
小笠原南端でM6.8、深さ400qという大深発地震が発生した。これがどうやら2日観測の全空を覆う層雲に反応していた宏観の結果であると思う。これまでの観測において、昨年6月の南南西〜南西震源、M6以上の大深発地震であると判断し、その2日後に東海道沖M6.7が発生した例などを筆頭に、どうやら全空を覆う層雲・層積雲に現れるウネリと波状模様は、規模も大抵の場合M5以上という比較的大きな大深発地震の宏観である可能性が非常に高いことが判ってきた。
雲の地震前兆反応(地震雲は通常の雲が反応する現象だと私は捉えます)は、高層雲に限らず、低層の雨雲の類いにも見られる。否、寧ろ、低層の雨雲の類いの様子にこそ、私は熱い注目を向けている。私の観測によれば、二分割状の断層状であれ、ウネリと波状模様であれ、低層の雨雲の類いに見られる宏観は大型の地震としての発生確度が極めて高い。下記にこれまでの深さ200q以上の大深発地震の該当確認例を提示したが、今回を入れて5回となる。有感の該当が確認出来なかった未発例は過去1回だけで、無感データでは該当を確認している。
発生地震についてよく知っている方ならば判るのだが、有感レベルにおける大深発地震は非常に稀なもの。これは群発を除いても年間、2千、3千発もの有感地震が発生している国内近郊の地震においてでさえ、昨年(2000年)の例でいえば100q超〜の深発地震は44発程度。その内、200q超〜の大深発地震で、尚かつM5以上の大型に限ると僅かに10発しか発生していない。その内の私は4発の地震を、空を見ることで事前に前兆を察知していたこととなる。これはどういわれようとも紛れもない事実である。
下記で紹介した事例のように精度の程度差こそあれ、大深発地震が解放寸前であり、観測から数日内にその地震が発生することが空(雲の様子)を見ることで本当に判るのである。
PS:層雲に出現する大深発地震の宏観からは、震源方位の判断は決して容易ではなく、従って非常に大雑把にしか判らない。また古い記録が多くて画像にも捉えていないことが多い。尚、100q超の深発ならば他にも観測例がある。
以上は、 2001 07/04 及び 07/05 01:56
更新に加筆修正したものです。
――【 200q以上の大深度、M5以上の国内近郊地震
】――
2000/01/11 01:41:00 鳥島近海 M5.5 460km
2000/01/29 01:39:00 東シナ海 M6.0 200km
○2000/02/13 11:58:00 日本海北部 M6.2 570km
○2000/04/21 20:07:00 若狭湾 M5.8 350km
○05/14 13:11:16 27.66N 139.77E 477.3 5.0Mb A
小笠原(世界版)
○2000/06/10 08:32:00 東海道沖 M6.7 520km
2000/07/10 18:59:00 オホーツク海南部 M5.7 380km
2000/08/06 16:28:00 鳥島近海 M7.3 430km
2000/10/15 05:03:00 父島近海 M5.2 210km
2000/10/27 13:22:00 父島近海 M6.3 390km
………………………………………………………………
2001/02/26 14:59:00 オホーツク海南部 M6.7 480km
2001/04/23 22:56:00 紀伊半島沖 M5.6 430km
○2001/07/03 22:12:00 マリアナ諸島 M6.8 400km
●●全空を覆う層雲・層積雲に見る大深発地震の宏観記録 !!●●
――2000年度――
1)▲02/13 11:58 42.9N 132.1E 570k M6.2 日本海北部
■■2月8日観測の該当地震が発生 !!■■
