Last Update 2013.1.20

PCM2702 USB-DAC
(HW Tune-up編)

音質の追い込みにHardware Tune-up。
徐々に満足のいく音質に進化する。
とうとう、おまけ雑誌商法にまんまとのって、
USBケーブルにZonotoneを導入だ。
くわえて発信器をTCXOに交換。
これにて、最終進化形としたい。

1st Impression

デジタル臭い音

PC2702 USB-DACを完成して早速試聴。
今回の自作はすんなり音が出た。ほっと一息。
ただ、肝心の音が、ちょっと硬い。「キン」と耳につく音が残る。
これはMDやCDで体験したものと同じ傾向のものであり、私的には「デジタル臭い音」ということになる。この対処法はあるので、対策を講じることにした。

ヘッドホンとの相性?

MDR-EX300SL 試聴は、まず、ヘッドホンアンプ経由で行った。
メインのヘッドホン(イヤホン)のER−4Sで聴いてみる。が、どうも音の厚みが足りない。不審に思ってSONYのMDR−EX300SLに替えてみた。
ケータイ用に購入した中級廉価モデルなのだが、こちらの方がしっかり厚みも出て落ち着いた音になる。本機においては、こちらを標準として採用することにする。
これは、ヘッドホンアンプとの相性なのか?ER−4Sのインピーダンスの問題なのか、詳細は不明だが、これ以上追及することはやめる。面倒くさいし、私の能力を超えるところだし、それが目的の趣味でもないので。

注: 現在、USB−DACご用達ヘッドホンはMDR−V6となっている。

BOSE M3につないでみる

ヘッドホンに次いでBOSE M3でも音を出してみる。
DACからのライン出力に接続したが、どうも納得のいく音ではない。これも薄い音。
BOSE M3は、ポータブルオーディオに接続することが前提なので、ヘッドホンアンプにつないでみて試してみる。
正解。音の厚み、腰が落ち着いた音になった。ヘッドホンアンプ経由というのは当初の想定外だったが、これでいくことにする。

注: その後、ディスクリートDACバッファアンプ導入により、BOSE M3もライン出力直結に変更された。

Hardware Tune-up

トライガード

Triguard 「デジタル臭い音」対策にはこれ。「トライガード」。
ICチップに両面(紙)テープで貼り付けるのだ。
早速、DACチップとOPアンプチップに貼り付けた。
Good。音の硬さがとれたしなやかな音になり、いやな音が耳につかなくなった。期待どおりの成果に満足。
調子に乗って、電解コンデンサの被覆をはがして、トライガード巻きをしてみる。DC139パワーアンプの電源用平滑コンデンサでいい結果を残した対策だ。DAC基板、次にレギュレータ基板の電解コンデンサを交換していく。
正直こちらの成果はかなり微妙だ。+3.3Vレギュレータの対策をしたときに微妙によくなったかな?という程度。ちょっとこれには気落ちして、電源の平滑コンデンサは未対策のままとした。幅広のトライガードの手持ちがなかったこともあって。

PCOCC接続ケーブル

Headphone Cable ハードウェアのチューンナップのもう一つのポイントが接続ケーブル。
ヘッドホンの延長ケーブル(MDR−EX300SLは60cmになる)と、BOSE M3接続用の2本だ。
今回は、「ヘッドホン用」ケーブルにこだわってみた。
選択したのは、オヤイデのHPC-22W。PCOCC-A導体を採用したヘッドホン向けのコード。
ヘッドホン・M3付属のコードと交換したところ、細かな音はしっかり出る感じ。どんと変わったというほどの効果まではないが、成果はまずまず。とういうことで採用決定。

チップコンデンサの交換

2011年末、秋葉原のパーツ屋めぐりをしていたときに、海神無線でマルコンのオーディオ用積層セラミックコンデンサが売られているのを見て、はた、と思いついた。「そうだ。USB-DACのパスコンを交換してみよう。」
それまでは、頒布基板に付属したチップのセラミックコンデンサをパスコンに使用していたが、ウェブの記事を読むとここも音質改善のポイントらしい。
実は、nabeさんのページhttp://nabe.blog.abk.nu/filmconで音のよいコンデンサという評価のあったPanasonic ECHUを購入しておいたので、これも何とか使ってみることにする。

ECHUコンデンサPanasonic ECHUもチップコンデンサなので、差し替えも簡単かと思ったのが甘かった。サイズが違う。直接基板に実装できない。(爆)
他のパーツの銅リードをハンダ付けして「ラジアル」タイプに転換(笑)し、バッファアンプ周りのパスコンと交換だ。(リード線はコンデンサをミニバイスに固定してハンダ付けする。基板への取り付けは、リード線が外れないよう急いで行う)
PCM2702周りのパスコンはスペースがないので、デジタル側の2個を先のマルコンの積層セラミックコンデンサと変えてみる。

音はどうだ。
薄いベールが2枚ほどとれたような感じだ。これはいい。
なまなましさ、きらびやかさが増したようだ。このUSB-DACについては、これまでも結構いじってきたつもりだが、まだまだよくなるものだとあらためて思った次第である。

