「先生。線積分って何だ?教科書を見てもさっぱり訳分からないぞ。」

『確かに、数学の教科書の中には線積分に対する説明が恐ろしく不親切なものが見うけられますね。しかし、線積分は分かってしまえば難しいものではありません。ここでは、まずは積分=面積の考え方で説明して、その後、積分の別の(応用で数学を使う人にとって重要な)捉え方を紹介します。』

 

 線積分は、いきなり3次元空間を考えると難しいです。まずは、2次元平面からです。平面上の曲線に沿った線積分を考えましょう。この曲線上の点 にある量が存在しているとします。その量をとして、軸方向に持っていきます。そのときの曲線と、とが囲むカーテン状の領域の面積が、線積分になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

線積分が経路に依存するというのは当たり前ですね。どの経路を取るかによって、「高さ」が違ってきますからね。それから、のときは、線積分は、曲線の長さを表します。「高さが1の面積」=「長さ」ですからね。

 

 

 

 

 

 

 例として、の線積分は曲線に沿った長さを表すパラメーター。)を次の3通りの方法で求めて見ましょう。

 

 

 

 

 

 

@)折れ線に沿った線積分。

 

 

 

 

 

 

上図の部分の面積を求めよと言うことですね。

(第1項は、はそのままになり、を代入し、第2項は、はそのままになり、を代入しています。)

 

A)直線)に沿った線積分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

から、より

 

(分数の約分の感覚で気楽に計算してください。)

よって、

 

B)円弧)に沿った線積分。

 

 

 

 

 

 

 

 

、()とを使ってパラメーター表示できます。

この場合、長さを表すパラメーターより、

(θが減少する方向に積分するのでマイナスが付きます。)

としたほうが良かったかな。)

 

 それでは、3次元空間での線積分について説明しましょうか。3次元空間内での曲線に沿った線積分は、頭の中で無理やりの次の次元を考えれば、こんな風になります。それよりも、そろそろ積分を面積で考えるのは卒業してもらいたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また2次元平面に戻ります。平面上に存在する量を軸方向に持っていくのでなく、平面のままで考えます。右図の一つ一つの点をどんぐりが転がっていると思ってください。の値が大きいほど沢山のどんぐりが転がっています。線積分とはある経路を、どんぐりを拾いながら歩いていったときに拾い集めたどんぐりの合計です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 3次元空間では、空間内に存在する量を霧とでも考えてください。の値が大きいほど霧は濃いです。そのとき、ある経路を飛んでいって、霧に濡れてからだがびちゃびちゃになったとします。その体についた水滴の合計が線積分です。

 

 

 

 

 

 

 

戻る