『★ 9日朝、北海道のクリスタルさんより―――空知支庁浦臼より観測。本日8日(火)の午後2時半頃、南西の窓から覗く空の雪雲(地震性の絹層雲のやや厚い雲かもしれない)が大きくモコモコうねっているのに気付きました。太いロール状の波打ちです。こんなのはちょっと見た記憶がなく非常に驚きました。その廊下の反対側の窓にも僅かに波打ちが確認できることから、この波状の範囲はかなり広いもののようです。一時間後には、その大きな波はしだいにぼやけてしまった印象でしたが、午後4過ぎにはもっと細かい漣状と化して、クッキリとした長目の波を整列させていました。海域性のやや大きめの地震を思わせます。この漣状地震雲の直進方位(波状ラインの垂直方向)は南西でしたが、奥尻島辺、もしくは日本海側の青森県近海の震源を意味するものでしょうか? 日が沈む頃には全面を覆っていた雲も薄まり、黄金色に輝いたもっと高層の漣状も見られました。』
(HP東海アマ研/2000年、2月分、掲示板情報より)
――結果考察――
つつつ、遂に来ました! あのロール状の雲の結果が・・・。これも奥尻というよりは若干方位が違っており、もっともっと西側(真西に近いかも)でしたが、雲による目の震源方位判断は難しい時がある。最低でもM5はある大きめ地震(M6に達するかも?)だと思ったのでしたが、結果はM6.2でした。やはり気象雲ぽい、すでに大きく拡がっている雲をグネグネうねらせるのだから、相当なエネルギーということだと思います。
(HP開設前、会社の同僚に宛てた結果報告の手紙より)
2)▲04/21 20:07 35.7N 135.7E 350k M5.8 若狭湾
4月21日 7時30分頃 波状層積雲
南西‐北東
南西日本海(数百qの大深発)
6.0近い 4月26日以内
■■4月21日観測の該当地震が発生 !!■■
『4月21日(金)空知支庁浦臼より観測。午前7時40分頃、空全面を被う層積雲(雲自体は雨雲)が同方向に沿ってモコモコ波打っていた。まるでロール状のものが整列しているような景観で、ロールの巻きの太さは細めで漣状に近く、こいつが全面に出現している。この凄い雲を誰か見ている人はいないだろうか?
ざっと見た震源方位は南西〜北東方位。このどちらかが震源だが、たぶん南西日本海側と思われる。想定される規模もでかくM6近い印象。恐らく数百qという深発地震であり最低でもM5は確実に越えるだろう。
というのは以前にも一度、2月のことだったがこれに近い宏観を確認。5日後に日本海北部でM6.2、深さ570qが発生したからだ。』
――結果考察――
この報告をまとめている最中で、すでにこの雲と思われる結果が出ていた。完全な事後報告となってしまった。4月21日 20:07頃発生 震源―若狭湾、35.7N-135.7E 深さ―350q 規模―M5.8 不鮮明ながら画像にも収めているが、HP上へのアップの仕方が判らず掲載していない。後日できればここに紹介したいと思う。
(2000 04/22 13:57 更新)
PS:画像は当時の使用デジカメのファイル保存の仕方が判らず、結局、削除・消滅してしまった。
3)▲05/14 13:11:16 27.66N 139.77E 477.3 5.0Mb A
小笠原(世界版)
5月12日 午後〜 波状層積雲
南〜西方位間(数百qの大深発)
5.0〜 5月17日以内
■■5月12日観測の該当地震が発生 !!■■
『5月12日、空知支庁上空の空。本日は曇り一時雨。気象性の原因かもしれないが、雨雲に規則的な方向性が見られ震源に反応しているかのような印象を受ける。午後から一時雨で、雨が上がってからは層積雲独特のロール的な波状を浮かべる。これも深発地震を示すものかも知れない。時期にこの雨雲が途切れだし空間から上空を覗かせたが、やはり凄い高層雲が浮かんでいた。まるでミルクを床に叩きつけたような放射的な巻き雲だ! 具体的なことは読めなかったが、やはりどこかに大きな震源が在ることを感じさせる宏観だった。』
(2000 05/12 21:29 更新)
――結果考察――