上述の対策で音がみるみる改善していくのを体験すると、残るPCM2702のアナログ部のパスコンも交換せずにはいられなくなる。
ただ、マルコンのオーディオ用積層セラミックコンデンサは、手持ちが足りず、また、海神無線の店頭在庫も定かでない状況だった。Panasonic ECHUは、取り付け場所が混みいっていて、パーツ間のショートを防ぎながら取り付けるのも難儀しそうだったのだ。
ということで、何のコンデンサにしようか迷ったのだが、最終的にはPanasonicの積層メタライズフイルムコンデンサECQV1にした。若松通商のウェブをあれこれ探して、値段とサイズで「えいっ」と選んだ感じではある。
という選択理由ながら、交換してみるとこれまたいい。音が分厚い感じになるのである。本当に、パスコンでこんなに音が変わるなんて、正直びっくりである。
ここまで、あれこれPCM2702 USB DACの対策を進めてきた。残るはTCXO導入か、USBアイソレータか導入かというところまできた。

USB Cable for DAC

USBケーブル Arvel AUS05BK

USB Cable USBケーブルでもやはり音は変わるらしい。
当初から使っていたのは、Cannonのプリンタに付属していたケーブル。黒色で長さがちょうどよかったということだけが、その選択の理由だ。
2010年はPCオーディオがブレイクした年であり、オーディオ用とされるUSBケーブルも各種発売され、「ケーブル交換で音質改善」という雑誌記事等も目にするようになった。
しかしだ。そこは「オーディオ用」と称するケーブル。いずれも高額である(私にとって)。
2,000円を試用の目安と考える私にとっては、5,000円未満の手ごろなものが見当たらない。どうしようか悩んだりしていたのだが、ウェブをあれこれ検索していましたら見つけましたよ。よさげなケーブル。
「Arvel USBスリムケーブル AUS05BK」(バッファローコクヨサプライ製)。値段も数百円とは、すばらしい。早速、購入してみた。
接続して一聴してわかる違い。解像度が明らかにあがる。このケーブルが「もっとも音が良い」かはわからないが、十分に満足いくできだ。採用決定!
この商品パッケージをみても、どちらかといえば廉価品の扱いにも見えるが、オーディオなんてこんなものかもしれない。だから楽しいのだが。

USBケーブル(その2) Arvel AUS05BK

USB CableMJ無線と実験誌2011年6月号の柴崎功氏のUSBクリーン給電器の記事に、フェライトコアにケーブルを巻くことでコモンノードノイズ低減できるとの記載があり、柴崎氏の記事はACアダプタであったが、これに触発されてUSBケーブルをTDKのクランプフェライトコアに巻いてみた。(右の写真)
これが効果がある。音の重心がすっと下がるというか、よりすっきりした音となる。1コ約200円の投資(笑)で、これならいい感じである。
ただ、柴崎氏の記事では、ケーブルの両端にフェライトコアをいれている。今回は入力側のみなので、もう一個追加するかなどと考えていた。

AU2SF07BKそうしたら渋谷ビックカメラの店頭で見かけたのが、このケーブル。バッファローコクヨサプライ製のハイグレードUSBケーブル"AU2SF07BK"だ。はなからフェライトコアがついている。静電気によるサージノイズを低減するノイズクリッピングダイオードを搭載したり、USB2.0のハイスピードデータ転送検査もしているようなので、これを買ってみた。上記のAUS05BKと価格も100円くらいしか違わない。
やはりこちらの方がいい。うるささがない。当面このコードを使うことにしよう。いずれは、オーディオ用のケーブルを買ってしまうのかもしれないが。

USBケーブル(その3) Zonotone 6N・USB 2.0 for HiVi

Zonotone 6N・USB 2.0 for HiViやはり買ってしまいました。HiVi 2012年9月号。
お目当ては、ゾノトーンUSBケーブルの付録“Zonotone 6N・USB 2.0 for HiVi”。雑誌の発売日の8月17日に早速ゲット。
前月号の予告から気になってしかたがなかった。付録付きで特別価格1,980円というのは、かねてから私が勝手にココロの歯止めとしてきた「アクセサリ2,000円原則」をクリアしている。しかも、雑誌自体はそれはそれで価値あるものなのだ(ここでは詳細は書きませんが記事も十分堪能しました)。

ケーブルは、ゾノトーン 6N・USB-Grandio 2.0のカスタマイズ商品。被覆が変更されたこと、長さが20cmということ以外が、通常製品と同等のこと。詳細は、HiVi 2012年9月号を確認されたし。

