの2473で接続ケーブルを作ってみた。
(ケーブル選択の理由は、モガミブランドで、並行タイプ、購入したオヤイデ電気の説明ではハイCPとうたわれているということ。そのうち気にいらなくなったらモガミの2803でもつかってみようかと考えている)

一応(?)完成!

電流伝送DAC左の写真が完成形。
手前からアナログ部、デジタル部、光入力部の順で基板が並ぶ。アナログ部が少々大きくなったので、バッテリーチェック基板がアナログ部の左側で二階建てとなっている。
そうそう、ボリュームは、今回nabe氏ご推薦のLinkmanR1610Gを使っている。(前面パネル右端)
出力ケーブルは、ダイエイ電線にした。(ケースのスペースの都合上)
さて、肝心の視聴レポートは、諸事情により別途後日とさせていただこう。(苦笑)


金田式バッテリードライブDAC
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