小笠原海域で超深度477q、M5.0が発生した。震源方位も南〜西間という漠然とした印象しかなかったが想定規模は予想通り。これが12日に更新した宏観の結果でないかと思う。そこまで記述すべきだったかも・・・・・。
(2000 05/15 22:24 更新)
4)▲06/10 07:35 30.5N 137.8E 468k 5.2Mb A
東海道沖(世界版)
▲06/10 08:32 30.6N 138.9E 520k M6.7 東海道沖
6月8日 朝〜日中一杯 波状層積雲
南南西〜南西 (数百qの大深発)
6.0〜 6月13日以内
■■6月8日観測の該当地震が発生 !!■■
『昨日8日の空は、朝から一日中が強い地震性の反応を見せた。
あいにく悪天候にて黒く分厚い雲に全体が覆われた状態にあったが、全方位の随所にロール状の波打ちと不気味な波状模様が出現した。時折り、まるで一瞬電波に反応するかのごとくそれらの模様が強みを増し、空全面を覆った。
これが一体何んなのかハッキリしないが、私はこの層積雲と思われる独特の雲のうねりは地震性の反応ではないかと強く疑っている。観測を初めてもうすぐ一年となるが、その間この独特の景観を見たのはこれで4度目だろうと思う。これを見た数日後には、全てM5超える大きな「深発地震」が発生している。
この景観から震源方位を判断するのは非常に困難。ただ漠然と、南南西または南西〜北北東または北東か? という印象を受けた。規模はM6超かも知れない。』
(2000 06/09 04:54 更新)
――結果考察――
またこの巨大深発地震が、私が8日に観測し9日午前5時頃に更新した、「全方位の随所にロール状の波打ちと不気味な波状模様が出現した。これを見た数日後には、全てM5超える大きな「深発地震」が発生している。この景観から震源方位を判断するのは非常に困難。ただ漠然と、南南西または南西〜北北東または北東か? という印象を受けた。規模はM6超かも知れない」と、観測結果を述べた該当であると判断したい。予想震源方位も思っていた以上に印象に合致していて、これには自分で驚いてしまった。
(2000 06/10 16:07 更新)
――2001年度――
5)▲07/03 22:12 21.6N 143.6E 400k M6.8
マリアナ諸島(小笠原南端の南)
7月2日 14時半〜 波状層積雲 南南東〜東
(大深発) 4.8〜5.5 7月7日以内
■■7月2日(月)午後観測の該当地震が発生
!!■■
『午後2時半過ぎ〜夕暮れまで、空の全空を覆った層雲にモコモコしたウネリと漣状的模様。たぶんに大深発地震の宏観と判断。震源方位の特定は難しく、広範囲におおよそ南南東〜東の間。発生規模は一応、M5程度、M4.8〜5.5位。発生は7月7日まで。尚、これが30日観測の道東周辺方面の地震雲と同一震源を示すもので
あるかどうかは不明。』
(2001 07/03 01:28 更新)
――結果考察――
震源方位を南南東〜東としているが、確信は無かったものの、実は最も疑った方位が約南南東方面だった。後出し情報となってしまうがこの南南東ラインには、分厚い層雲を突き破る「消滅飛行機雲」的な長い筋が繰り返し出現していた。それで最初は南南東と記載する予定だったのだが、結局は広範囲に逃げてしまった。発生規模がこ
こまで大きかったとは驚いた。確かに全空一面に渡っての反応ではあった。もっと明瞭にウネリが確認されれば判然としていた。
(2001 07/04 03:08 更新)
2000 09/11 筆
#注意
―――深発地震とは―――
地震学上の分類定義としては、 〜70q未満…………………… 浅発地震
70q以上〜300q未満………
稍深発地震
300q以上〜……………………
深発地震 ということになっております。
尚、当サイトの各ページおいては深さが“100qを超えるような地震”を「深発地震」、また随所に“深さ200q以上の大深発地震”や大深度地震という表現が幾つか使われています。これは地震学上の定義や分類とは全く関係がないので、ご了承下さい。