重積分の変数変換の定理、

(但し、です。名前はヤコビアンです。)を

置換積分、と対比させて考えましょう。

 

 

 

 この場合もやはり物差し(但し2方向)を替えることを考えます。普通は下図1番目の物差しを使っているのを、2番目や3番目などの物差しを使います。

 

 

 

 

 

 

 

置換積分のときは、目が広がる割合に応じて微小区間が、に なりました。これと同様に、微小面積が、になります。では、は一体何なのでしょうか?

 全微分の公式を用いると、

になります。行列を使ってまとめて書くと、

です。これは、ベクトルを行列によって、1次変換するとになると言うことです。ここで、線形代数を思い出してもらいたいのですが、1次変換によって、面積は、倍になるのでしたね。(と言われても何のことか分からない読者のために、すぐに解説が出てきます。)置換積分のときの目が広がる割合に対応して、微小面積の変化の割合が、になるのです。(絶対値がついているのは重積分は、積分の方向を考えないからです。)

 

 

 

 

 

1次変換による面積の変化

 例として、下図の正方形を行列によって1次変換するときの面積の変化を考えましょう。

 

 

より、右図のように変換されます。一般に2つのベクトル,で囲まれる部分の平行四辺形の面積は、なので、

面積が、倍になっていることが分かりますね。

 

極座標の場合

 を極座標変換すると、

また、ヤコビアンは、

より、

になります。

 それよりも、最初から微小面積を考えても良いです。右図の微小面積は、長方形に近似してになります。それから、被積分関数に微小面積を掛けて足し合わせると考えます。

 

 

 

 

 

 

 『先生。図の部分の面積は、

になると思うぞ…。』(扇形の面積の公式を思い出してね。)

「確かにそうです。でも、の部分は2次になっていますよね。積分するときには、1次の項しか必要ないと言ったのを思い出してください。この部分は、積分すると消えてしまいます。どうしても心配でしたら、単位円の面積(高さ1の体積)を、この微小面積を使って区分求積法で求めてみてください。2番目の項は消えるはずです。」

 

 

 

 

 

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