線形代数の教科書を見てみましょう。ベクトル空間の定義が書いてあるはずです。もともとは、高校で習った矢印のベクトルを一般化したものですが、これを満たすものは、関数だってベクトルになってしまいます。また、内積空間の定義も書いてあるはずです。これも、もともとは、高校で習った内積を一般化したものですが、これを満たすものは、関数同士の積の積分でさえも内積になっていしまいます。関数が、これらの定義を満たすことは、教科書に載っていると思うので、もっと違った分かりやすいアプローチで関数がベクトルであることを納得しましょう。

 

 1次独立なベクトルの組み、

が、存在するとします。

当然、任意のベクトルは、これらのベクトルの1次結合で表すことが出来ます。

例えば、

これを、違った形で書いてみましょう。

 

 さて、これを踏まえて、任意の関数がベクトルだということを納得しましょう。

この様に、区間の分割を細かくしていき、での値を、としていきます。そうすれば、関数が無限次元のベクトルであることが納得してもらえたのではないかと思います。

先ほどの例のように、1次独立な関数の組みを使って任意の関数をあらわすというようなことも出来ます。

 

実は、テイラー展開は、1次独立な関数系への分解なのです。

が1次独立であることは、

を満たすの組みが、全部0であるときにしか存在しないことから分かります。

を代入、全体をで微分、を繰り返す。)

 

 次は、内積ですね。

ベクトルの内積は、ですね。

和の記号で書くと、になりますね。

関数の内積も同様に、

の内積は、

和の記号で書くと、

区間が非常に小さいので積分を使って表すことが出来て、

になります。

 

 関数の場合にも、正規直交系のようなものを考えることが出来ます。ルジャンドル多項式は、で定義された直交多項式で、からシュミットの正規直交化を使って導くことが出来ます。

じつは、フーリエ級数展開も正規直交関数系への展開の一種です。それがわかれば、フーリエ級数展開が見とおしのよいものになると思います。解説は、また今度。

 

 

 

 

 

 

 

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