購入後、早速結線。20cmはやはり短いが、USB 電源フィルタを中継するので、我がデスクトップ環境ではギリセーフだ。

試聴は、ヘッドホンMDR-V6を使用して、最近お気に入りの「ミクの日感謝祭 39's Giving Day」のCDリッピングWavファイルでスタート。

嗚呼。これはやられた。まいった。さすがは、Zonotoneというべきか。
元のケーブルに戻して、オーディオ評論家然として再比較する気にすらなれない。
コンサートホールに「ワープ」とまでは言わないが、脳内にホール音響が響き渡る。
ドラムのハイハットの美しいリズム、分厚い音作りをしていたキーボード、VOCALOIDと同期していることを忘れさせる熱いギターフレーズ。もう、音楽に没入だ。
ヲタの方々の掛け声もクリアに聞き取れてしまうのは、ご愛嬌だ(まあ、会場の熱気も含めてライブ録音の魅力なのだが)。
なんと形容すればよいのだろう。
気恥ずかしさを忍んで言えば、美しい湖の底の古代遺跡が、湖の水が引いてみれば、なおも美しいものであったことに気づくという感じ。よく私が使う「ベールを剥がす」なんて感じではなく、「ノイズレベル」(実際にはその前にノイズが聞こえていたわけではないが)が、ぐっと下がって一つ一つの音が彫像のように浮き上がってくるという感じなのだ。
し・あ・わ・せ。

わずか20cmで、この効果。残りのUSB電源フィルタを同レベルのものに変えたらどうなってしまうのだろう。
もう、だめだ。いってしまおう。。HiVi 2012年9月号の追加購入を、楽天ブックスでポチッとな。もう、大人買いというか、大馬鹿野郎である。今後の展開を乞うご期待。か?

USB電源フィルタ

USB電源フィルタ ELECOM USB-MBEA改

USB電源フィルタ USB電源フィルタ 詳細は、USB Filter/Adapterのページに移動。

電源フィルタ付きUSB 中継コネクタ

電源フィルタ付USB中継コネクタ 詳細は、USB Filter/Adapterのページに移動。

TCXO導入

発信器をTCXOに交換

我がUSB-DACの残された改善ポイントとでもいうべき水晶発信器。これをデフォルトの水晶発信器からTCXO「温度補償付水晶発振器」に交換し、音質改善を図ることにした。
nabeさんの記事に「PCM2702のPLL電源をクリーンなものにしてあげると、水晶単体からTCXOに変更した場合の差は非常に小さいものになります。」などとあるものだから、DigiKeyの買い物のついでにTCXOは購入していたものの、対策実施は後回しにしていた(他人のせいにしてはいけませんね)。
そんなおり、2012年末−2013年年始の休みが長かったので、満を持して(?)チャレンジしてみることにした。
なお、TCXOのUSB-DACへの導入への考察は、私のUSB-DACの改善に参考とさせていただいている上述のnabeさんのサイトに分かり易い記事が掲載されているので、是非ご一読されることをお薦めする。
実際、私は、下記の1番目のリンク先のnabeさんのページにある「TCXOの場合のクロック部の回路図」R7220Ω以降の回路を、まるっと採用することにした。

TCXO FOX924

TCXOに採用したのがこのFOX924。nabeさんが採用しているということと、Digi-Keyで安くて精度の高いTCXOということで選んだ。
(Digi-Keyのページはこちら)

TCXO Fox924このFox924は、表面実装タイプのパッケージなので、実装には工夫がいる。あれこれ考えたのだが、マルツ電波で売っていた6端子SOPパッケージの変換基板が使えそうだったので、試してみた。
四隅の基板のランドに予めハンダをもってFOX924チップを乗せて、コテで熱してハンダづけ。メイン基板に丸ピンソケットをつけて、6ピンで接続する。あまり美しい出来ではないが、なんとかつけることができたようだ。
ハンダごては、金田式御用達のANTEXだが、微細なICチップの半田付けには、正直不向きだ。この先も微細な作業が必要なときには、小手先が尖ったコテを買い増すかな。

基板のフリーエリアに搭載

TCXO実装左の写真がTCXOをUSB-DAC基板のフリーエリアに実装した図である。
FujiwaraさんのUSB-DAC基板のマニュアルにも解説があるが、TCXO搭載にあたって、もとにあった水晶発信器、1MΩの抵抗、コンデンサ2個を取り去っている。発信の出力信号は、基板の裏側でジャンパー線で「XTI」と基板に表示のある部分に接続してある。
その他の裏面配線は、モガミ2794の芯線7本より線で配線をしている。金田教徒としては、なんら迷うことはない。

効果てきめん。

ちょっとドキドキしながら試聴。
ソースは、「最後のミクの日 大感謝祭」。いいですよ。いい。なんだ。こんなことなら、さっさと対策しておけばよかった。
何がいいって、熱いギターの後ろで、キーボードが一音一音美しい旋律を奏でているのですよ。バンドメンバーひとりひとりが、このライブにかける想いが演奏から、あらためて伝わってくる。
このPCM2702 USB-DAC、流行りのハイレゾ音源には対応していないが、十分満足いく音に仕上がった。同じ音源で比較したがRoland UA−25よりも、細かな音が出て、しかも聴き疲れしない音なのだ。いろいろ、てまひまかけてやってきた甲斐があった。
音楽を楽しもう。

PCM2702 USB-DAC
(構想編) (製作編) (HW Tune-up編) (ディスクリートバッファアンプ編)