ここは某大学理工学部の学生相談室。今日も悩みを抱えた学生さんが、室長(教授でもある)のもとに相談にやってきました。

学生『コンコン。』

室長「はいどうぞ。」

(以下、学生のせりふは『』。室長のせりふは「」または括弧なし。)

『すみません。ちょっと相談があるのですが。』

「はい、何でしょう?」

『解析学の授業がわからないです。』

「どんな所が分からないのかしら」

『最初から分からないです。ε-δとか。』

「うーん。その部分は、理工系の君には分からなくても支障はないわよ。」

『そうなのですか?』

「えぇ。数学を応用で使う人は知らなくても良いわ。」

『じゃあ何でそんな授業をするのですか?』

「数学の先生には数学の先生の願いというか思惑というかというものがあって、学生に早い段階で数学の論理の感覚を身につけてもらいたいと思ってるのよ。」

『はぁ。』

「ところで、高校の微積分の内容は理解しているのかしら。ここに相談に来る学生さんは高校の内容をちゃんと理解してないように思うのだけれど。」

『それは大丈夫ですよ。』

「じゃあね。の微分は?」

です。』

「正解!じゃあ、その理由は?」

『えっ。分からないです??』

「微分の定義を使って求める計算を高校でやっているはずだけれど」

『うーん。そんなことしたかな?とりあえず、接線の傾きだってことだけ頭に入っていて、それで受験には差し障りなかったし。』

「あらあら、基本的なことが分かっていないのに応用問題は解けて大学に入れったって言うのね。」

『微分の定義って大事なのですか?』

「大事よ。それがわかっていないと、この先何もわからないわよ。」

「今日は時間ある?最初から教えてあげるけれど。」

『はい。よろしくおねがいします。』

 

 

 

 

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